僕には君が必要なんだ
(さぁ) 吸いこんでくれ
僕の寂しさ孤独を全部君が
(さぁ) 噛み砕いてくれ
くだらん事悩みすぎる
僕の悪いクセを
(さぁ) 笑ってくれ
無邪気な顔でまた僕を茶化すように
(さぁ) 受け取ってくれ
この辛さをさぁ分けあいましょう?
さぁ!!
出典: さぁ/作詞:椎名慶治 作曲:永谷喬夫
サビの部分のキーワード“さぁ”が登場しました。
一緒にいると“幸せは二倍、そして辛いことは二分の一”ってよくいいます。
大切な人がそばにいるだけで、自分の中の悪いところが全て浄化されてしまうような感覚です。
そんな人に出会えるだけでも奇跡なのかもしれませんが、隣で笑って癒してくれたら最高ですね。
“さぁ”というのは彼女への呼びかけのようなものでしょうか。
でもきっと、実際に言葉にする訳ではないのです。
サビの“さぁ”にはそんな彼の心の叫びが込められているように思えました。
君がいないと何もできなくなってしまう
体がギシギシ痛いよ
最近お疲れモードね
君が居なくなっただけなのに
溜め息ばかりが増えるよ
ちょっと強い薬をちょうだい
湿っぽい布団じゃ眠れやしないや
出典: さぁ/作詞:椎名慶治 作曲:永谷喬夫
脱力感、虚無感。
この部分の歌詞にはこんな言葉が当てはまるように感じました。
出会うまでは知らなかった感情……そして失ってから存在の大きさを思い知らされます。
彼女が彼の原動力になっていたのはいうまでもありません。
背中を押して貰っていたんですね。
それが急になくなったら、気力も体力も半減してしまいます。
何もかもがうまくいかない
なんだか空回りばかりで
君じゃなきゃ大事な物も
全然見つかりゃしないや
出典: さぁ/作詞:椎名慶治 作曲:永谷喬夫
彼女のいない生活になんとか慣れようと頑張ります。
でもパズルのピースがひとつ足りないような虚しさはいつまでも心の中にあるのです。
一緒にいるときは前を見て歩いていたのに、ひとりになった途端に下を向いて歩いてしまいます。
そんなことでは、今まで見えていた世界も当然見えなくなってしまいますね。
君のことが大好きでした
(さぁ) 吸いこんでくれ
僕の寂しさ孤独を全部君が
(さぁ) 噛み砕いてくれ
くだらん事悩みすぎる
僕の悪いクセを
(さぁ) 笑ってくれダメな奴と
“離れて気付くなんて遅い"と
(さぁ) 受け取ってくれ
やっぱり君が誰より好きだから
“さよなら"出来ない
出典: さぁ/作詞:椎名慶治 作曲:永谷喬夫
ラストのサビの部分です。
彼女がいなくなり、彼は自分の気持ちにもようやく気づきます。
いなくなった事実を受け入れるのではなく、やっぱり君がいなきゃダメなんだと表現するところに愛の深さを感じました。
自分を大きく強く見せることばかりを考えるのではなく、彼は弱さや情けなさもキチンと受け止めていきます。
以前、インタビューで椎名さんがこの主人公と自分には通じる部分があると答えていました。
同じような気持ちを抱いていたからこそ、主人公の心の奥底までしっかり歌詞に表れているのだと思います。
発売から17年!再びブレイク
コロチキがネタに楽曲「さぁ」を使用
お笑い芸人のコロコロチキチキペッパーズが“キングオブコント2015”の決勝で披露したのは“卓球”のネタでした。
そのネタのBGMになんと「さぁ」が使用されたのです。
“卓球”と“さぁ”といえば福原愛さんですね!!
得点を決める度に“さぁ”という掛け声とともにガッツポーズをする姿が思い浮かびます。
それを楽曲「さぁ」とかけて上手くネタにしたのがコロチキの卓球ネタでした。
サビの部分には決め台詞“さぁ”が多発します。
軽快に楽曲に合わせたテンポのいいネタの展開が審査員からも好評でした。
そしてコロチキは見事キングオブコントで優勝を果たします。
優勝後のコロチキはテレビ出演が増え、もちろん決勝のこのネタを番組で披露する機会もたくさんありました。
その相乗効果のように、SURFACEの「さぁ」も再びランキング入りするほど大人気となったのです。
『まもって守護月天!』OP曲というイメージだったはずの「さぁ」がこれを機にすっかりコロチキに塗り替えられましたね。
また、同じくお笑い芸人のブルゾンちえみさんもネタ中のBGMにオースティンマホーンの楽曲「Dirty Work」を使用しています。
この楽曲もそれを機にブレイクし、日本で爆発的ヒットを巻き起こしました。
このように、芸人×アーティストのコラボレーションでお互いにメリットが生じるのはとても良いことだと思います。
ただ、芸人さんも楽曲の無断使用などで問題になることもあるみたいなので一概には言えない場合もありますが……(笑)
コロチキと椎名さんが共演
2015年はSURFACEもまだ再結成されておらず、椎名さんがソロ活動をしている時です。
コロチキの効果によって再び「さぁ」が世の中の注目を浴びたことに椎名さんは驚いていました。
そして夢の共演を果たします!!
なんとコロチキの単独ライブに椎名さんが登場したのです。
もちろん卓球ネタのBGM担当で(笑)
椎名さんの生歌がBGMというかなり豪華な共演となりました。
椎名さん自身のテレビ出演も増え、「さぁ」発売当初はまだこの世に生まれていなかった若者からの支持もかなり増えたことでしょう。