1stアルバムのトップを飾る楽曲
ロックを歌う女性ヴォーカル
SECONDWALL、キャリア史上初のフルアルバムである「Beautiful Lie」。
そのアルバムの第1曲目に収録された「Shooting Star」の歌詞に迫ります。
J-POPに、エモ、ロック、ポップパンク要素などを盛り込み、独自のサウンドを奏でるSECONDWALL。
紅一点であるヴォーカル、YUKAの美声にまず引き込まれてしまいます。
その声に乗る歌詞のひとつひとつが重みを持ち、ひしひしと心に伝わってくる、何とも独特のバンドです。
バンドのキャリア9年目にして発売された「Beautiful Lie」。
トップを飾る「Shooting Star」にはどのような思いが込められているのでしょうか?
「Shooting Star」は流れ星という意味です。 何か願いを込めた曲なのでしょうか。
主人公は男の子?
I saw a shooting star
願いなんて意味ないと思っていた
なのに何故か
出典: Shooting Star/作詞:YUKA 作曲:YUKA
流れ星を探すロマンチックな人物ではなく、どことなく擦れた印象を持ちました。
夢や願いは叶うわけがないと頭ごなしに否定していたようです。
きっとこれまでに夢や願いが叶った事がなかったのでしょう。
しかし、偶然流れ星を見たその時、心に変化が訪れた様子です。
多感な少年の繊細な描写
背伸びはしないよ
身の丈分かってる
あの子や君と僕じゃさ
霄壌の差って奴だ
いつだって逃げたくなる
探求心より安定が絶対で
もっとなんて言葉すら
贅沢だ今のままで…でも
出典: Shooting Star/作詞:YUKA 作曲:YUKA
次の歌詞では、その心境の変化に触れず、これまでの苦い経験を描いています。
どうやら主人公は男の子のようです。
あまり自分に自信がないようで、周りの人と自分を比較しては卑屈になっています。
また聡明でもあり、自分の身の丈をよく理解して、無理をせず大きく見せようとはしていません。
しかしそれは悪い意味でいうと努力をしないという事にもなるのです。
そんな自分の状態も、よくわかっているからこそ辛い今。
開き直っているというよりももどかしく、何もできない自分にいら立ちを感じているようです。
安定している毎日。そこそこ幸せな今の自分。
でも、周りにはもっとキラキラした人がいて眩しく見えて仕方がない。
それなのに、自分はこのレベルだと決めつけて動き出せずにいる。
わかっている。これが一番自分に見合った生活だと。
たまたま見かけた流れ星
流れ星なんて信じてなかった
そんな時にふと、夜空を見上げた瞬間に流れ星が流れたのでしょう。
何も望んでいないはずだったのに、「自分は幸せだ」そう決めつけて思い込んでいた。
なのにその光を見た瞬間、思わず願いがこみあげてきたのです。
「いつの日か、叶いますように」 ほとんど無意識だったのでしょう。
そんな自分の言葉に、自分自身でもびっくりしてしまいます。
そして、自分が本当に望んでいたものに気が付いたのです。
いつの日か、かなえたい夢があったという事に。
心の変化
I saw a shooting star
願いなんて意味ないと思っていた
なのに何故か零れ落ちた声
「いつの日か」
出典: Shooting Star/作詞:YUKA 作曲:YUKA
流れ星を見た瞬間。 暗闇に光り流れていく尊い光。
願いさえも叶えられそうな美しさだったのでしょう。
その輝きに引きつられ、思わず本音が出てしまったのです。
光は一瞬で通り過ぎ、気が付いたら元の暗闇に包まれています。
残ったのは、自分が口に出した願いだけ。