”本物”のヒーローは”見せかけ”ではないからこそ、その日常は地味なもの。

目立たない上に面白味もないので、映画などの作品にはなり得ません。

『いつか』とはどういうことでしょうか。

先ほど本物のヒーローについて「自分の正義や信念のために戦う人」と解釈しました。

『いつか』とは「その正義がなんらかの形になる日」のことでしょう。

真面目に正直に働く人は、『いつか』報われる。

それは昇給という形になることもあれば、素敵なパートナーと出会うことかもしれない。

そういった、あくまで”なんらかの”形で実を結ぶ日のことを『いつか』と表現しているのではないでしょうか。

Eric Clapton『Layla』のオマージュ?

マハラージャン【セーラ☆ムン太郎】歌詞の意味を解釈!なぜたまにミラクルを起こす?日常と戦う理由はの画像

ヤツの名前は
セーラ、セーラ☆ムン太郎
月明かりの夜
セーラ、セーラ☆ムン太郎
たまにミラクル起こす
セーラ、セーラ☆ムン太郎
嵐の日でさえ
セーラ、セーラ☆ムン太郎
声が届くの信じてる

出典: セーラ☆ムン太郎/作詞:モエチュウ 作曲:モエチュウ

こちらの最初のサビの後、Eric Claptonの『Layla』の有名なリフが流れます。

ここから「サビの「セイラ~♪」が『Layla』のオマージュだったんだ!」と気付く人も多いでしょう。

これは単なる遊び心かもしれません。

しかし、「Claptonもセーラ☆ムン太郎の一人である」という意味にも捉えられます。

Claptonはコロナウイルスワクチンの副作用に苦しみ、ワクチン反対を叫びました。

とにかく波風立てずに事を治めたい風潮に対し、Claptonは自分の信念を持って声を上げたのです。

そういった意味では彼も「セーラ☆ムン太郎」の一人であるといえるのかもしれません。

ヒロインについて考察!

”イカサマ”のヒロインとは?

マハラージャン【セーラ☆ムン太郎】歌詞の意味を解釈!なぜたまにミラクルを起こす?日常と戦う理由はの画像

イカサマのヒロインは
よく目立つ

出典: セーラ☆ムン太郎/作詞:モエチュウ 作曲:モエチュウ

イカサマは、嘘や偽物を本当かのように見せること。

「イカサマのヒロイン」とは、先ほどの「見せかけのヒーロー」のように中身の伴わない人ということです。

嘘をつくことは、言い換えれば「本当の自分を隠して理想とされる人物像を作り上げる」ことでもあります。

インフルエンサーやYouTuberなど影響力の大きい人が実は嘘をついていたというのはよくあること。

理想とされる人物を装うのですから、人気が出たり目立ったりするのは当然です。

真実を語るとなぜ孤独になる?

真実を語る人が
孤独になる

出典: セーラ☆ムン太郎/作詞:モエチュウ 作曲:モエチュウ

「真実」という言葉が「イカサマ」の対比として使われています。

「真実を語る人」はの自分や本音で勝負する人のことです。

たとえばインフルエンサーの嘘を暴いても、そのファンに非難されて孤独になってしまいます。

歴史を遡れば、常識とされていることに反する事実を発表した学者が糾弾されるのはよくあることです。

ガリレオ・ガリレイの地動説が有名な例でしょう。

そもそも素の自分で勝負する人はあまり仲間を作らないとも解釈できます。

イカサマのヒロインは同調圧力で仲間を作ります。

対して本物のヒロインは自分の信念を押し付けません。

これらの要因で、真実を語るヒロインが孤独になっているのではないかと考察しました。

日常と戦う理由は?

変身しない 派手な技もない
ありふれた日常と戦う

出典: セーラ☆ムン太郎/作詞:モエチュウ 作曲:モエチュウ

アニメのヒーローやヒロインは、変身したり派手な技を使ったりして活躍します。

しかし、それはあくまでもアニメの演出。

現実では、目立つ人というのは単に「自己アピールが上手な人」でしかないのです。

本当に正義や信念のために戦う人の日常はありふれたものなのでしょう。

大勢のファンのため、ではなく身近な人のため。

大衆を導くため、ではなく大切な友人を救うため。

そういったありふれた日常の平和を守るために日常の試練と戦うことができるのが”本物”なのです。

自分を偽らず日常の小さな出来事と地道に戦い続けることは、派手に生きることより難しいのかもしれません。

そんな難しいことを淡々とこなし、”ありふれた”日常を大切にできることは尊いことです。

セーラームーンが元ネタのフレーズを解説!

マハラージャン【セーラ☆ムン太郎】歌詞の意味を解釈!なぜたまにミラクルを起こす?日常と戦う理由はの画像

それでも心は
プリズムエナジー全開なの

出典: セーラ☆ムン太郎/作詞:モエチュウ 作曲:モエチュウ

変身も技も使えないけどプリズムエナジーは全開!

この辺りのフレーズはセーラームーンをイメージして表現されています。

セーラームーンは「ムーンプリズムパワーメイクアップ!」の掛け声でセーラー戦士に変身するのです。

そして敵の強さに応じて様々なエフェクトのかかる派手な技を使います。

対してセーラ☆ムン太郎は、そういった派手な演出はしません。

その代わりに”プリズムエナジー”で戦います。

このプリズムエナジーはセーラームーン用語ではありません。

「プリズム」はセーラームーンに、地球を守るための変身のパワーを与えるものです。

「エナジー」は誰もが持つ生命の力で、敵がそれを狙ってしばしば人間を襲います(ダーク・キングダム編)。

これらから、プリズムエナジーとは「正義や信念を守るという強い意志」のことだと解釈しました。