だけどキミは 僕の前では 上手に笑わない
やまない雨に 打たれても 消えやしない キミへのメロディ

いつまでも 離さない たとえ誰を傷つけても
いつまでも 側にいて この世界が壊れるまで

出典: Love is.../作詞:河村隆一・吉田美智子 作曲:吉田美智子

両想いのカップルの曲かと思いきや、ここから雲行きが怪しくなってきます。

歌詞の主人公である「僕」の前では「上手に笑わない」という「キミ」。

心からの笑顔ではなく、ぎこちない笑顔になっているのでしょう。

もしかして「僕」と「キミ」は別れてしまったのかもしれません。

「雨に打たれる」というのは失恋したということを表していると思います。

ドラマでは失恋シーンは雨のことが多いですよね。

でも、君への想いは簡単には消えないと歌っているのです。

一気に切ない曲になってしまいました。

そして、更に「キミ」への想いを歌い上げる「僕」。

2人が一緒にいるためならば、他人のことなんてどうでもいいんだ!

失恋から自暴自棄になっていることもありますが、かなり自分勝手な主張です。

きっとそんなことは分かっているけど、それでも「離したくない」という強い想いがあるんでしょうね。

著者が個人的に好きなのは「この世界が壊れるまで」というところです。

永遠にそばにいたいという気持ちを退廃的に表していて素敵です。

重たすぎる愛

あふれた愛を受け止める人はもういない

この歌は届かない たとえ喉を切り裂いても
キミだけを抱きしめて ひらかれた あふれるまま

出典: Love is.../作詞:河村隆一・吉田美智子 作曲:吉田美智子

いくら「キミ」への愛を懸命に歌っても、「キミ」の心には響きません。

もう「キミ」の心は「僕」から離れているからです。

一途に「キミだけを抱きしめて」いたから、心からは「キミ」への想いがあふれています。

でも、そのあふれんばかりの激しく大きい愛を受け止める人はもう側にはいません。

まるで怪我をして血がドクドクとあふれ出しているかのようなイメージです。

行き場の無い「愛」はもはや自分を苦しめるだけ。

「愛」は返してくれる相手がいてこそ報われるのではないでしょうか。

人によって様々な「愛の形」があるでしょうが、著者は歌詞を読んでこんなふうに感じました。

「キミ」が他の男性を好きになってしまい、振られたのかもしれません。

もしくは浮気をしていたのかも?

そう感じた理由は「キミだけ」とわざわざ強調しているからです。

「僕」は「キミだけを抱きしめて」いたのに、「キミ」は違っていた……

暗にそう言っているように思えませんか?

キミよお願い もう一度僕だけを見つめて
二人はきっと夢を見てる 目を覚ませば また愛し合える

出典: Love is.../作詞:河村隆一・吉田美智子 作曲:吉田美智子

もう一回だけチャンスをくれたなら、今度こそ「キミ」をつなぎとめてみせる!

そう言いそうなほど相手にすがっている主人公。

そして、「別れたくない」気持ちが強すぎてついに「これは夢を見ているだけなんだ」と言い出してしまう。

夢と信じたいほど振られたことがショックだったんですね……

思わず主人公に同情してしまいたくなります。

たとえキミを傷つけても

いつまでも 離さない たとえキミを傷つけても
いつまでも 側にいて この世界が壊れるまで

出典: Love is.../作詞:河村隆一・吉田美智子 作曲:吉田美智子

ちょっと同情していましたが、この最後の歌詞でその同情心も吹っ飛んでいきました!

もはや「キミ」が傷つこうが構わない!

死ぬまで2人で一緒にいれればそれでいいんだ……

重たい……!

これが「ヤンデレ」というものなんですね。

良く理解できました。

「僕」のメンタルは大丈夫なんだろうか……?

し、心中とかしないよね……?

そう不安が生まれた歌詞でした。

この後には、冒頭に訳した英語の歌詞がまた歌われます。

重たい愛を散々語られた後で聴くと印象がガラッと変わりますね。

でも、河村隆一さんのようなイケメンなら愛が重たくてもイイ!

むしろ、ここまで愛されてみたい!

そう思わせてしまう魅力があったからこそヒットしたのでしょう。

動画もご紹介します!

モノクロがメインのシックなPV

LUNA SEAPVにも通じるモノクロを基調とした映像です。

当時、河村隆一さんは27歳なんですが、童顔でかわいらしく見えます。

彼が妙齢の女性に人気と言われるのも頷けますね。

歌いながら涙する河村隆一さん。

自身の辛い失恋を思い出しているんでしょうか。

とてもシンプルなPVですが、逆に曲の美しさを強調しているように思えます。

あのミュージシャンとコラボも…?