堀込泰行【WHAT A BEAUTIFUL NIGHT】PV解説！のんの涙に込められた意味とは…？

ちなみに女優のんは泣いていません。ほとんど半泣きですが、どうにかこらえています。

そんなときに宮沢賢治さんも舌を巻くのでは？と思われるほど詩的な言葉で励まされるのです。

出かけるのは「今」だと。

歌詞とPVはぴったりシンクロしたり、微妙に外されたり……。

そのブレンド具合が絶妙で、見ているこちらまで泣きそうになります。

「光の波」という歌詞のところでキラリと光るんですよ。のんの涙が。ただし頬は濡らしません。

手で顔をおおい、こめかみを押さえて必死に涙をこらえます。

目頭を押さえたり、目を潤ませたり、目まぐるしく変化するのんの表情。

一瞬吹っ切れた表情を見せた直後に、激しく顔をゆがめる様子も見受けられます。

これはもう堀込泰行さんによるのんの応援歌なのでは？と感情移入させられるほどのコラボぶり。

ちなみに「青になる」とは「GOサインが出る」という意味ですね。

のんには涙をこらえられないほどの悲しみがあったかもしれません。

ときには「止まれ」や「注意して進め」状態も経験したことでしょう。

でも「雨が乾いてく」「青になったら」と堀込泰行さんは歌います。

ラストのサビは2か所だけ1番の歌詞と異なります。

• 1番「見慣れたビルも」→2番「星の海も」
• 1番「出かけよう さぁ」→2番「幼い愛と」

この歌詞で映画「海月姫」を連想してしまうのは私だけでしょうか。

「幼い愛」とは「まだ始まったばかりの何か」なんでしょうね。

「何か」についてはこのまま「何か」にしておきます。

のんは最後の最後に笑顔を見せてくれました。

すっかりのんの応援歌と独自解釈しておりますが、あくまで楽曲もPVも作品です。

のんは女優として楽曲の世界観を演じたことになります。

そのディレクションをしたのは山田智和監督。

見事な演出だったわけですね。

「都市の感情」を主なテーマとして、サカナクションや水曜日のカンパネラなどのPVを監督。

そして米津玄師さん「Lemon」のPVも手掛けられました。

それは世界観に引き込まれるハズだ！と妙に納得した人も多いのではないでしょうか。