今までの自分の殻を破ろう
いつもの自分が突然色あせる
悟りたい違和感が静かな革新で
どうして心は止まっていられない
追い越してく 風も今も過去になってくんだ
出典: Singularity Point/作詞:こだまさおり 作曲:俊龍
「Singularity Point」の1番では、今までの自分に満足していない様子が描かれます。
「自分ってこんな人間だったっけ?」、「このままでいいのかな?」と、ある日突然思ったのでしょう。
今とは違う自分になりたいとき、こうした気持ちが押し寄せてきた経験は私にもあります。
現状に満足していたら、そもそも自分を変えたいとは思いません。
現状に満足せず、もっと上を目指したい。そう感じることが「革新」の第一歩だといっているようです。
もしかすると「確信」という漢字が使われている可能性もあります。
その場合でも、自分を変えたいと思っている静かな決意がうかがえるでしょう。
また、自分を変えていくために前に進んでいく様子が3行目と4行目の歌詞から伝わってきます。
気づいてしまったなら
もう目がそらせない
本能だけが分かる Singularity Point
迷わずつかめ
出典: Singularity Point/作詞:こだまさおり 作曲:俊龍
新しい自分になりたい、という願いに気づいてしまった「Singularity Point」の主人公。
その願いに気づかなかった頃にはもう戻ることができません。
どうすれば新しい自分になることができるのか。
どこに新しい自分になるためのヒントがあるのか。
それは自分の「本能」が教えてくれるはずです。
だからこそ、「Singularity Point」をつかみ取れ、と訴えかけているのでしょう。
「Singularity Point」の意味については後述します。
新しい自分になるために
選び続けてる星の中で 強く引き付けるたったひとつ
運命とか引力とか 余計な名前はいらない
探し続けてる次の何か 光の理由が分からなくたって
まだ曖昧な輪郭でいい 決して見失わないよ
今も主張してるんだ
出典: Singularity Point/作詞:こだまさおり 作曲:俊龍
これまでの人生の中でも、きっと主人公は何度も選択をしてきたのでしょう。
その選択を助けてくれたのが、輝く光のような、名前も持たない「ひとつ」のもの。
それは新しい自分を形作る「大切な何か」なのでしょう。
新しい自分を求めて模索している中では、「大切な何か」の全体像はぼやけています。
たとえ輪郭しか見えていなくても、それを逃すことはありません。
「大切な何か」は、「私を見つけて」と主張するかのように輝いているのですから。
知らずに満ちては 知らずに壊してく
新しさは罪じゃない 肯定されたくて
昨日のルールじゃ明日を縛れない
誰かじゃない一人ずつが未知を生きてるんだ
出典: Singularity Point/作詞:こだまさおり 作曲:俊龍
変化を不安に感じたり、悪いことのように感じたりすることもあるでしょう。
しかし「Singularity Point」では「新しい自分になることは悪いことではない」と歌っています。
もし過去に変化を否定されたことがあったとしても、それは未来とは関係ない。
自分自身が生きていく未来では、また別の価値観がある。だからきっと変化も受け入れることができるはず。
こうした力強いメッセージが、生まれ変わる自分の背中を押してくれます。
見えなかった世界がふいに開けるような
生まれ変わるほどの Singularity Point
恐れずつかめ
出典: Singularity Point/作詞:こだまさおり 作曲:俊龍
変化には大きなものもあれば、小さなものもあります。
小さな変化であれば受け入れるのも簡単かもしれません。
しかし大きな変化は、たとえ変わりたい気持ちがあっても、少なからず恐れを抱いてしまうものです。
まるで今までの自分とは別人のようになってしまうような不安。
それすらも恐れずに「Singularity Point」をつかみ取ればいい。
きっと変化の先には今まで知らなかった新しい世界があるから。
こうした力強いメッセージに、背中を押されるような気がします。