「無垢な季節」
4枚目
「無垢な季節」は2015年10月14日にリリースされたゲスの極み乙女。にとって4枚目のシングル「オトナチック/無垢な季節」に収録されている曲です。
このシングルは両A面として発売され、オリコンチャート週間5位を獲得しました。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%81%E3%83%83%E3%82%AF/%E7%84%A1%E5%9E%A2%E3%81%AA%E5%AD%A3%E7%AF%80
ピアノの音色が印象的なナンバーで疾走感があふれています。それでは「無垢な季節」の世界を見ていきましょう。
「無垢な季節」の歌詞とコード譜
深掘り
Gm C
よく見ると真ん中に写っている
C A#
よく見ると顔が偉そうだった
Gm C
昔は目立ちたがりやだった
Dm C Gm
たしなめあうのが日常だったんだ
出典: 無垢な季節/作詞:ENON KAWATANI 作曲:ENON KAWATANI
何かの写真を見ているような歌詞です。
写真を見ている人物と写真に写っている人物の2人が歌の登場人物のようですね。
「昔は」という言葉で、過去の思い出を描写しているようです。「たしなめあう」という単語からは2人の距離が近いのを感じます。
仲の良い友人でしょうかね。今の2人の関係はどうなっているのでしょうか。
Am
見つめ合う真夏の計報と
Dm C Gm
轟き合う2人の心臓が
Am Dm
矛盾した現実に入り込む
C Gm
蜃気楼に僕らは溶け込んだ
出典: 無垢な季節/作詞:ENON KAWATANI 作曲:ENON KAWATANI
真夏の突然の訃報……。
友人が亡くなったのでしょうか。それとも2人の共通の友人か何かでしょうか。
友人が亡くなったと考えると、2人の心臓が轟き合うほど親密だった関係の終わりを表現しているのかもしれませんね。
そして、現実には友人が亡くなってしまったので、気持ちは轟き合っていますが、身体的にはもう友人の存在はありません。
暑い夏に蜃気楼が見えます。もう2人では会えないということかもしれません。
泣けて泣けて泣けてくるんだ
C Dm
泣けて泣けて泣けてくるんだ
C Gm
夏が奪ったわけじゃないけど
C Dm / Dm /
ずるいなって思ったんだ
Gm C
泣けて泣けて泣けてくるんだ
Dm C Gm
僕だけがいつも取り残されて
C...
夏が終わっていく
出典: 無垢な季節/作詞:ENON KAWATANI 作曲:ENON KAWATANI
友人を亡くして悲しさのあまり泣くしかありません。
夏という季節が友人を奪い去ったわけではないけれども、友人の死を夏のせいにしたいのかもしれません。
このやり場のない悲しみや喪失感を夏のせいにすれば少しは心が静まるかも。
夏には自分だけが取り残される印象があるようですね。
以前にも、夏にはこんな苦しい気持ちを起こさせる何かが起こったことを暗示しています。
A# F
無垢な感情が花屋の店頭のユリを見て煌めいた
A# / F / F /
そんな季節
A# F
花言葉を見て揺らめく2人の記憶がフラッシュバックした
A# / F / F /
そんな季節
出典: 無垢な季節/作詞:ENON KAWATANI 作曲:ENON KAWATANI
友人を亡くして、花屋にあるユリに目が止まります。
友人の死を再確認したのかもしれません。2人で過ごした思い出が蘇ります。
そんな夏の季節です。
友人は何故亡くなってしまったのでしょうか。自殺?事故?病気?いろいろな想像を巡らすことができます。
何れにせよ、友人とは二度と会えないという現実だけは変わりません。
Gm Am
見つめ合う真夏の計報と
Dm C Gm
轟き合う2人の心臓が
Am Dm
矛盾した現実に入り込む
C Gm→
蜃気楼に僕らは溶け込んだ
出典: 無垢な季節/作詞:ENON KAWATANI 作曲:ENON KAWATANI
「今まで普通に2人で過ごした時間」=「現実」が崩壊していきます。
今となっては友人がいないのが現実です。思い出の中では2人で鮮明に過ごしているのに、今ここに友人はいません。
過去と現在という2つの現実の中で苦悩し戸惑っている様子を歌っているのではないでしょうか。