どれだけ祈って願って
何万回叫び続けても届かない
もう届かない人や時が来るから
君の心の声 気づかないふりより
声枯らして It’s time for ignition
そして僕ら 生命を燃やせる居場所求めてる

‐It’s time for ignition‐

出典: IGNITE/作詞:昴 作曲:杙凪

主人公の悲痛な心の内が明かされている部分です。

心の中で祈り願い続けても叶わないのは、ある意味当然のことかもしれません。

なぜなら口に出さない限りその祈りや願いは、自分1人の中で抱えているただの感情でしかないからです。

しかしこの曲の主人公は、その祈りや願いをきちんと声に出し、むしろ声が枯れるほどに叫んでいます。

そこまでしているのに届くことのない、自分の祈りや願い。考えただけでも非常に苦しい状況です。

それでも主人公は、完全に希望を失ったわけではないようです。

その証拠に、4行目から5行目にかけて同じく悩む君を励ます様子が見られるのです。

周囲に言えない希望・理想・夢、そしてそれが叶わないだろうと思っているネガティブな感情。

それを声が枯れるまで叫んで表現しよう!そうやって誘いかけているようです。

いまこそ、それらの感情に火をつける時だ。主人公はそう促しているのです。

主人公はそうやって周囲の仲間を巻き込みながら、熱く燃え上がれる場所を探しているのかもしれません。

それでも諦めきれない!

心の奥に潜んでいた熱き叫び

Wish I could tell you everything on my mind
夢はこれだって本当は言いたくて
All we crave for is recognition That’s it
認められたくて

出典: IGNITE/作詞:昴 作曲:杙凪

先ほど登場した歌詞対になっている部分です。ぜひ見比べながら考えてみてください。

先ほど紹介した1回目の部分では、主人公がネガティブな感情に支配されている様子が描かれていました。

しかし2回目である今回の部分では、少し前向きに考えているような雰囲気が感じとれるのです。

ここまで現実と理想のギャップに苦しみ、祈ったり願ったりすることを諦めていた主人公。

しかしここにきて、いままではほとんど言えなかった自分自身の本当の気持ちを表現し始めました。

これは主人公の大きな進歩でしょう。心を燃やす準備ができたのかもしれませんね。

底力を見せつけろ

嗚呼 このまま音も無く
剥がれて この手を
すり抜けてく 僕を見つめ
このまま 終わってゆくのか
地に落ち囀って

出典: IGNITE/作詞:昴 作曲:杙凪

自分の手をかわし、音もたてずに落ちていくのは、主人公が心の中に抱えている希望や理想でしょう。

3行目にあるように、落ちてゆく希望や理想はじっと主人公のことを見続けています。

これが意味することは、希望や理想が落ちてもまだ完全に道が絶たれたわけではない、ということです。

ネガティブなだけではない、少しポジティブな気持ちが感じとれるのは、4行目から5行目にかけても同様です。

囀るという単語は、「ぺちゃくちゃとうるさく喋る様子を軽蔑する表現」しています。

希望や理想を失ったことで、主人公は地の果てに堕ちました。

そんな主人公に、ずっとそこに居続けるつもりか?という疑問を提示しているのです。

地の果てに堕ちてもなお、その果てで自分の希望や理想が叶わない現実への不満を言い続けるつもりか。

それはいくら何でもカッコ悪くないか。そんな風に自分自身を奮い立たせているのかもしれません。

さあ、いまこそ立ち上がれ!

もう願って祈るだけじゃ何一つ変わらないと
僕ら気づいた
一度終わった命を掻き鳴らせ
君の心の声 気づかないふりより
声枯らして It’s time for ignition
そして僕ら生命を燃やせる居場所求めてる

出典: IGNITE/作詞:昴 作曲:杙凪

前半の歌詞では、祈ったり願ったりしても届かないなら諦めよう。そんな弱気な姿勢だった主人公

しかしここでは見てわかるとおり、それではダメなのだと踏ん張る強さを得た様子が描かれています。

3行目で命が一度終わったと表現しているのは、これまでの自分とは違う!という意思表示にも感じられます。

もちろんこれはネガティブな表現ではありません。

これまでの自分を一度捨てて、生まれ変わった気持ちで這い上がってみせよう。

主人公のそんな強い心が滲み出ているのです。

自分の心の叫びにきちんと向き合って、熱く燃え上がる。

つまり落ち込んでばかりではなく前向きに、希望や夢を持って生きる。

そんな熱い想いがたっぷりと詰め込まれているように感じられますね。

あなたは何に心を燃やす?

自分の理想、希望、夢…それらについて、好き放題に語るのは簡単なことです。

しかし本当に重要なのは、それらと現実の間に大きな溝があったときにどうするか、ということ。

きっと祈ったり願ったり、希望を絶やさないように行動してみることは多くの人ができるでしょう。

しかしそれでもうまくいかない時、いったいどれほどの人が諦めずに続けることができるのでしょうか。

ただ想っているだけでは変わらない。途中で諦め、文句を言うことは誰にでもできる。

そこで諦めずに踏ん張って、心を熱く燃え上がらせられる人だけが希望・理想・夢を手にすることができる。

この歌詞では、そんなことを教えてくれているように感じられます。

あなたには、心に抱えている想いがありますか。うまくいかないからと諦めていませんか。

そんな時こそ心を燃やして、もう少し踏ん張ってみませんか。

支えてくれる仲間はたくさんいます。この曲もあなたの大切な仲間になるでしょう。

さあ、一緒に一歩を踏み出してみましょう!

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