「inside identity」は「中二病でも恋がしたい!」のED

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「中二病でも恋がしたい!」とは?

ZAQの歌う「inside identity」は、アニメ「中二病でも恋がしたい!」のED曲となっています。

「中二病でも恋がしたい!」というアニメは、中二病にどっぷりハマった過去を持つ者と、現在も陥っている者の、ほのぼのしていながらも中二感満載のアニメです。

まず中二病といえば、厨二病との違いは?と思われるでしょう。しかし、この二つには明確な違いはありません。

大体使い分けとしては、「思春期に自然に現れる反抗期などが尖った状態」が中二病、「難しい漢字や詠唱を扱った非現実的」が厨二病でしょう。

「中二病でも恋がしたい!」は前者、思春期などに訪れる反抗期といったものが尖った症状ですね。

 主人公は「富樫勇太」、過去に「中二病」を患っており、「ダークフレイムマスター」と決めセリフ【闇の炎に抱かれて消えろ!】が彼の痛さです。

高校入学前日、富樫がベランダで黒歴史のゴミ出し整理をしていると、上からロープが垂れ下がり、女の子が降りてきました。が、そこは少し会話してスルー。

高校入学では、過去の中二病を患ってボッチにならないように普通に振る舞おうとしていました。

しかし、そこに前日にベランダで出会った少女、現在進行系中二病患者「小鳥遊六花」が富樫の元に訪れ、邪気眼の疼きを訴え、富樫は仲間と思われないか不安になりつつも保健室へと連れて行きます。

「inside identity」の歌詞の意味

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心に深々と刺さる詩

INSIDE IDENTITY
居場所はどこ?

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

勘違いが恥だとか
素直さが痛いとか
誰がなんと言おうと
正しさなんてわかんないぜ
普通に流れていく日常に
無理して馴染ませた
沈んじまった個性たちを
噛んで飲んで吐いて笑う

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

「IDENTITY」とは、ザックリ説明すると個性になりますね。

「これが俺のアイデンティティーだ!」といったセリフに置き換えると分かりやすいと思います。

人々の語る普通に沈んでいく個性たち、中二病患者も厨二病患者も、普通を語る人が敵視や軽蔑するものですね。

誰も彼もが「普通」を強制して、個を消していく。

自分達の決めた「正しさ」や「普通」が、誰かの個性を奪い去っているんです。

例でいうと、始業式とか面接とかですね。頭髪は何色でここまでの長さとか、お辞儀は何度でしなさい、ノックは3回してから等ですね。

ルールも大事ですが、ルールで縛り上げ過ぎれば個性の失くなった、ありきたりな存在になってしまうんです。

こんな僕をわかってほしい
言いたいけど言えなくって
なんで誰もわかってくんないのと
思うのは贅沢なのかな?なのかなぁ?

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

感情的な太陽は
熱をあげすぎてどうにかなりそう
叫びたくてしょうがない
がむしゃらに求めてるIDENTITY ああ

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

(INSIDE MY FEELING INSIDE MY JUSTICE
邪魔しないで 居場所はどこ?)

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

認められない自分、中二病である自分を認めてほしいという承認欲求、「なんで皆分かってくれないの!?」と、どうしようもなく叫びたくなる日だってありますよね。

承認欲求というのは時々話題に挙がりますが、承認欲求を持つのはダメだなんて事はありませんよ。

作品を創る人だって、ただ好きで作品を創っているだけが全てではないです。

誰かに「ああ、◯◯さんのこれ、凄く尊みに溢れてますわ・・・」とか「キャ~!!◯◯さん素敵キャ~~!!」とか言われたりしたいものです。

褒められ、尊敬され、それで作品のクオリティや作者の創作意欲、仕事もなんだって同じです。無視されたら人は辛いんです。

「可愛い~」って誰かが言って
となりでこだまして
頭に「?」浮かべ
寝て起きて今日も晴天
飾ったデコレーションが
苦手な僕がいるよ
僕にしかできないコトが
あるってのも知ってんだけど

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

どう見られてるかが心配なの?
頷くことは 正しいの?
「本当はどうなのか」が気になるよ
答えを探すの 見つけたい 見つめたい

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

孤独を知って愛を知る
割り切れるほど大人じゃないんだが
寂しいけど譲れない
僕だけのブレないIDENTITY ああ

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

「可愛い」と誰かがいえば、別の誰かが「可愛い」に賛同して次々と、僕も私もと「誰もがそれが正しいものだと認識しなければならない」、いわば普通がこうやって生まれるのです。

しかし、それは本当に正しいのか?普通とは多くの人が頷けばそれは普通なのか?誰か一人でも違う人が居たらそれは悪か?

中二病で「カッコイイ」自分を演じるのが、多数にとっての悪になってしまえば、それは許されない事なのですか?

 「孤独を知って愛を知る」の部分は、中二病を患って中学時代はボッチになっていた「富樫勇太」の事を表しているんでしょう。

彼にも、心の裏では「中二病」としての自分が捨てきれないんでしょう、一度捨て去った物でも後になって「捨てなきゃよかった」って思う時があります。

恐らく彼の中では、変わらなければいけない自分と、中二病の頃の自分で、無自覚に葛藤を起こしているんです。

彼は「中二病」という個性を捨て去り、何になっているか?アニメ一話の彼は輝いていたか?

私が見た所感として、「六花の方が数倍輝いてみえていました」。

生き残るだけじゃ駄目さ
何かを残したいからここにいるわけさ
誰かに貰った快楽が
僕の幸せとは限らないぜ

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ

名も無い毎日だけど
意味を確立できる日はくるよ
中二病と呼ばれても
モラトリアムの渦の中

出典: inside identity/作詞:ZAQ 作曲:ZAQ