一世を風靡した「愛は勝つ」を知っていますか?
印象的なピアノのイントロと歌唱力
1990年9月1日に発売されたKANの「愛は勝つ」。
発売された時はそこまでだった様ですが、山田邦子の人気番組でその名曲ぶりを発揮します。
そう、それがあの有名番組「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」です。
当時「やまかつ」と呼ばれていたこの番組は、多くの流行を生み出しました。
その中の1つがこの「愛は勝つ」だったのです。
印象的で耳に残るピアノのイントロは、聞けば誰もがわかるといっても良いほどでした。
わかりやすい歌詞。
わかりやすいメロディー。
そして歌い手のKANは、見るからにナチュラルで気取らない男性。
そんな好条件が全て揃った「愛は勝つ」は、名曲と位置づけられるまでになりました。
それまでKANの名前はそこまで知られていませんでしたが、一気にスターダムへと駆け上がります。
「愛は勝つ」の動画を見てみよう

こちらがKANが実際に「愛は勝つ」を歌っている動画になります。
見て下さい、この白系のスーツ。
何とネクタイまでしており、誠実なお兄さんという感じでしょうか。
KANはこのスタイルで出てきて、「愛」を歌ったからこそ人気が出たのかもしれません。
お茶の間の雰囲気によく合います。
90年代はピアノとマイクで歌うアーティストがとても流行りました。
大江千里や槇原敬之もそうです。
自分で弾くからこそ思いが乗せやすいのかもしれません。
そしてその感情の盛り上がりが、聞いているこちら側に伝わってくるのです。
今見てもとても良く出来た構成の曲です。
「愛は勝つ」の歌詞を紐解こう
わかってもらえる安心感
心配ないからね君の想いが
誰かにとどく明日がきっとある
どんなに困難でくじけそうでも
信じることを決してやめないで
出典: 愛は勝つ/作詞:KAN 作曲:KAN
この短い歌詞の中に詰め込まれた意味の大きさに感動です。
冒頭からいきなり出てくる歌詞「心配ないからね」。
きっと誰もがかけてもらいたい言葉ではないでしょうか。
すごく努力したり、誰かを好きになったり。
色々な壁にぶつかってしまうことは、皆経験があるでしょう。
そんな時「自分は一人ぼっちなのか」と思うと挫けてしまうこともあるはず。
しかしこの歌は「心配ないからね」と最初に言ってくれているのです。
そして想いがいつか届くとも教えてくれています。
人は傷ついたり、思う様な成果が出ないと「信じること」を諦めようとすることも。
他の人はわかってくれなくても、自分と同じような気持ちの人がいるのかもしれない。
そう思うと、少し強くなれる気がします。
でもこの歌詞はすごくストレートに「信じる事を止めるな」と、ぶつけてくれているのです。
もう1度愛してみようと思える歌詞
Carry on carry out
傷つけ傷ついて愛する切なさに
すこしつかれても Oh もう一度夢見よう
愛されるよろこびを知っているのなら
出典: 愛は勝つ/作詞:KAN 作曲:KAN
筆者はこの曲を幼少期に聞いていました。
その時はCarry on carry outという歌詞の意味を知りません。
しかし大人になってその歌詞が、どれだけ「諦めるな」と言っていたのかを知ります。
Carry onは続けるという意味があり、carry outは最後までやり遂げるなどの意味があります。
つまりこの歌は「とにかく最後まで頑張れ」と言っていたのでしょう。
生きている限り、人は無意識に人を傷つけることもあれば、傷つけられることもあります。
しかしそこで人を愛することをやめてしまうと、人を愛する感情も失われてしまう。
愛されることはとても大事ですが、愛することはさらに大事なことかもしれません。
人を愛する喜びは、何にも代えがたいものがあります。
些細なことで喜んだり、寂しくなったりすることはその人を愛しているからこそ。
誰かを愛さなかったら知りえなかったことなのです。
この歌はきっとどんなことがあっても「愛することを止めるな」といっているのでしょう。
必ず最後に「愛は勝つ」と教えてくれた歌詞が登場
ここからが一気に盛り上がるところ
夜空に流星をみつけるたびに
願いをたくしぼくらはやってきた
どんなに困難でくじけそうでも
信じることさ必ず最後に愛は勝つ
出典: 愛は勝つ/作詞:KAN 作曲:KAN