流行に踊らされる僕ら
さらば夜行列車 時すら流行りのチークと同様
カメラの向こう側 ファインダー越しの世界がいつしか
洞穴の中で僕らが照らす影になる
出典: サラダとタコメーター/作詞:小林私 作曲:小林私
近年、夜に走る電車の数も減りました。
主人公は、夜行電車がなくなったことを化粧品の流行り廃りのようだと感じている様子です。
電車の最終走行には、その電車のファンがカメラを持って集まります。
もしファンの人が普段から利用していれば、その電車はまだ運航を続けていたかもしれません。
しかし、電車は廃止になってしまいます。
その部分に人間の闇を感じているのではないかと解釈できます。
人間の闇を作り出しているのは、秩序ではないでしょうか。
管理されている人間には、廃止になる電車のように存在意義も無くなっていくのかもしれません。
思いやりが無くなっていく主人公
思考の停止
それからは
手当たり次第に噛みつく駄犬と冷たく笑うのが癖になった
死に物狂いを地獄も知らずに冷たく笑うのが癖になった
出典: サラダとタコメーター/作詞:小林私 作曲:小林私
人間の闇を感じた主人公は、考えることを止めた様子です。
一般的な人と同じように、思考を停止した言動をするようになりました。
他人の想いや事情について、考慮することなくなります。
主人公は周りと同じような思考になれば、幸せになれると思ったのでしょう。
しかし、実際には辛い気持ちだけが残った様子です。
ロボットのような主人公
貴方も残念 答えを知らない無知蒙昧と打ち込んでバイバイ
はいはいそれは感情と言って今ここには要らないないない
出典: サラダとタコメーター/作詞:小林私 作曲:小林私
貴方とは、先ほどの恋人と読み取れます。
道理を知らない馬鹿な人だと思いやりの気持ちを持たず、別れを告げた様子です。
主人公は、心のない人間になってしまいました。
感情のない人間は、人間とはいえないでしょう。
主人公も、人間でいることを放棄しロボットになりたいのかもしれません。
存在意義のない人間になっていく
当たり障りのない会話
感動は簡単な官能と言った 人間は考える葦だと言った
誰もが噛んだ言葉でご歓談などと言って再生産
出典: サラダとタコメーター/作詞:小林私 作曲:小林私
主人公は、他者との会話も馬鹿にしています。
当たり障りのない会話をすることも、苦痛の様子です。
しかし、周りに合わせないと社会で生きていけません。
無理に会話を合わせている主人公の様子が目に浮かんできます。
主人公は、秩序を守って何かするということが苦手なのでしょう。
周囲からも浮いている存在と思われているかもしれません。
現代社会に捕らわれている
空振りも 生あくびも メタと認めて求め掃き溜めて
ああもう逃げ場がない 自分で塞いでりゃ世話がないわ
出典: サラダとタコメーター/作詞:小林私 作曲:小林私
主人公は、いやいや現代社会で生きています。
主人公は偉い人が会話している前で、自分がしたいときにあくびがしたいのです。
無秩序の中で生きることが、主人公の望み。
ただ現代社会にしか生きられないため、もうどうすることもできません。