どうしようもなくても惹かれる相手

Cold to the touch but she’s warm as a devil
“この手で触れたって温もりを感じさせない
そんな冷たいヤツなのに
悪魔のようにヒドイことなら乗り気になってやるんだ”

出典: Chains/作詞:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik 作曲:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik

どうやら相手は、素行があまり良くない人のようだと読み取れます。

こちらから語り掛けたとしても、冷たくあしらわれてしまうようです。

しかし、自分が興味を持ったことは、例えそれが良くないことであっても進んでやってしまいます。

I gave her my heart but she wanted my soul
She tasted her break and I can’t get more
“心の底から想ってたのに それじゃ足りなくて
なにもかも自分のものにしたがる
あいつがやりたい放題だからいつも不安でたまらない”

出典: Chains/作詞:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik 作曲:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik

それでも自分は心の底から相手を想っていました。

しかし、相手はそれでは満足せずに、他にも手を出そうとしているようです。

自分から見れば、そうでない相手の何気ない振る舞いが、自由なものに見えているのでしょう。

同性である自分ではなく、その他多くの異性に目を向ける相手を見て不安になっています。

鎖に繋がれている自分と、繋がれていない相手

You got me in chains, you got me in chains for your love
But, I wouldn’t change, no I wouldn’t change this love
“お前を繋ぎとめたくて 鎖に繋がれてるように 身動きが取れなくなった
それなのに自分の気持ちは変えられない
この想いを抑えられない”

出典: Chains/作詞:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik 作曲:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik

ここで「鎖(chains)」という言葉が出てきます。

その鎖に自分は繋がれていて、相手は繋がれていません。

これは、自分が性的少数者で、相手はそうではないということを表しています。

性的少数者という鎖に繋がれている以上、一定のライン、つまり友人という関係を超えることができません。

例え、相手が異性と親しくなろうが、そこに付け入る隙はありません。

同性愛になってしまえば、相手も差別や偏見の目で見られてしまう

それは避けたいと思う反面、自分の本当の気持ちを抑えることができない、という葛藤を表しています。

鎖を逃れた先にあるもの

Tryna break the chains but the chains only break me
“繋がれたその鎖を断ち切って
身動き取れない状態を変えようともがいても
結局は酷い目にあうだけだ”

出典: Chains/作詞:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik 作曲:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik

鎖を断ち切るというのは、今の性的少数者である自分と決別する、という意味だと捉えられます。

そのため、性転換を表しているのでしょう。

しかし、性転換したとしてもLGBT差別法などがある限り辛い思いをするだけだ、と諦めているようです。

MVの中で、武装した警察官達の中に埋もれるNick、その警察官達と争う一般人、という描写があります。

一方は警察組織(政府や法律)の中に埋もれる自分(性的少数者)という構図です。

そして、それらに立ち向かう一般人(性的少数者)という構図になります。

それに続いているのは、Nick(自分)が鎖を断ち切り、警察官達の中からなんとか抜け出した描写です。

相手の前に立つと、相手は消えてしまう。

つまり、辛い思いをして傷つくということを表していると考えられます。

2番の歌詞に込められた心情とは?

自分の元へ来る相手

2番では、相手が自分の元へやってきます。

ですが、それは自分が思っていたようなものではありませんでした。

ただただ相手への思いを更に募らせてしまうだけのものだったのです。

Alone in the night ‘til she knocks on my door
Oh no, wasted again but I can’t say no (no)
“夜ひとりでいる時 あいつは突然やってきた
ああマズいぞ、また酔っぱらってる
それなのにノーとは言えないんだ”

出典: Chains/作詞:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik 作曲:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik

相手が自分の元へ突然やってきました。

ここだけ切り取れば、とても嬉しい出来事のはずです。

ですが、相手は酔っぱらっていました。

1番の冒頭でもワインを飲んでいたところを考えると、相手は大の酒好きといえます。

「また」と歌っているところをみると、以前にも同じようなことがあったのでしょう。

酔っ払いが友人の元を訪ねる理由は、大方察しがつきます。

「休ませてほしい」などと言って寝てしまうか、更に酒を飲むかどちらかでしょう。

それをわかっている自分は、本当は断りたいようです。

心に居座る思い

Baby tell me why, why you do, do me wrong
Gave you my heart but you took my soul
“なあベイビイ教えてくれよ
どうして こんなヒドイことを俺にするんだ?
心の底から想ってたのに
お前はそれじゃ足りなくて なにもかも俺から奪って行ったんだ”

出典: Chains/作詞:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik 作曲:Jason Evigan,Danny Parker,Ammar Malik