【この道の先に】はどんな曲?
【この道の先に】という楽曲は、自身初のソロデビューアルバムのタイトルになった曲です。
大野の誕生日である4月1日から2日後にアルバムが発売されたことで、30歳のアニバーサリーアルバムとなりました。
彼が所属するダンスボーカルグループ【Da-iCE】とは違ったテイストで、人情味あふれる人柄が表現されています。
ミディアムテンポなバラードは、ボーカリスト大野雄大の真骨頂。
ハスキーで透明感のある優しい声は、力強さも感じられ、身をゆだねたくなる心地良さも感じられます。
何気ない光景と美しい夕日の映像が魅力のMV
趣味が釣りという大野。
魚をさばく腕前や料理のセンスがあることでも知られ、「avex釣り部」を結成するほど海が大好き。
「この道の先に」のMVは、彼が愛してやまない海で撮影されたため、終始リラックスして和やかな雰囲気。
撮影は砂浜から始まり、温かみのある柔らかい光を浴びながら、山道や橋などのどかな風景の中を散歩しています。
そしてやがて夕陽が沈む美しい海辺へ。
綺麗なメロディに乗せて歌う、大野の伸びやかな声が印象的なシーンです。
実体験から生まれた作品
なにげない日常にある葛藤
【この道の先に】は、大野が30歳を前にして、実際に経験したことを歌詞にしています。
さまざまな道を歩く映像は、彼の何気ない日常と、常にある思いが重なっているかのよう。
周囲と比べて漠然と抱える将来への不安。30歳を目前に直面した等身大の悩みや葛藤。
自分の人生なのだから他人と比べる必要はないという気付き。
結局、彼自身を救ったのは大好きな歌とダンスでした。
共感を誘う歌詞
日常に埋もれて 忘れてしまいそう
弱い心隠し背伸びして 支えられて
大事なことひとつ 信じぬくこと
自分自身に素直でいる事
出典: この道の先に/作詞:大野雄大 作曲:大野雄大・TAKAROT
誰もがあたりまえに抱える悩みや、それを乗り越えようとするリアルな気持ちを素直に表現しています。
そのため、同世代や同じような悩みを抱えて乗り越えた世代の人たちなど幅広い層からの共感を得るのでしょう。
MVでは歩みを止めずにただ歩いていきます。
どんな思いを抱えていても、とにかく前に進もうというメッセージでしょうか。
ただ悩んだり迷っている人を説教くさく励ましたり、押しつけがましくなったりすることはありません。
優しく寄り添って包み込むような歌詞やメロディからは、彼の人情味あふれる人柄が感じられるようです。
自分で作詞作曲したリアルな思いを辿る映像
曲調に合わせて歩き続ける
上着を手にして歩き始め、様々な景色の道のりを歌いながらゆっくりと散歩する映像が続きます。
暖かな日差しが差し込む木々に囲まれた道や、解放感があるまっすぐに伸びた橋。
トンネルの光が遮る道では少しの不安や心細さも感じられます。
ドラマチックな変化はありませんが、前に進んだり、そして時々振り返ったり。
まるで歌詞と映像がナチュラルにシンクロしているかのようです。
画面から伝わってくる人柄
大野は自身の性格をシャイで人見知りの性格だと言っています。
そのことを表すかのように、このMVではカメラ目線を見せることがほぼありません。
【Da-iCE】でのキレのあるパフォーマンスとは一線を画し、素の部分を想像させられます。
終始歩き続ける映像は、一見すると退屈にも思える道のり。
でも、受け止め方によっては光指す希望にも先がわからない闇にも感じられるような印象に。
歩き続けた先には、沈みゆく太陽と光り輝く水面が待ち受ける美しい海へとたどり着きます。
クライマックスへと向かう曲の盛り上がりとともに、どんな時でも笑っていようという希望が込められているようです。