期待の新人ロイ-RöE-
初シングル『VIOLATION*』
2018年10月にEP『ウカ*』で華々しくデビューしたロイ-RöE-さん。
続けて2019年5月22日に初のシングル『VIOLATION*』をリリース。
同曲はドラマ『ストロベリーナイト・サーガ』のOP曲として使用されることになりました。
曲の後ろに“*”がつくのは「曲の内容をタイトルで註釈しているから」と説明するなど、独特の個性を持つ彼女。
『VIOLATION*』はドラマの主人公を意識して制作したと語っていましたが、どんな作品に仕上がっているのでしょうか?
MVをチェック!
イチゴを食べる女の子たち
まずはMVからチェックしていきましょう。
白い服を身に纏(まと)った少女たちが食卓を囲んでいるシーンからMVは始まります。
彼女達が食べているのは真っ赤なイチゴだけ。
初めはフォークとナイフを手に持っていますが、誰からともなく素手で口へ運ぶように…
「椅子に座らせた人形を囲んで踊る」という怪しげなショットが入りますが、すでにかなり不穏な雰囲気。
赤いドレスを着た女性が一人の少女をどこかへと連れ去る場面も。
その後、食卓の席で少女は何かが乗り移ったように踊りだします。
鬼気迫る様子に怖くなってきた方もいるんじゃないでしょうか。見事な演技力ですよね。
ロイ-RöE-と少女たちは同一人物?
赤いドレスの女性の正体とは
椅子に座ったまま目隠しをされる白い服の少女。
次の瞬間には赤いドレスの女性へと変わっており、周りには他の白い服の少女達が。
彼女は目隠しをしたままどこかへと連れ去られます。
冒頭からローソクを持った白い服の少女たちが椅子に座ったシーンが登場するのですが、一人一人姿を消していることにお気づきでしょうか?
白い服の少女はイチゴを大量に食べることによって、赤いドレスを着る女性になるのかもしれませんね。
また、椅子に座った白い服の少女は大きなぬいぐるみを抱えており、その周りには激しく踊る少女がいました。
ぬいぐるみを抱えた少女は時折ロイ-RöE-さんの姿に変わることも。
ロイ-RöE-さんが赤いドレスを着ていたり、食卓に座っていたりしているのでどうやら全て同一人物であることが表現されているようです。
最後の一人になった少女。
自分の持っていたローソクの日を消すと、他の少女たちと同じように赤いドレスを纏います。
彼女が横切る壁には、これまでに赤いドレスを着てどこかへ姿を消した少女たちの写真が飾られているようです。
まるで遺影のようでゾッとしますね。
ラストシーンでどこかへ向かおうとしていた赤いドレスの女性が振り向くと…
なんと、彼女はロイ-RöE-さんに変わっていました。
謎めいた内容のMVですが歌詞も同様に意味深なようです。
次からは歌詞について解説していきたいと思います。
歌詞を解説!
アンビバレントな感情
終に、重力に負け
星になった生命よ
救われる傷あとは
汚したくなっちゃうよね
争いに身を焦がし
宛てもない執着よ
渇いたアスファルトを
濡らしたくなっちゃうよね
出典: VIOLATION*/作詞:ロイ-RoE- 作曲:ロイ-RoE-・Face 2 fAKE
人はいつか寿命を迎えて死んでしまいます。
冒頭の歌詞をそのことを表しているのでしょうか?
「傷あと」についての歌詞を読むと主人公は加虐的なことを好むようです。
または、自分も酷く傷ついたことがあり、その「傷あと」はまだ癒えていないのかもしれません。
だから羨ましいという気持ちを抱いているのではないでしょうか。
そして、彼女(彼)の心は非常に殺伐としていて、生きがいも何もない状態。
「アスファルト」は主人公の無味乾燥な心を表していると考えられます。
ディストピア系シンガーソングライターと称されることもあるロイ-RöE-さん。
その世界観がすでに垣間見える歌詞ですね。
鏡越しの君とわたし
サイレン、切り裂いて
目と目の愛撫で奥まで満たして
果たして、見つかるの?
VIOLATION
鏡越しの君とわたし、共犯して
VIOLATION
道を塞ぐ縫い目を今こじ開けてよ
出典: VIOLATION*/作詞:ロイ-RoE- 作曲:ロイ-RoE-・Face 2 fAKE