途方もない道のりにおびえながら
不安そうに見つめ返す鏡の中の自分

このままどこまで
歩いていくんだろう
鏡にうつる自分を見つめて
答えは見つからない
まだ少し欠けてる心
抱き締めていたい今は
出典: Answer/作詞:幾田りら 作曲:幾田りら
これまで自分の信じた道をひたすらに歩み続け、ここまでやってきた主人公。
ふと歩みを止めて自分を見つめてみる度、「本当にこれでいいのか」という気持ちがわき上がってきます。
一度考え始めてしまったら、もう気にするのを止めることなどできません。
今立っているこの場所は果たして正しいのか、今から目指す未来は本当に目指すべきものなのか……。
他でもない「自分の未来」だからこそ、慎重になり過ぎてしまうのです。
何度も何度も心に問いかけ、「大丈夫だ」という安心が欲しい主人公。
しかしいくら問いかけても、自分の心は答えを導き出してはくれません。
自分に足りないものは一体なんなのか、どうすれば自信が持てるようになるのか、主人公はまだ悩み続けます。
不甲斐ない自分を恨みながら
うずくまって涙こぼした夜
孤独が僕を育てていく
不器用なだけに不甲斐ない
自分を恨んでも
続く日々の中で
夢を見ていたい
出典: Answer/作詞:幾田りら 作曲:幾田りら
大きな失敗や挫折を味わった日でも、主人公が誰かに助けを求めることはありません。
それは「自分の失敗」であり、自分で立ち上がらなくてはならないことを知っているから。
これまで何度も何度も失敗を繰り返してきた結果、もう1人で涙する夜にも慣れてしまったようです。
周りには誰もおらず、ただ闇が主人公の気持ちをどんどんとブルーにしていく夜。
こんな時こそ誰かと一緒に過ごすべきであるにも関わらず、1人ぼっちで寂しさに耐えるしかないのです。
何度も失敗を繰り返す自分は、もう良いところなど何1つとしてないようにも思えます。
そして、周りに素直になることができず、どんどんと抱え込んでしまうこの性格も憎らしいもの。
挫折を繰り返すたびに、主人公は「できない」自分を責め続けているのです。
そんな主人公を元の世界へと戻してくれるのは、暗い日々の中で思い描いた1つの「夢」。
闇の中でその輝きが消えない限り、主人公は再び立ち上がることができます。
まだ触れることさえできない夢
朝陽が昇る
「いつか」を追いかける
伸ばした手では
まだ届かない場所
この胸の奥に住みつく臆病が
僕の心を蝕まぬように
今ほどいていく
出典: Answer/作詞:幾田りら 作曲:幾田りら
暗闇に身を沈めていた夜が終わると、また新たな朝がやってきます。
それは何度絶望を感じようとも、再び這い上がってきた主人公の人生にも似ていました。
水平線のかなたまで映し出すような太陽の光は、はるか遠くにある主人公の夢を映し出してくれます。
1日の始まりに夢を描き、また新たな一歩を踏み出していくのです。
まだ成長しきれていない自分の手は、夢に触れることさえできないほどに短いもの。
経験と勇気が足りない……そう痛感させられます。
しかし、だめだと思えば思うほどに、夢の姿はどんどんと遠ざかっていくように感じられ……。
マイナスな気持ちにならないように自分を鼓舞しながら、今日もまた遠くを見据えて歩き出すのです。
周りからの視線が突き刺さる
「大丈夫」というおまじないを
日に日に募っていく
抱えきれない期待が
僕の心を追い越していく
「大丈夫」口に出す言葉は
感情の裏返し
弱虫なんだ
出典: Answer/作詞:幾田りら 作曲:幾田りら
上手くできない自分に失望しているのは、「夢を叶えられない」という理由だけではありませんでした。
日々生きていく中で避けては通れないのが「人と人との関わり」です。
何でもこなし、何でもないように笑う主人公に人々はたくさんの期待をかけてきました。
まるで失敗など一度もしてこなかったかのように、当たり前に成功を祈る人々。
その思いが嬉しくもあり、同時に主人公に「プレッシャー」という形で苦しみを与えていたのです。
苦手なことも、できないことも山のようにある主人公。
しかし「できない」といって逃げるだけの勇気もないのが現状です。
主人公が最後に選んだのは、自分を安心させるためにおまじないの言葉を繰り返すこと。
不安が募るたびに、「自分はできる」と言い聞かせてきたのです。