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2017年10月12日更新

Cocco「強く儚い者たち」を紹介!悲恋が漂う歌詞の意味を解説!

1997年にリリースされたCoccoの2ndシングル「強く儚い者たち」をご存じですか?この曲でCoccoは名前を知られるようになりました。ひりひりと痛いほど切なくて、苦しくて、生々しいこの曲に歌われる悲恋を読み解いていきましょう。

Coccoという人

沖縄出身のシンガーソングライターCocco。


高校時代はプロのバレエダンサーを目指してオーディションを受ける日々でした。


だけど沖縄から東京のオーディションに参加するにはお金がかかります。


軍資金を手に入れるためにビクターの新人歌手発掘オーディションに出場したのが、歌手としてCoccoが開花するきっかけでした。


賞金100万円を目指して受けたオーディションには受かりませんでしたが、興味を持ったレコード会社の担当者の説得により、歌手として活動することを選びます。

譜面の読めないシンガーソングライター

しかし、Coccoは歌手として大成するためにデビューの道を選んだのではありませんでした。


もともとCoccoにとって歌を歌うことは「感情を吐き出す行為」のようなもの。


頭の中で響くメロディと歌詞を口にしているだけでした。


だから譜面も読めなければ作曲の勉強をしたこともありません。


歌手になったのも「バレエで自分を認めてくれなかった人を見返したい」「歌手でお金を貯めて毎日踊り続けられる劇場を作りたい」という不純なものでした。


Coccoが吐き出すように作った歌たちにCocco自身は愛着を持てませんでした。


しかし、活動を続けていくうちにCoccoの心に変化が生まれ始めるのです。

歌うことが好きになり、活動休止の道を選ぶ

だんだんと歌を歌うことが好きになってきたCocco。


そうなってくると不純な動機から歌手として活動し始めたこと、本当に歌いたい歌ではなくリリースに関係した歌を歌わないといけない矛盾から歌うことが苦しい行為に変わってしまいました。


そして、歌を歌うことを辞めてしまうのです。

「強く儚い者たち」

Coccoはただ感情を吐き出すつもりで作った歌。


だけどその歌は多くの人に衝撃を与えます。


筆者も初めてこの曲を聴いた時に、Coccoの声、歌い方、歌詞、すべてに強い印象を受けたのを20年経った今でも覚えています。

とある港での物語

愛する人を守るため
大切なもの築くため
海へ出たのね
嵐の中で戦って
突風の中生きのびて
ここへ来たのね

出典: https://www.uta-net.com/song/10205/

恋人を生まれた島へ残し、旅の途中で遭難したある男性がこの物語の主人公。


運よく流れついた場所がこの曲の舞台。


愛するお姫様の事を心の拠り所にし、命を懸けた旅を続けてきた男性は、一人の女性に助けられます。

誘惑と、揺れる心

この港でゆっくりと休んでいきなさい。


その「親切心」をありがたく思った男性は少しずつ女性によって変わっていくのです。

人は弱いものよ
とても弱い者よ

出典: https://www.uta-net.com/song/10205/

これは誰のことを指すのでしょう。


あなたは弱い人なのよ、と誘導されているかのようなセリフ。


そうして”誘惑”が始まるのです。

魔性の女と、甘いお菓子

女性の誘惑がじわじわと始まります。


始めのうちはお姫様の事が忘れられない男性、だけどその心はグラグラと揺れ始めます。


そこで最後の一押し。

だけど飛魚のアーチをくぐって
宝島に着いた頃
あなたのお姫様は
誰かと腰を振っているわ

出典: https://www.uta-net.com/song/10205/

あなたがあれほど愛し、愛を確かめ合ったお姫様は、すでに違う誰かと腰を振っている。


つまりもう他の男性と…。


そんなこと言われてしまったら、心が折れて、空気に流されてしまう気持ちもわかります。

人は弱いものだが、強くならざるを得ないこともある

人は強いものよ
とても強いものよ

出典: https://www.uta-net.com/song/10205/

さあ、この強い人は一体誰なのでしょう


したたかに次の男性に抱かれた”かもしれない”お姫様?


それとも傷ついた男性を励ます言葉?


ザ、魔性の女。


出来れば出会いたくないものです。

何も失わずに、同じでいられると思う?

魔性の女に軍配が上がりました。


傷ついた男性を取り込み、心も体も自分のものにしてしまったのです。


何度も「もうお姫様はあなたのことを見ていない」と言い聞かせながら…。

人は強いものよ
そして 儚いもの

出典: https://www.uta-net.com/song/10205/

最後のこの一言。


「ちょろかったわ」。とほくそ笑んでいるようにも聞こえます。


ああなんて怖い女、きっとこんなことは初めてではないのでしょう。


人間は強い、だけど人の心は儚い。


人の一番見たくない部分を見せられたような、ヒリヒリとした歌詞で綴られた1曲です。

再び歩き出すまで

20歳でこんな歌を作ってしまったCocco。


このほかの曲も、まるで自身の中の闇を絞り出すような歌がたくさんあります。


こんな歌詞ばかり書く人だから怖い人じゃないか、なんて思う人もいるかもしれません。


だけど本当はとても傷つきやすくて、繊細で、見たくないもの聞きたくないものに蓋ができなくて…そんな葛藤を抱えた人のように感じます。


だから自分の中に溜まってしまった泥のようなものを歌として吐き出すけれどそれでも苦しい。


実際、華々しい成功の日々のように見えますが、裏側には拒食症と自傷行為に苦しむ姿がありました。

「歌うことが好き」は変えられない

音楽を共に作り上げてきた仲間のサポートのおかげでCoccoは再び歌うことができるようになりました。


絵を描いたり、芝居をしたり、表現の幅を広げていくことで感情のはけ口を歌以外に持てるようになったこと。


そしてやっぱり歌が好きだと感じたことが「歌いたい」という気持ちに繋がっていったようです。


拒食症や自傷行為も克服することができました。


再発することもあり、一生向き合っていかないといけないものではありますが、それでも前を向いて強く生きている女性、それがCoccoなのです。

Coccoの「今」

Cocco 「有終の美」 Music Video+メイキング

近年のCoccoの活動はもはや「歌手」だけではなく「表現者」


2004年に歌手として活動を再開してからは、舞台、単行本、絵本、そして映画への出演など活躍の幅を広げています。


 2017年7月には自身の20周年を記念するライブが行われましたし、「FUJI ROCK FESTIVAL2017」、「SWEET LOVE SHOWER2017」への出場も果たしました。


ファンとして何よりもうれしいのが、歌っている、踊っているCoccoがとても楽しそうで生き生きとしていること。


活動休止前の姿が印象的過ぎたために、もうこんなに生き生きと歌う姿を見れるとは思っていませんでした。


これからもCoccoの歌声が聴けることがうれしくてたまりません。

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