【アスター】とは
制作者はボカロP
タイトルの意味
タイトルにつけられた【アスター】という言葉は、様々な意味を持っています。
例えばギリシア語・ラテン語では星を意味しますし、キク科の可愛らしいお花も意味します。
今回の楽曲が意味するのはおそらく後者でしょう。
アスターには様々な花言葉があります。例えば「変化」、「追憶」、そして「わたしはあなたを想う」。
実はこれらの花言葉、本楽曲の意味を読みといていくうえで非常に重要な意味を持っているのです。
楽曲の主人公は?
はるまきごはんさんはこの楽曲の主人公について、「作り物の女の子」だと述べています。
つまり主人公はアンドロイド。人間のように見えて人間ではない、そんな存在なのです。
これらの前提を踏まえ、早速歌詞を見ていきましょう。
変化
惨劇
「…309へ集合…」
ドクターが撃たれたんだ
アンチトロイの契約なんて遂行されちゃいなかった
出典: アスター/作詞:はるまきごはん 作曲:はるまきごはん
主人公がアンドロイドだとすれば、2行目で撃たれたドクターは主人公を整備してくれる人物でしょう。
なぜ彼が殺されてしまったのか。その理由は3行目で綴られていました。
「トロイの木馬」という有名な神話がありますね。
何もないかのように見せかけて敵を欺き、戦に勝利した話です。
ここでの「トロイ」はおそらく、ソフトウェアウイルスのことでしょう。
神話と同じく安全と見せかけ、実は有害なウイルスを含む不正プログラムです。
それを「アンチ」、つまり無効化するためにドクターは何かしらの作戦を立てていたのでしょう。
しかしその作戦は失敗に終わった。
不正プログラムに侵されたアンドロイドは、生みの親であるドクターに銃を向けました。
主人公はそんなショッキングな場面を目の当たりにし、思わずその場から逃げ出します。
逃げ出したその先は
100年前のシティ・ポップがネオン街のテーマソング
すっかりNPCと私たちだけになった
出典: アスター/作詞:はるまきごはん 作曲:はるまきごはん
ネオン街へと飛び出していった主人公。
シティ・ポップとは音楽のジャンルです。主人公が生まれた時代に流行っていたのでしょう。
しかしいまの街には似合いません。なぜって、もう100年も経っているからです。
100年後の世界の音楽になんてついていけない主人公。
記憶の中のシティ・ポップを呼び起こしながら街を駆けているのでしょう。
しかしどんなに街を見渡しても、知っている人に会うことはできません。