周波数特性について
周波数特性についてもモニタースピーカーと同じで、人間の可聴周波数帯域(聞き取る事ができる能力)でもある20Hz~20kHzの範囲をできるだけカバーしている製品を選ぶようにします。
ヘッドフォンはドライバー口径がスピーカーとは違ってどうしても物理的に小さくなってしまうため、試聴する場合には「特に低音において満足できる性能が発揮されているか」を注意して聞き取りましょう。
一般的な民生用ヘッドフォンとは違って、高級モニターヘッドフォンの場合にはなめらか、かつ上品でフラットな出音を楽しむ事ができます。(あくまで抽象的な表現ですが)
オーディオコーナーなどでも試聴する事が可能であるため、是非購入前には積極的に店頭で試聴を繰り返して気に入った製品を探しましょう。
インターネットや雑誌などのレビューで良いと書かれている製品が、必ずしも自分の耳に合っているわけではありません。
機能性で選ぶ時のポイント!
ケーブルの長さについて
モニターヘッドフォン製品の中には、音質にこだわった製品も多くケーブルが限られた長さしか付属していないヘッドフォンも販売されています。
当然接続機器との距離が限られてくるため考慮しておく事が大切です。
一方ケーブルが長いヘッドフォンについてはリスニング環境をしばりませんが、一方で作業中足にまとわりついて絡んでしまうという事も考えられます。
ケーブルの長さに関しては好みや作業用途に応じて考慮しておく事が大切です。
ステレオ標準プラグか、ステレオミニプラグか
業務用であるモニターヘッドフォンにはステレオ標準プラグが搭載されている製品もあります。
これはコネクタの接点面積が広くなるため音質面では有利ですが、しかし現在ほとんどのデジタルオーディオ機器がステレオミニプラグに対応しています。
この場合変換コネクタを活用して使用する必要がありますが、コネクタ接続部が不安定になる可能性があるほか、接続部全体の重量が増えるためどうしてもグラツキが発生する可能性が出てきます。
購入前にあらかじめ検討しておく事が大切です。
スタジオで活用されているメジャーなヘッドフォンを紹介!
SONY MDR-900ST 定番中の定番とも言えるモニターヘッドフォン!
かつて、この製品はもともとCBSソニーのレコーディングスタジオで使用される事を目的として開発されている製品となっており、音質にかけても使い勝手にしても、まさに音響エンジニア専用品です。
耳をすっぽりと覆い隠し機密性が高く、またヘッドフォンドライバーの重量が軽いこともあり比較的軽量で長時間のリスニングも快適に作業を行う事ができます。
同価格帯の他社製品(1万円台~2万円台)と比較しても、クセのない音質でモニターヘッドフォンの性能としてはとても優秀な製品です。
シンプルで携帯性にも優れ、音を調べて聞き取る作業には快適な作業を行う事ができるモニターヘッドフォンです。
ジャックを接続するためのケーブルが短く、ヘッドフォンとしての品質にこだわった、いわゆる「硬派」であり、とかく機能性やデザイン性が重視されがちな今の時代にはなかなか珍しいストイックな音響製品とも言えるでしょう。
多くのミュージシャン、サウンドエンジニアが認めているだけの製品であると言えます。
audio-technica アートモニターヘッドホン ATH-A900Z
音響製品メーカーとしても知られており、製品クオリティにも定評ある「オーディオテクニカ」からリリースされている実売価格およそ2万円台のモニターヘッドフォン製品です。
購入直後はハイがやや強く、特にピアノなどでは音が細く感じられる傾向があるかもしれません。
しかしドライバー表面を構成しているダイヤフラムが吸湿する事で、しばらく活用しているとエージングの影響を受けクセのない、非常にフラットな音質として安定的に長く活用することができます。
MDR-900STと比較して、ヘッドフォンドライバーの口径が大きいため低音に奥行き感が感じられます。
リスニング用途として販売されているヘッドフォンとは違い大きく低音が出てくる感じではなく、あくまでなめらかで自然な低音を聞くことができます。
機密性としてはアルミ製ハウジングに加えて、製品独自の機構である「D.A.D.S(Double Air Dumping System)」により外部からの密閉感が高い事から、ヘッドフォンから以外の音を一切遮断する事ができるのもこの製品の特徴と言えるでしょう。
高い機密性ゆえに音響作業中、他者との会話も遮断してしまい、作業中の会話のやりとりが聞き取りにくいため、主に個人で作業を行う「スタジオでのミックスダウン」などに向いている製品です。
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