「あなた」がいるだけでしあわせ
「あなた」のことが好きすぎて
ようこそここへ クック クック
わたしの青い鳥
夢のような心に誘います
出典: わたしの青い鳥/作詞:阿久悠 作曲:中村泰士
それでもやっぱり、今はまだ「あなた」への気持ちで心がいっぱい。
恋をしているせいか、心はいつまでも夢を見ているようなのです。
恋愛に没頭していると、どこか現実離れしたフワフワしたような気分になります。
そんな「あなた」のことでいっぱいの「わたし」の心に誘い込むのです。
「わたしには、もうあなたのことしか見えていないのよ」
きっと「わたし」は、こんな風に「あなた」への想いを語っているのでしょう。
それにしても、なんだか本当に一途で甘酸っぱい恋。
人生のうちで一度でもこんな恋愛が経験できたら素晴らしいでしょう。
とにかくこの「わたし」は、「あなた」がいることで心が満たされている。
こんなに想われている「あなた」が羨ましいほどです。
“くちづけ”のせいで舞い上がる「わたし」
くちづけされた クック クック
木ノ実のなる下は
天国の花園の香りです
出典: わたしの青い鳥/作詞:阿久悠 作曲:中村泰士
この辺りも、昭和歌謡らしい非常に美しい表現です。
“くちづけされた木ノ実”というのを、「くちづけされた瞬間」と考えてみます。
その下では“天国の花園の香り”がする。
「くちづけされた瞬間、まるで天国の花園に辿り着いたかのよう」という意味でしょうか。
ただの“天国”ではなく、その中でも最も美しい場所であろう“花園”。
「あなた」にくちづけされた瞬間、そんな素晴らしい場所に飛び移ったかのように。
「わたし」は天にも昇るような、舞い上がった気持ちになるのです。
「あなた」からのくちづけで、「わたし」がどれだけウキウキしたかが分かります。
そしてそんな喜びを、短く端的にまとめた言葉のセンス。
はっきりとは分からなくても、十分に「わたし」の想いが伝わってきます。
「わたし」だけのものでいて
「あなた」とのしあわせが大事
どうぞとばないで この手のひらで
しあわせ抱きしめて
わたしを見つめていてね
クック クック クック クック
青い鳥
出典: わたしの青い鳥/作詞:阿久悠 作曲:中村泰士
「いつまでもこのしあわせが続いてほしい」
そんな「わたし」の切なる想いがあらわれています。
ずっとずっと、「わたし」だけの「あなた」でいてほしい。
「あなた」の想いが変わらないでいてほしい。
「わたし」が「あなた」をずっとしあわせにしてあげたい。
いつかは飛んでいってしまうかもしれない“青い鳥”。
でも、永遠に「わたし」のそばにいてほしいのです。
矛盾を分かりつつも、「あなた」とのしあわせがずっと続くように願っているのでしょう。
歌詞の誕生秘話
先述にもある通り、この曲で出てくる“青い鳥”は恋のお相手である「あなた」です。
わざわざ、しあわせの象徴である“青い鳥”としている理由。
それは「あなた」の存在そのものが、今の「わたし」にとってのしあわせだからでしょう。
ちなみに歌詞で出てくる“クック”という鳴き声。
これは阿久悠によるものではなく、作曲をした中村泰士によるアイデアだそう。
メロディーが完成した時点で、この鳴き声がもう入っていたようです。
その訳は、「よりリアルな鳥の鳴き声は“クック”だから」というもの。
確かに普通のハミングよりも、この“クック”の方が耳に残りそうです。
実際に、この“クック”の鳴き声が印象的な曲になっていますよね。
現代にはない世界観があります
昭和歌謡の魅力がたっぷりと詰まった「わたしの青い鳥」。
この世代独自のムードが漂っているのも特徴的です。
現代の邦楽シーンも素晴らしいですが、かつての雰囲気を味わってみるのも良いですよ。
そんな昭和時代に生まれた名曲たちがまだまだあります。
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もしかすると、どっぷりその独特な世界観にハマってしまうかもしれません。
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