強いはずなのに強くなれない。
その理由に気づいたとき、人は強くなれるのでしょう。
自分の実力に向き合おうとしない
自惚れていたことにさえ気づかずに
何もかも手にした気でいたんだ
出典: Lonely Go!/作詞:森良太 作曲:森良太
ボルトは自身の忍としてのポテンシャルの高さには気づいています。
父親も母親も優秀な忍だったこともあり、ボルトの宿命といえるかもしれません。
ですから、心のどこかで「努力なんて必要ない、全部持っている」と思っていたのでしょう。
友人が次々と修行を積む中、彼はできるだけラクをしようとばかり考えていたのです。
しかし実際は、足りないものが沢山ありました。
そのため、中忍試験で思うような結果を残せず、最後は反則技で失格という結果に。
実力を見誤り、それ以上の力があるのだと思い込むのが「自惚れ」です。
実力が足りないことに気づこうとしなければ、自惚れている自分にも気づかないということです。
負けず嫌いはほどほどに
ああ 何一つ守れない苦しみでもがいて
敗北知らないまま強くなろうなんて 寝惚けていた
出典: Lonely Go!/作詞:森良太 作曲:森良太
誰かを守りぬいて勝利を得たいと思っても、実力が足りなければ叶いません。
しかし自分を過信していたボルトは「負けるはずがない」「情けない姿は見せられない」と勝利に執着するのです。
忍としての能力を伸ばそうとしなかったボルトには、どうあがいても勝ち目がありません。
ただただ現状にしがみついて足をばたつかせるだけでは、前に進めないのです。
前に進むために必要なのは、負けを認めることではないでしょうか。
自分に足りないものが何なのか、敗北を通してしっかりと見つめ直し、穴を埋めていく。
こうした地道な過程を無視すれば穴ぼこだらけ。強くなれるはずがありません。
ボルトはそのことに気づき「寝惚けていた」と素直に非を認めました。
一人は「一人きり」ではない
「Lonely」という単語は寂しさを感じさせます。
しかしこの曲ではなぜか励ましの言葉に変身するのです。
道の先で待っている
君がいるから僕はここにいるよ
何もなかったわけじゃない
出典: Lonely Go!/作詞:森良太 作曲:森良太
「僕」が今いる場所に辿り着くまでには色々な出来事があった、と解釈できます。
その場合、「僕」はナルト、「君」がボルトとすれば読み解きやすいかもしれません。
父であるナルトが火影の立場になるまでの道は平坦ではありませんでした。
誰かの死に直面したり、大規模な戦争に参加したり、死にかけたこともありました。
今ナルトが胸を張って火影として活躍できるのは、進化し続けるボルトがいるからではないでしょうか。
火影を目指さないとしても、サスケのような優秀な忍になることを目標にするボルト。
きっとナルトが通ってきたのと同じ険しい道を通ることになるでしょう。
でもナルトはあえてその道の先で待っているのです。
痛みに向き合う大切さ
未来がそこで待っているんだ
君だけの痛みがほら、希望を掴んだ
出典: Lonely Go!/作詞:森良太 作曲:森良太