『デジタルモグラ』は「ゲスの極み乙女。」にとって2回目のドラマ主題歌

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ゲスの極み乙女。」が歌う『デジタルモグラ』は、2014年10月に放送されたフジテレビ系ドラマすべてがFになる」の主題歌として採用されました。

ゲスの極み乙女。」の曲がドラマ主題歌に採用されるのは、テレビ東京で放送された『アラサーちゃん 無修正』に引き続いて2回目となります。

フジテレビジョンの編成企画担当の成河広明氏は、ドラマ主題歌にこの『デジタルモグラ』をオファーした理由について、次のように語っています。

ドラマ化された原作は、96年に発表されたミステリー小説「すべてがFになる」。ミステリー小説のファンにとって不朽の名作と言っても過言ではないほど愛されている小説です。

この小説をドラマ化するにあたって、最もふさわしいアーティストが誰なのかを考えた結果、「ゲスの極み乙女。」が思いついたとのこと。

小説のストーリーの中には、科学技術を応用した斬新なトリックや探偵コンビによる思わず微笑んでしまうような会話など、読者を楽しませてくれる仕掛けがあらゆるところに散りばめられています。

小説のように時代にとらわれない世界観を表現できるのは、やはり「ゲスの極み乙女」しかいないと考えたそうです。

デジタルモグラ』で描かれる歌詞の世界観がとても理知的で、理系ミステリーを前面に押し出したドラマの世界観ともぴったり合っていることも、主題歌に採用した理由となりました。

実はストーリーと主題歌は理系つながり

デジタルモグラ」を作詞作曲した川谷絵音は、主題歌に自分の曲が起用されたことについて、ばりばりの理系出身の自分の曲を採用してもらえたことをとても光栄に思うとコメントしています。

また、ドラマでは視聴者を楽しませる多くの仕掛けが用意されているように、「デジタルモグラ」ではサウンドと歌詞に多くの仕掛けを散りばめたので、ドラマと音楽の相乗効果によってより魅力的な世界を感じてもらえたら嬉しいとも語っていますね。

個性的なアーティストと知られる「ゲスの極み乙女。」。意外に感じられるかもしれませんが、実はボーカルで作詞作曲を担当する川谷絵音は、東京農工大学工学部応用分子化学科出身。

彼の理系的な発想を経由した曲作りが、工学部の大学を舞台とするこのドラマにマッチしているのでしょう。

「デジタルモグラ」が収録されたアルバム『魅力がすごいよ』は第7回CDショップ大賞の入賞作

『デジタルモグラ』の歌詞の意味は?ゲスの極み乙女。の一度は聴いておきたいドラマ主題歌!の画像

メジャーやインディーズといった枠にとらわれず、CDショップで働く店員が現場で培われた視野から全国に発信できる音楽を選ぶCDショップ大賞

行かなきゃ 会えない 音がある。」というスローガンで知られるCDショップ大賞は、過小評価されている音楽に光を当てる目的で設立されました。

デジタルモグラ」が収録されたアルバム魅力がすごいよ』は、この第7回入賞作品に選ばれたことでも注目を集めました。

さらにこのアルバムは、オリコンランキングでも4位に輝き、彼らの音楽性が多くの人に知られるきっかけとなったのです。

「デジタルモグラ」のイメージにぴったりマッチしている「すべてがFになる」ってどんなドラマ?

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ドラマ「すべてがFになる」は、理系の女子大生工学部助教授の名探偵コンビが難事件を解決していくストーリーです。

このドラマの主人公は、武井咲演じる国立工学部の女子大生。ストーリーは、彼女が想いを寄せる指導教官犀川創平(綾野剛)と二人を軸に事件が展開していきます。

常に冷静沈着な物事を判断する指導教官の犀川と活発な性格の女子大生西之園という理系バカ二人。

ドラマでは、キャラの異なる二人の弾むような会話が展開され、スケールの大きい難事件が映像化されているところが見どころです。

理知的な世界観が描かれる「デジタルモグラ」の歌詞の意味とは

それでは、理系出身の川谷絵音が作り出したデジタルモグラの世界観をのぞいてみましょう。

懲戒処分を受けた先生とその学校の劣等生の姿で表現される世の中の矛盾

懲戒前の学校の先生を
どつく高校生夢は漫才師
「何してんねん。」と
マジなツッコミその後ろで
群れる劣等生
そんなどうでもいい
世間を見上げていた
デジタルモグラ失笑顔の
モグラが世界中に配信中です

出典: https://twitter.com/indlgolaEnd/status/714048094493483014

懲戒前ということは、何か指導に問題のあった先生なのでしょうか?

また先生が懲戒処分を受けたことを、既に生徒たちは知っているようですね。

本来生徒の理想の存在である教師が懲戒処分を受けているという現実。

学校は生徒を育成する理想的な環境であるべきなのですが、それには程遠い現実が垣間見えます。

そしてその先生に対して、何をしているのかと突っ込みを入れるてどつく生徒。

この生徒は漫才師を目指しているということですから、愛情のあるつっこみのつもりでしょうか。

そのやりとりを、劣等生たちが見守っています。

そしてここで、曲のタイトルにもある「デジタルモグラ」が登場します。

作詞をした川谷絵音によると、隠れたり急に現れる「もぐら叩き」から、いつ誰に撮影されて見られているかわからないネット社会を連想し、「デジタルモグラ」という題名をつけたのだとか。

懲戒前の先生を生徒がどつくようなつまらないやり取りだって、いつネット社会で撮影されて配信されているかわからない。

そして、ネット社会を通じてその光景を見た人々が、失笑しているという意味でしょうか。

理想像であるべき先生が懲戒処分になることで、理想にすべき存在がわからなくなる

誰が理想ってやつなんだ これが理想ってやつなんか?
悩んでた僕は馬鹿
誰が理想ってやつなんだ 彼が理想ってやつなんか?
答えてよデジタルモグラ

出典: http://www.littleoslo.com/lyj/home/%E3%82%B2%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%A5%B5%E3%81%BF%E4%B9%99%E5%A5%B3%E3%80%82-%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%82%B0%E3%83%A9-%E6%AD%8C%E8%A9%9E-pv/