長い航海に出て行った彼のことを、ひとり浜辺で待っている彼女の情景を描いています。

この海を越えたどこか
どこかで私を待っている
私の愛する人は金色に輝く砂場に立って
行きかう船をみつめている

出典: Beyond the sea/作詞:Jack Lawrence,Charles Trenet,Albert Lasry 作曲:Charles Trenet,Albert Lasry

彼は航海先でその情景を思い浮かべているのでしょう。

いつ帰還するのかもわからない彼のことを、毎日海辺に出て待ち続ける彼女。

行きかう船をみつけては、彼の船かどうかを確認する。

そんな日々を過ごす彼女を想像し、彼の心は締め付けられそうです。

切ない男心

Somewhere beyond the sea
She's there watching for me
If I could fly like birds on high
Then straight to her arms I'll go sailing

出典: Beyond the sea/作詞:Jack Lawrence,Charles Trenet,Albert Lasry 作曲:Charles Trenet,Albert Lasry

彼は完全に里心がついてしまっているようです。

いや、里心というより彼女に会いたい気持ちがいっぱいになってしまったのでしょうね。

この海を越えたどこか
彼女は私を待ち続けている
もし私が鳥のように高く飛べたなら
彼女の腕の中に真っすぐ飛び込むだろう

出典: Beyond the sea/作詞:Jack Lawrence,Charles Trenet,Albert Lasry 作曲:Charles Trenet,Albert Lasry

 一体どれくらい長い航海に出ているのか。

もし私が鳥だったら、鳥のように飛べたなら

歌詞ではよく使われる表現ではありますが、彼の場合は切実さが伝わります。

海の上で毎日自由に飛び交う鳥をみつめていると、そういう気分になるのも仕方ないでしょう。

航海から戻ったら真っ先に彼女のもとに駆け付け、彼女を抱きしめたいのですね。

遠く遠く離れた場所からそう願う彼を想像すると、とても切ない気持ちになります。

再会を望む心

夜空を見上げて思いを馳せる

It's far beyond a star
It's near beyond the moon
I know beyond a doubt
My heart will lead me there soon

出典: Beyond the sea/作詞:Jack Lawrence,Charles Trenet,Albert Lasry 作曲:Charles Trenet,Albert Lasry

大海原の情景が目に浮かびます。

星をはるかに越え
月の向こう近くに
疑う余地などないさ
私の心がすぐに君のもとへ私を導くだろう

出典: Beyond the sea/作詞:Jack Lawrence,Charles Trenet,Albert Lasry 作曲:Charles Trenet,Albert Lasry

彼の航海の目的は一体なんでしょうか。

冒険家?

それとも仕事で? たとえば石油運搬タンカーの乗組員とかでしょうか。

どちらにしても長い航海中の娯楽といえば、テレビを見たり音楽を聴いたり。

そして夜空を眺めることくらいでしょうか。

夜空に浮かぶ星と月で、航海士は自分の今いる位置を確かめることができるといいます。

今宵も浮かぶ満天の星と澄んだ月のあかりが、彼の望郷心を更に掻き立てたのかもしれません。

地図やコンパスがなくても、心が彼女の居場所を知らせてくれる

そんなことわかりきっているよと自信を持って言い切る彼。

歌の後半でも繰り返しこの自信をみせています。

彼女への愛の深さを示していますね。

幸せは海の向こうに

We'll meet beyond the shore
We'll kiss just like before
Happy we will be beyond the sea
And never again I'll go sailing

出典: Beyond the sea/作詞:Jack Lawrence,Charles Trenet,Albert Lasry 作曲:Charles Trenet,Albert Lasry

航海から戻った時のことを思い描いてますね。