どんな瞬間だって運命だってひとつだけ確かなものがあると知った
1人で考えちゃって現実(いま)を迷うより
明日を迎えにいくんだ

出典: https://twitter.com/SCANDAL_bot_bot/status/861853378275549184

明記すると鮮度が落ちてしまうのですが、「ひとつだけ確かなもの」というのはつまり「生きる希望」のことでしょう。

『鋼の錬金術師』でも、登場人物が絶体絶命のピンチで自分の生を諦めかけるシーンが多くあります。

たとえばエドがスカ―にやられ、アルの命が助かるなら…と死を覚悟するシーン。命はなんとか助かるものの、アルにエドが命を諦めたことをこっぴどく怒られます。

また、マスタング大佐がホムンクルスのラストにやられたと悟りホークアイ少尉が絶望するシーン。大粒の涙をこぼし、アルだけでも助かってほしいと自分の命をかけて守ろうとします。しかし彼女はしたたかに短期間で成長し、のちのち「わたしはね、大佐の命令で死なないことになっているの」という趣旨のセリフを述べるほど強くなります。

『鋼の錬金術師』に限らず、わたしたちの人生のどんなシーンでも「生きよう」という意志そのものは正しいことなのです。

何が真実で嘘か 理屈じゃなくて
感じていたい ココロで

出典: https://twitter.com/kashikari_bot/status/825841896320757762

錬金術に限らずこの世の中はすべて等価交換が基本、という原則に従って生きるエドとアル。しかしロジックばかりが人間を正しく導いてくれるのではないのです。

大総統閣下も「人間というやつは思い通りにならなくて腹が立つ」というようなセリフを述べていました。また、爆弾狂の錬金術師・キンブリーも真偽ではなく、自分の美学に従って生きていました。

ほかにも『鋼の錬金術師』には、人間と科学の共通点と違いを彫り出すシーンが多くあります。

ぬくもりを信じて

10年後もこんなふうに
いられるかな 一緒に

出典: https://twitter.com/kashi_bot_s9/status/920130819141668864

ここのフレーズで真っ先に思い浮かぶのはエドとアルの幼馴染・ウィンリイの姿。危険な戦いに挑む二人を案ずる彼女の大きな瞳がイメージされますね。

また、「約束の日」のあとにマスタング大佐が国を治めるために「死ぬな」という命令を受けた部下たちの心境ともとることができるでしょう。

かたく握りしめた 君の右手のぬくもり
ここにあるから

出典: https://twitter.com/SCANDAL_BOT/status/921936430074535937

そして「右手」といえば、人体錬成で失いオートメイルを装着したエドの右手が想像できます。

人を殺すための右手ではなく、人を守るためのあたたかい鋼鉄の右手であることがうまく表現されていますね。実に素晴らしい。

「瞬間センチメンタル」/SCANDALの歌詞に込められた意味とは...!?『鋼の錬金術師』ED曲!の画像

「瞬間センチメンタル」まとめ

以上、『鋼の錬金術師』本編と絡めて、SCANDAL楽曲「瞬間センチメンタル」の歌詞解釈をご覧いただきました。

壮大で多くの人物や概念、哲学的要素なども出てくる本編ですが、それを数分のうちに、しかもオーソドックスなバンドサウンドでくるんでしまったのが「瞬間センチメンタル」だといえるでしょう。

「瞬間センチメンタル」/SCANDALの歌詞に込められた意味とは...!?『鋼の錬金術師』ED曲!の画像

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