工藤静香史上最大の売り上げ
工藤静香史上、最大の売り上げを誇るのが1993年2月にリリースされた18枚目のシングル「慟哭(どうこく)」です。
オリコン週間チャート1位獲得、年間チャートでは19位にランクインしました。
売り上げは93.9万枚を突破。ミリオンにいま一歩届かなかった数字ですが、ソロシングル全48曲の中で桁違いに売れた大ヒット曲です。
工藤静香とはどんなアーティスト?
1970年生まれの工藤静香は、フジテレビ系列で放送されていた夕方の人気番組「夕やけニャンニャン」のオーディション(1986)で合格し、会員番号38番として活躍しました。
それ以前の84年、人気ティーン雑誌の「ミス・セブンティーンコンテスト」に出場し、特別賞を受賞。セブンティーンクラブを結成しレコードデビューも果たしていましたが、すぐ解散してしまいました。
「夕ニャン」のオーディションに合格したものの、すでに芸能活動を始めていた工藤静香は、素人っぽさではなくヤンキーカラーで売れるようになりました。
1987年から生稲晃子、斉藤満喜子とともに結成した「うしろ髪ひかれ隊」は大人気になり、リリースした「時の河を越えて」もオリコンチャート初登場1位獲得するなど、大ヒットとなりました。
ソロデビュー以降、アーティストになった工藤静香
1987年、「禁断のテレパシー」でソロデビューした工藤静香。80年代後半に大活躍したアイドルとして人気を博したのです。
1990年代以降は、脱・アイドル路線で成功し、女優、歌手、アーティストとして活躍。90年代にはアジアコンサートツアーを開催、飛ぶ鳥を落とす勢いでスターダムにのし上がりました。
フジテレビ月9ドラマ主題歌に起用
1993年1月クールで放送されたフジテレビ月9ドラマ「あの日に帰りたい」の主題歌に起用されたのが「慟哭」です。
菊池桃子演じる姉・青木千夜子と、工藤静香演じる妹・青木一夜子が同じ男性を好きになってしまう物語。保阪尚輝、別所哲也、桐島かれん、京野ことみ、緒川たまきらが出演していました。
2017年11月現在、ガン闘病中の映画監督・大林宣彦が姉妹の父親役で出演していました。劇中、父親が撮った姉妹の成長フィルムは、実際に大林監督が撮ったものだったそうです。
全11話、平均視聴率15.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、月9としてはまずまずのヒット作でした。
工藤静香×中島みゆき
中島みゆきは、言わずとしれたミュージックシーンの大御所です。自身のヒット曲はもちろんのこと、大勢のアーティストに楽曲を提供し、どれもヒットしています。
これまでに研ナオコ、小柳ルミ子、郷ひろみ、薬師丸ひろ子、TOKIOらに楽曲を提供していますが、工藤静香への提供が一番多く、シングル、アルバム収録曲含め23曲におよびます。
中島みゆきもセルフカバー
1993年10月にリリースされた中島みゆき21枚目のオリジナルアルバム「時代-Time goes around-」は中島みゆきによるセルフカバーアルバムです。
このアルバムに「慟哭」が収録されています。
他のアーティストへ提供した楽曲の中で「慟哭」が2017年11月現在、最大のヒット曲となりました。