悲劇を演じる
お望みならば
涙ぐらいならば
ナガシテモイイヨ。
なんかそれっぽいでしょ?
出典: Gimmick Game/作詞:二宮和也 作曲:二宮和也
彼との別れ話を連想させるシーンでは、彼女のどこかすさんだ感情が表れています。
浮気をされて別れるのであれば、彼女の方に未練が残っていてもおかしくありません。
彼に裏切られた悲しみで泣いてしまうというのは、こういった場面では自然なことでしょう。
彼女は彼がそんな彼女を望むのならば、泣いても良いと言っているのです。
ここで泣けば、浮気され別れることになった悲劇的な女性になります。
そんなわざとらしいくらいの演出を、あなたが望むなら演じてあげようという雰囲気が漂っています。
もし戻れるなら
壊れた時間に戻れるなら
今なら全てわかるのカナ?
そのコトバ・シグサ・アイ
出典: Gimmick Game/作詞:二宮和也 作曲:二宮和也
互いに浮気をしていた彼と彼女。
彼女は分かれた後にもしも別れる前の関係に戻れるのなら、と考えを巡らせています。
以前の関係にやり直せたら、彼の言葉や仕草から何を考えているのかも読み取れるようになっているかもしれません。
その中には、彼の愛がどれほど自分に向けられているのか、ということも含まれているでしょう。
それが最初から分かっていれば、彼との別れ方はまた違っていたかもしれません。
こうした考えが浮かぶ姿は、まさに彼に未練を残した彼女という雰囲気が漂っています。
ウソで塗り固めた自分
なんてかわいいフリして
ウソを着てあるいて
なんでだろ街の色が
キレイに見えるの
それは私が汚れているから?
なの?
出典: Gimmick Game/作詞:二宮和也 作曲:二宮和也
直前では未練を持った、可哀想な雰囲気が漂っていた彼女ですが、すぐにそのイメージが崩れ去ります。
直前の考えは本心ではなく、彼女にとってはただかわいいフリをしているだけに過ぎません。
そうしていれば傍目には自分がかわいい悲劇的な女性に見えることを知っているのです。
彼女にとってそうしたウソは息を吐くようにできる、あたり前のことなのでしょう。
服を着るようにウソをまとい、多くの人を惑わせてきたのではないかと想像できます。
そんな自分に対して彼女は自己嫌悪ともとれる感情を抱いているようです。
ウソをついて人を惑わし続ける自分を、浮気を隠していた彼に重ねているのかもしれません。
彼のように自分も汚れた存在に感じているようです。
そんな自分だから、街に出かけても街の方がキレイに感じています。
ここでの「街」とは、いわゆる夜の繁華街のことでしょう。
さまざまな人がいて、男女の色恋沙汰も含めて思惑の渦めく街。
そんな街がキレイに見えるのは、自分が汚れているからなのかと自問しています。
新たな出会い
でもその世界でしか
生き方しらないの
さびしいフリしてすぐに
涙ながすの
すれば ほら きた。
次の世界が
また(ソンナニナクナヨモウ)
きみの首筋、ほら、唾をつけた。
出典: Gimmick Game/作詞:二宮和也 作曲:二宮和也
彼女は自分のことを汚れていると感じながら、そこから脱することはできないものと思っているようです。
彼女にとっては今の生き方しか知らず、いわゆるきれいでまっとうな生き方ができないのでしょう。
誰かを惑わして生きていくのが、彼女の世界なのです。
だからこそ、彼女は彼と別れた寂しさで泣くか弱い女を演じています。
そんな彼女の姿は、寂しさをまとった儚い女性のように見えるのでしょう。
そんな彼女に同情した男性が声をかけてくれているようですが、彼女にとっては罠にかかった獲物同然です。
今度は声をかけてくれた男性を惑わせようとしているのだと読み取れます。
「Gimmick Game」のきっかけは大野くん?
大野くんが横にいたから出来た歌詞
ニノが「Gimmick Game」の作詞をするきっかけとなったのは、同じグループの大野智くんだったということです。
嵐の打ち合わせでニノの隣にいた大野くんの指が汚れているのが目に入ったといいます。その頃の大野くんがハマッていたのはフィギュア製作。指についているのはその材料だったようです。
『なんで手を洗わないんだろう?』と思った瞬間に思いついた歌詞が“どうしてだろうあなたの指が私だけには汚く見えてるの”だったそうです。そして「Gimmick Game」の歌詞が一気に出来上がったといいます。
男役の「あなた」が大野くんで、女性役の「私」が自分(ニノ)。『だから僕(ニノ)とリーダー(大野くん)の恋愛は終わったんです』と冗談ともとれる発言をしていました。