ポップでキャッチーなメロディですが、よくよく歌詞を見るとだいぶ強い意思を感じます。
バンド自身の事を歌っているのでしょうか?
冒頭の歌詞では、楽器を演奏している最中の様子が目に浮かびます。
一生懸命ギターを弾き叫び続けていたのでしょう。
しかし、バンド自身だけではなく、他の誰かの事を歌っているようにも聴こえます。
それは、アニメのメインとなる「死んだ世界戦線」の事を歌っているのではないでしょうか?
死ぬことのできない死後の世界で、成仏させようとする生徒会長と戦いを繰り広げているグループ。
ただの戦いではありません。
死ぬことがないだけに、人間とかけ離れた能力で銃やナイフを使っています。
痛みも感じるし、ケガだってします。まさに死闘といえるでしょう。
なのに死なないのです。
そんな緊迫した戦いの日々を歌っているのではないでしょうか。
その戦いの様子をrockさながらだと例えながら。
実は学園生活もエンジョイしています
死闘とはいえ、年がら年中戦っているわけではありません。
普通の学園生活を送ったりもできます。
学食でご飯を食べたり、部活を行ったり…。
なぜかというと、生徒の大半がNPC、つまりノンプレイヤーキャラクターという意思をもたないエキストラなのです。
そのエキストラ達がのほほんと学園生活を楽しんでいるという、シリアスとコミカルが混ざったようなストーリー。
Girls Dead Monsterのポップなメロディと、かっこいい歌詞の組み合わせがストーリーとリンクします。
遂にカラスが登場!
星空が最高の舞台
カラスたちカーカーと鳴くよ
いつも思うよ いつ寝てるんだろ
find a way あたしも
song for 歌うよ
rockを響かせ
crowと歌うよ
出典: Crow Song/作詞:Jun Maeda 作曲:Jun Maeda
遂に、タイトルにあるカラスが登場します。
なんだかほっこりする歌詞ですね。
カラスと一緒に歌っている様子が描かれています。
きっと、タイトルの意味は「カラスの歌」で間違いないでしょう。
いつまでこんなところに居る?
そう言う奴もいた気がする
うるさいことだけ言うのなら
漆黒の羽にさらわれて消えてくれ
出典: Crow Song/作詞:Jun Maeda 作曲:Jun Maeda
ここの歌詞では少しメロディが変わります。
いわゆるCメロにあたるのでしょうか。
最も伝えたいメッセージがあるかのような、強いメロディです。
そう、このバンド、学生のガールズバンドという設定ですが楽曲のクオリティが高いのです。
ええっと驚くような展開を見せてくれます。
しかし単純にAメロ→サビ→Bメロ→サビと進むわけではありません。
サビでは同じメロディでも繰り返す時に半オクターブあげて歌ったり。
Cメロが登場して展開にメリハリがついていきます。
息継ぎさえできない街の中
出典: Crow Song/作詞:Jun Maeda 作曲:Jun Maeda
特にここの、アップテンポでタタタと駆け下りて、ドラムのリズムで間を取っている辺り。
凝っているな~と思わずにはいられません。
これは素人の学生では絶対に作れないはず!
このような、ポップと見せかけてちょこちょこ技が光るような展開が素晴らしいです。
学生だけではなく、アニメを見た人もファンになってしまう気持ちがわかります!
思わず「神曲!」と言わずにはいられません。
全力でもう倒れそうだ
指もすり切れて痛い
でもね 演るよ 今夜もビッグなストーリー
find a way ここから
found out 見つける
rockを奏でろ
luckを歌うよ
出典: Crow Song/作詞:Jun Maeda 作曲:Jun Maeda
こちらもバンド活動の事を歌っているようです。
しかし、バンド活動、つまり陽動部隊として活動している時は、死んだ世界戦線も活動している事になります。
その両方を重ねて表現して、一緒に頑張っているんだという歌詞なのではないでしょうか。
歌詞を最後まで読むと伝わってきます
いつまでだってここに居るよ
通り過ぎていく人の中
闇に閉ざされたステージで
今希望の詩歌うよ
あなただって疲れてるでしょ
その背中にも届けたいよ
こんな暗闇の中からの
希望照らす光の歌を
その歌を
出典: Crow Song/作詞:Jun Maeda 作曲:Jun Maeda
最後の歌詞では、より情景が明らかになります。
この歌詞は、路上ライブの様子を歌っているのではないでしょうか。
歌詞のシチュエーション
歌詞の最初から最後までのシチュエーションを読解してみます。
場所は閉店してシャッターが閉まったお店の前。
ギターをずっと弾き続けていたので、指は弦の匂いがします。
通り過ぎる人たちに向けて歌い続けているのでしょう。
キラキラと輝く星が照明のようにステージを作り上げています。
そんな素敵なステージをぶち壊すように、カラスが鳴き始めました。
歌っているにもかかわらず、空気を読まずに鳴き声をあげるカラス。
カラスが鳴いているからといって歌を中断するわけにはいきません。
気が付いたら、カラスと一緒に歌を歌っているのです。
「まだこんなところでやっているの?」
そんな言葉を投げかける人もいました。
心無い言葉しか言えない人は、カラスにつつかれてしまえ!とでも思ったのでしょう。
一緒に歌っているカラスに愛着が湧き、信頼している様子です。