世代を超えて愛される曲

嵐【ふるさと】歌詞に込められた意味を徹底解説!曲が作られた理由とは?世代を超えて伝わる魅力を紐解くの画像

どこか懐かしくもあり、応援ソングのようでもある。

美しい日本語でつづられた歌詞は、子供から大人まで安心して聴くことができます。

NHK全国学校音楽コンクール小学校の部の課題曲にも選ばれ、多くの小学生が合唱。

またNHK「みんなのうた」でも流れるようになり、色んな世代の人達に愛される曲となりました。

多くの場合、アイドルはある一定のファン層に支えられています。

なので、ファン以外はあまりそのアイドルの曲は聴かない、知らない、ということも。

ただこのが歌う「ふるさと」は違います。

アイドルの歌がここまで世代を超え親しまれるのも珍しいことではないでしょうか。

カラオケなどでおじいちゃんと孫が一緒にうたえる歌。

そんな微笑ましい光景が目に浮かびます。

この曲が作られた背景

嵐【ふるさと】歌詞に込められた意味を徹底解説!曲が作られた理由とは?世代を超えて伝わる魅力を紐解くの画像

2010年大晦日に開催された第61回NHK紅白歌合戦

メンバー全員で白組の司会を務めました。

プログラムの後半に「僕たちのふるさとニッポン」という、ふるさとを思う企画が実現。

その企画のためにメンバーが日本全国を巡って撮影した映像が流されました。

その時に歌われたのが「ふるさと」です。

彼らの出身地はそれぞれ東京都、千葉県です。

そういう意味では地理的な故郷はないはず。

でもそんな彼らがあえて日本各地にふるさとを求め取材に出かけました。

デビューから11年。

出す曲は軒並みオリコンチャート1位を獲得。

コンサートを行えばすべて超満員

CM、ドラマ、バラエティ番組と彼らをテレビでみない日は無い程のスーパーアイドルになりました。

順風満帆の目覚ましい活躍を送る日々。

ふと一息ついて足元を見つめなおす気持ちになったのかもしれません。

NHK 紅白歌合戦の司会という絶好の機会を与えられ、その思いを歌にして伝えようと思ったのでしょう。

ふるさと、それは原点であるということを。

心の琴線に触れる歌詞

作詞者はヒットTV番組メーカー

作詞は小山薫堂さん

放送作家として「料理の鉄人」「カノッサの屈辱」などヒット番組に携わっています。

また日本アカデミー賞を受賞した「おくりびと」の脚本家としても有名です。

マルチな活躍をみせる小山さんが紅白歌合戦に出場する嵐のためにかきおろした歌詞

言葉を追うごとに心のすみずみまで染みわたっていきます。

空を見上げてみよう

夕暮れせまる空に
雲の汽車見つけた
なつかしい匂いの町に
帰りたくなる

出典: ふるさと/作詞:小山薫堂 作曲:youth case

ふと空を見上げたくなる瞬間ってありますよね。

天気がいい日。

疲れたとき。

なにかをやり遂げたとき。

気分転換に。

理由はさまざまでしょう。

空に浮かぶ雲の形をなにかに例えて想像する。

子供の頃によくやった遊びのひとつです。

ただそんな遊びも大人になって忘れてしまっている人が大半なのでは?

この歌の主人公もきっとそんな大人のひとりでしょう。

ふとした瞬間に空を見上げたら雲がたくさん浮かんでいた。

その中にまるで汽車のような形をした雲をみつけました。

彼・彼女は生まれ育った町を飛び出しひとり頑張っているのでしょう。

空を見上げたのはそんな自分の状況に少し疲れてしまったからかもしれません。

そうではなく頑張っている自分の姿を故郷の人達に見せたくなったとも考えられます。

生まれ育った町、家には不思議な匂いがあります。

そしてそれは視覚的な記憶とはまた別に鮮明に残っている。

それらが一気に蘇ってきたシーンです。

ひたむきさの先に待っているもの

ひたむきに時を重ね
想いをつむぐ人たち
ひとりひとりの笑顔が
いま 僕のそばに

出典: ふるさと/作詞:小山薫堂 作曲:youth case

誰にも公平に与えられているのは時間ではないでしょうか。

そしてどう時間を過ごすかは人それぞれです。

目立たなくても普通に過ごせればそれで幸せという人。

忍耐強く、真面目に一途に毎日を過ごしている人。

ひとつひとつの出来事を丁寧に積み重ねていくことが大事だという人。

そんな故郷の人たちの笑顔を思い浮かべています。

そしてそれが自分の支えとなっていることに気が付きます。

かけがえのない場所

巡りあいたい人がそこにいる
やさしさ広げて待っている
山も風も海の色も
いちばん素直になれる場所

出典: ふるさと/作詞:小山薫堂 作曲:youth case