作曲者の意図は?
ひとつなぎの3つの歌
「Eternal」という曲は実はこの曲単一で書かれたものではありません。
明確に他の曲との関連が示されたストーリーの仕立てとも言える曲になっています。
この曲の発表時点ですでに公開されていた「Can’t stop」「Criminal」「Eternal」。
この3つの曲で一つの世界観をなしており、「Eternal」はその中の最終章を描いた曲になります。
この曲群はファンの間では“狂愛三部作”と呼ばれています。
この曲の作詞者とは?
このような構成が実現したのは3曲とも同一の作詞者としているためです。
その作詞者とはzopp、作詞家です。
この楽曲の他にも多数のジャニーズ作品の作詞を担当しています。
中でも有名な作品は“修二と彰「青春アミーゴ」”“山下智久「抱いてセニョリータ」”の2曲。
かなり有名な2作ですね。
そんな彼が描き出した「Eternal」と“狂愛三部作”の世界とは一体どのようなものなのでしょうか。
その謎を歌詞から紐解いていきます。
「Eternal」の歌詞とは?
それではさっそく「Eternal」をじっくり見てみましょう。
曲の始まりと同時にアタックの強いシンセサウンドがなり始めます。
ひとりふたりとその音に重なって歌い出すなか、ささやくような甘い声で英語のセリフが挿入されます。
“This is a story of love.”、―これは愛を歌った歌だ。
曲が始まる前の時点でこれが後に狂愛三部作と名付けられることになる曲の一つだと、暗に示されています。
このセリフは歌詞カードには載っていません。
しかし本記事ではこのような英詞の部分や歌詞に載っていない部分も全て書き起こして解説していきます。
そうしていくうちに曲のAメロに当たる部分が始まります。
始まりに隠された秘密、―1番Aメロ
静かなはじまり
No one "Can't stop" ハイウェイを抜け出し
最果ての街へと 廃屋に潜み All good
魚のように身を寄せ合う Just let it go, Don't you worry
出典: Eternal/作詞:zopp 作曲:STEVEN LEE/Andreas Stone Johansson
No one “Can’t stop”は日本語で「―誰も止まることはできない」。
"All good"とは「何も心配することはない」という意味を表しています。
ハイウェイとは日本で言う高速道路や、広義に幹線道路と呼ばれるものです。
多用される英語の言い回しや英詞から、どこか日本でない異国の地を思わせます。
そして最果て、どこかアウトローな匂いです。
No one CAN'T stop
そして内容以上にこの一文。
それは単なる「No one can’t stop」ではなく、「No one “Can’t stop”」である点です。
これがおそらく曲の歌い出しがこのセリフである所以でしょう。
英語の一文法表現としてのcan’t ---ではなく、強調マーク付きの“Can’t stop”。
その言い回しは前前作である曲のタイトル「Can’t stop」と一致しています。
つまりこれはその流れをくんだ一連のストーリーの続きだ、そう示しているようにも見えますね。
続く、最後の行では誰かが誰かに対して語りかけている様子が伺えます。
文字通り魚が群となって動く様子を表しています。
そして”Just let it go, Don’t you worry”を訳すと、―忘れろ、心配することはない。
どんな状況なのか、想像力が掻き立てられます。
語られるセピア色の愛、―1番Bメロ
セピアの月に照らされ 震える天使を強く抱いた
君を愛せて 自分になれたよ Gotta go Gotta go my way
出典: Eternal/作詞:zopp 作曲:STEVEN LEE/Andreas Stone Johansson
夜の月に照らされるなか、その誰かと誰か(おそらく男女)は抱き合い、二人の温度を共有します。
“Gotta go Gotta go my way”、を日本語訳すると「―行かなきゃ、俺は俺の道を」。