アイドルからアーティストへ
ミニアルバム『カレリア』では、「愛絵理」名義で作詞をする。1994年3月20日に発売されたシングル「Blue Rose」ではソロデビューから全ての楽曲(本人作曲を除く)を提供していた後藤次利と離れ、セルフプロデュースを展開。作詞はほとんど本人が担当し、都志見隆、松本俊明等の作曲家が参加。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/工藤静香
自身の曲の主に作詞も手掛け、「アーティスト工藤静香」の才能を開花させました。
そしてアイドル工藤静香からアーティスト工藤静香へ。
今回は彼女のこれまでの軌跡の中で、歌手としての工藤静香にスポットを当ててみました。
工藤静香人気曲TOP10を大発表です。
第10位 うらはら
「うらはら」は、工藤静香通算16枚目のシングル。1992年5月21日発売。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/工藤静香
ジャケット写真に注目。
22歳とは思えない大人っぽさと色っぽさとかっこよさです。
そして、22歳の等身大の可愛さも見え隠れします。
大ヒットまでとはいきませんでしたが、工藤静香の魅力が惜しみなく発揮されている隠れた名曲です。
かみ合わない私の心
とても好きだけど なぜかいじめたい
そばにいたいほど きつくあたりたい
あなたしかない 胸が不憫で
だってかわいそうよ
出典: うらはら/作詞:松井五郎 作曲:後藤次利
好きな人についついいじわるをしてしまう。
気持ちとは真逆の事をしたり言ったりしてしまう。
本当は好きって気持ち、伝わってほしいのに…。
心と行動がちぐはぐになってしまう恋する女心を歌っています。
本当は優しくしたいのです。
本当は甘えたいのです。
でもいつも彼の前ではいじわるな女を演じてしまうのでしょう。
他の男性の影をチラつかせたり、デートの約束をわざとドタキャンしてみたり…。
彼しか見えなくなって好きになればなるほど、素直になれなくなっているのです。
第9位 Ice Rain
作詞は愛絵理(工藤のペンネーム)。「ハッピーな人たちが浮き彫りにされがちな年末の街中に隠された、小さなドラマを心に描いていただけたら、と思います」と発売当時のインタビュー(ザテレビジョン誌上)で語っていた。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/工藤静香
11月に発表された「Ice Rain」。
直訳すると「冷たい雨」です。
クリスマスや年末は、街中がお祝いモードで気持ちもなんだか幸せになりますね。
だけど、この曲は世界の中には幸せな気持ちでいる人達ばかりではないということを静かに語っています。
同じ季節にもそれぞれの様々な物語がある。
幸せも別れも出会いも悲しみも、それぞれの冬があるのだということを工藤は伝えたかったのでしょう。
ぬくもりが消えるまで…
物語の途中 幸せのページは
春と夏と秋を過ぎ その先を下さい
無限に広がる宇宙で 生まれた私たち
どうして一度の命を 上手に進めないの
動いたページ 終わりが近いこと
わかりたくない程 わかってる
背中抱く胸 あなたのぬくもりは
真白い 雪になるの
出典: Ice Rain/作詞:愛絵理 作曲:都志見隆 編曲:門倉聡
幸せを求めれば、当たり前のようにあった幸せ。
でも、ふたりにはもう同じ季節は過ごすことはないということを予感しているのでしょうか。
「身体も心もかじかむ冬にこそ一緒にいたい」
そんな彼女の切なる願いはきっと届かないということはわかっているのです。
彼女の気持ちも、彼の気持ちも、もう終わりに向かって静かに進みだしているのでしょう。
お互いにそのことに気づいているけれど、別れを切り出すことができずにいるのです。
ただ、ふたりを繋いでいた糸が消えるのをそっと待つだけなのです。
空から落ちては消えてゆく雪のように。