硬いからで抱きしめたい…イミフなタイトルに思わないで
硬い殻、イミフなキーワードがタイトルに入っていますね。硬い殻って私、クルミにでもなっちゃうの? ということはないので安心して下さい。
乃木坂46の1期生、齋藤飛鳥(あしゅ)のソロ曲は決して難しくはありません。ストレートに受け止めて、膝を抱えてうずくまれます…
今のあなたを守ってくれる人が存在することを、信じさせてくれる曲です。
始まりは鍵括弧、この1フレーズでわしづかみ?!
『硬い殻のように抱きしめたい』はこの鍵括弧でくくられた1フレーズから始まります。
楽曲発売のインタビューでも、最初の言葉が気に入っている、ここが私らしいとあしゅが答えていますよ。
「何だか疲れちゃった」
珍しく弱音を言った
出典: 硬い殻のように抱きしめたい/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦
ダリー・ダリーっすなんて言葉で、とりあえずごまかすことがフツーになつている。
重さなんて全くないように「疲れたかな…?」って言うのが、いっぱいいっぱいな自分に気が付いていますよね。
毎日毎日しなければいけないことがあるのは分かっているし、するべきコトは言われる前にやっている。
だからこそ思わず自分が言った「疲れた」は、スルーではなく受け止めて欲しい言葉ですね。
自分を弱いと思われたくない、けれど弱い自分を出したい時があることをわかってほしい。
こんな気持ちが歌詞になっています。
疲れたコトを口に出したい。海に向かって叫ぶなんて、大げさなことではないのです。
ホントに聞いて欲しいことは、大きな声では言いません。
心から出た今の自分をを受け止めてくれる。
そして、奥の方にいるこんな気持ちにも気が付いてくれる人がいてくれることを信じてほしいと歌は続いていきます。
生きていることに慣れている人なんかいない…
歌が語り掛けで始まりました。予想外の展開を受け止めて、繰り返し自分の心に伝えることをおススメします。
「」(鍵括弧)の中の言葉は誰もが口に出していいはずのワンフレーズ。
決してネガティブな心から出るわけではありません。
言葉にすることをためらわないで下さい。
いつも泣かないと決めてる? 涙腺も我慢体質?
疲れていることをカミングアウトしたあなたに、この後の歌詞が刺さります。
涙をながしてくれたら
今より君は楽なのに…
出典: 硬い殻のように抱きしめたい/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦
自撮りをしたあなたの顔はこんな風に写っていませんか。
少し口角を下げて耐えている、 知らないうちに奥歯を噛みしめている、眉根にシワがよっている。
そして一番我慢をしているのはここですよ。
今のあなたと一緒に我慢をしている涙腺もそろそろ限界。傍にいてくれる人も、それに気が付いていますよ。
疲れている、でも休めない。こんなことで自分が泣くことも許せない。泣く姿も見せたくない。思いが上手く言葉にできない。
すべてできない…してはいけないと決めつける頑なさは、これで許してみませんか?
涙を流して涙の分だけ心が軽くなるなら、泣くことは悪いことじゃない。
泣ける○○・涙腺崩壊で泣くのではありません。
あなたの抑えきれない気持ちを、涙腺が一緒に流してくれます。
あなたの泣く姿を見守ってくれる人がいます。
言葉だけではなく、この先の悲しいことからも守り続けると、真摯に言ってくれる人。傍にいてくれることを信じて欲しいと歌っています。
そしていつもの大人のセリフかもしれないけれど、ここへ繋がるんですよね。
短くても印象の強めなタイトル「逃げ水」キレイなジャンプと、飛びきれなかったガッツポーズが乃木坂46らしいですね。
2017年の夏を飾った1枚です。
聞きたくなければここはスルー? でも次がある??
大人の説教と思いがちのフレーズが投げかけられました。でも耳を傾けてほしいこの言葉。
生きてれば色々ある
いいことばかりじゃないんだ
出典: 硬い殻のように抱きしめたい/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦
悩みや迷いが漠然としていたり、「生きていれば色々ある」と言われると、メンタルはますますカオスになりますよね。
でもでも、これが現実なんだよと作詞家の秋元先生が選び、齋藤飛鳥さんに託しました。
諦めず前を向くことを強要されているとは思わないで!
「ダメだった私が今は幸せになった」なんてお話は本屋さんに山積みだけど、今それはすべておとぎ話にしておきましょう。
いいことばかりでは無いから動かない、という選択肢もあるんです。
動かないことを決めたあなたは決して1人じゃありませんよ。