アルバム「アンドロイドガール」収録曲
驚異の数字を叩きだす
2019年5月22日発売のDECO*27のアルバム「アンドロイドガール」。
収録曲の中でも注目度の高い「ヒバナ」は、動画公開とともに数々の歌い手にカバーされた名曲です。
2019年5月現在、YouTubeにおける動画再生数は1500万回を突破。
驚異の12万高評価を得ています。
確かな反響の理由
ボカロ楽曲でここまでの数字を叩きだしたのは素晴らしい快挙ではないでしょうか?
ボカロファン以外のリスナーにも大きな反響があったと推測できます。
キャッチーなメロディと鋭く刺さる言葉の数々…。
一度聴いたら忘れられない楽曲です。
今回はその歌詞を解釈していきます!
シンプルなMV
銃口を向けられた初音ミク

こちらが「ヒバナ」のMV。
見てお分かりのように、静止画に歌詞が表示されるシンプルなものです。
楽曲のクオリティで攻めています。
そしてこのイラストもとても印象的ですね。
泣きじゃくる初音ミクに向いた銃口…。
銃口越しに目が合っていますが、いったいどんな心境なのでしょうか?
実は歌詞にも銃を連想させる言葉が多く出てきます。
それでは、本題の歌詞の解釈へと移りましょう。
恋の始まり?
恋へと繰り出す
コンコン 優しくノックして
乗り込め ココロの奪還戦
妄想ばかりが フラッシュして
加速するパルス 答えはどこだろう
出典: ヒバナ/作詞:DECO*27 作曲:DECO*27
誰かの心を奪おうとしています。
つまりこれは、恋のバトルが始まっているのでしょうか?
「優しく」というところから愛情が感じられますね。
最後の「パルス」とは脈拍のことです。
恋にのめり込むほどに大きくなる妄想と胸の高鳴り…。
理性を失いながらも正解を求めています。
歌詞3行目からも少し冷静ではない状態のようです。
深呼吸して鼓動を落ち着かせようとするも、なかなか上手くいかない。
そんな心の昂ぶりが表現されています。
また少し違う解釈として…。
奪還戦
出典: ヒバナ/作詞:DECO*27 作曲:DECO*27
上記の言葉には「奪う」という意味と「奪い返す」という意味があるようです。
奪い返す意味で考えると、主人公の心は相手に奪われているということになります。
一目惚れということでしょうか。
そこで自分だけ奪われっぱなしなのは癪だから、相手の心を奪う。
惚れさせるように決意したのではないでしょうか。
最初に説明した解釈と似ていますが、こう考えると主人公の性格は負けず嫌いなのかという予想ができます。
垣間見える「ためらい」
さあさあ弱音はミュートして
くだらないことで躊躇して
冗談ばかりね?あっはっは
壊せない壁が キスを迫るでしょう
出典: ヒバナ/作詞:DECO*27 作曲:DECO*27
「ミュート」とは音楽用語のひとつで、楽器の音を弱める意味合いを持ちます。
恋へと乗り出した今、弱音は必要なくなった。
そう言いたいのではないでしょうか。
でも、頑張って弱音を抑えても心の中には「ためらい」が感じられます。
そして最後の行に注目です。
壁とキス…?
とても独特な表現で、カッコいいですね。
ここでいう「壁」は恋における障害のこと。
主人公はその壁を乗り越えることができずにいます。
ここから「キス」に繋がる意味は2つ考えられるでしょう。
1つ目は、壁を唯一乗り越えるための方法が「キス」であるという意味。
2つ目は、君との「キス」を望みつつも迫りくる壁に潰されてしまうという意味です。
筆者としては後者ではないかと思います。
「キス」をすれば相手との関係性をガラリと変えることができるでしょう。
ただ、その分タイミングやそれまでの関係が近くなければいけません。
何もないまま迫ってしまうとただ嫌われるだけでしょう。