みんな戦いながら生きている
上手くいかない毎日を、つい誰かのせいにしてしまいたくなる。
そんな誰もが共感できるであろう気持ちを歌った、藤田恵名さんの『月が食べてしまった』。
世間はいつでも自分に厳しく、努力しても報われない。
そうして卑屈な気分になっているのなら、ぜひこの曲を聴いてみてください。
厳しい社会に疲れてしまっているのは自分だけではない。
みんな何かと戦いながら生きている。
それが分かるだけで、少しは心が軽くなったような気がしませんか?
前を向くために必要なこと
上手くいかないのは誰のせい?
この曲の主人公は、思い通りにいかない日常に辟易しているようです。
サビで繰り返し歌われているのは「○○のせいだ」というフレーズ。
○○に入るのは、街だったり、夜だったり……。
主人公は毎日のいろいろなことを、とにかく誰かのせいにしたくて堪りません。
それは胸の中で渦巻く苛立ちをぶつける相手が欲しいからでしょう。
責めるべき対象が見つかれば、少しは気持ちが楽になる気がする。
そんな思いから、ついつい悪者探しをしてしまいます。
しかし誰のせいにしても、気持ちは晴れないどころか重くなっていくばかり。
この鬱々とした気持ちはどうすればいいの?
そんなふうに途方に暮れて、ようやく主人公はあることに気づきます。
毎日のいろいろなことが上手くいかないのは、他の誰でもない自分のせい。
主人公は最後にそう気づくことができましたが、気づいたところで結局気持ちは晴れませんでした。
けれど誰かのせいにしなくなった主人公は、きっとこれから前を向いて歩いていけるはず。
『月が食べてしまった』は人間のずるさについて歌いながらも、最後はそんな希望を抱かせてくれる曲です。
少女と藤田恵名の出会い
いじめに苦しんでいる
MVの最初に登場した少女は、学校で陰湿ないじめを受けているようです。
少女はトイレの床に座らされ、同級生と思われる相手からホースで水をかけられています。
しかも床には酷い落書きをされたノートも落ちていて……。
思わず目を背けたくなるような光景ですね。
少女は必死になって抵抗しますが、同級生はまったく止めてくれません。
冒頭のシーンは、きっと少女がいじめのことを思い出している様子だったのでしょう。
明日も学校に行かなければならないと考えると、憂鬱で仕方ない。
そんな気持ちをどうにかしたくて、少女は音楽を聴き始めたようです。
少女を助けにきたのは...
少女が音楽を聴いたのは、きっと気休めでしかなかったはず。
しかしそんな気休めが、本当に少女を救ってくれました。
なんといじめの現場に藤田恵名さんが登場。
ホースを蛇口から外すと、いじめている同級生の頭を掴んで思い切り壁にぶつけてしまいました。
突然の出来事に、少女も呆気にとられた表情を浮かべています。
そんな少女のもとに歩み寄る藤田恵名さん。
少女に手を差し伸べて、その手を力強く握ります。
藤田恵名さんは少女にとってまさに救世主。
続くシーンでは、笑顔になった少女を藤田恵名さんがトイレからどこかへ連れ出します。
謎と衝撃がいっぱい
藤田恵名さんが少女を連れ出した場所は、なんとも不思議な場所でした。
ここからの映像は謎だらけ。
衝撃的すぎる展開で、見ている人を振り回します。