刺激的なシーンの多いMVでしたが、これを観た感想は国内と国外でははっきりと2つに分かれているようです。
YouTubeでのコメントを参考にご紹介していきたいと思います。
国内では「昔のゲームのようだ」「見覚えがある」とデジャヴ感が強く感じるコメントが多かったですが…
国外(英語)のコメントは「美しい」「すごい」「うつっぽいけどハッピーさも感じる」とポジティブなコメントが多かったです。
というのもこのMVのコンセプトは90年代をサイバーパンクにしたというもの。
実際に90年代を生きていた人には「古い」と感じるのかもしれませんね。
しかし、安斉さんが働いていた「RELECT」の店内はまさにこんな雰囲気。
90年代ブームが起きている世代には新鮮に映るのでしょう。
さらに海外では現在80年代の日本の音楽である「シティ・ポップ」が流行っていることもあり、レトロな雰囲気が「クールだ」と受け取られるのでしょう。
もしかするとMVの制作陣は海外ウケを狙ったのかもしれませんね。
海外で大ブレイク…ということもあり得るかも?
さて、賛否両論なMVでしたが、歌詞の方はどうでしょうか。早速、内容を見てみましょう。
歌詞を解説!
周りと比べて自分に自信が持てなかった
周りの人が 輝いて見えて
周りの人が 羨ましくて
常に誰かと 僕を比べて 諦めてばかりいたんだ
人の評価に怯え 自分を隠して、やって来たけど それじゃ駄目
たった一度の短い人生 後悔だけはしたくないんだ
出典: 世界の全て敵に感じて孤独さえ愛していた/作詞:Kalen Anzai 作曲:BOUNCEBACK
この歌詞の主人公は自分に自信が持てなかったようです。
周囲の人間と自分を比べては「自分なんて…」といじけていたのでしょう。
挑戦することは初めから「どうせ無理だ」と決めつけている勿体ない時間を過ごしてきました。
しかし、人生は長いようであっという間です。
「このまま何もせずに終わるのか」と改めて考えた時に主人公は「そんなのは嫌だ」と思い直しました。
悔いの無い人生を送りたいと思った主人公の心境はどのように変化したのでしょうか。
自分の人生は自分のものだ
何を言われても 何が起こっても
周りに 合わせて 生きたくない
僕の人生は 僕のものだから
いつか輝くことを信じ 前に進む Go way
周りの人が 大きく見えて
周りの人が 怖く思えて
世界の全て 敵に感じて 孤独さえ愛していたよ
出典: 世界の全て敵に感じて孤独さえ愛していた/作詞:Kalen Anzai 作曲:BOUNCEBACK
誰か(主に親や教師など)の言いなりだった過去と決別すると歌う主人公。
言われた通りにして、もし成功したとしても、それが「自分のやりたかったこと」でなければ虚しいだけです。
そして、周囲が自分にこうあってほしいと要求する姿は、必ずしも自分に適した姿とは限りません。
例えば「公務員」として勤勉に働くことを親が望んでいたとしても、実は「ミュージシャン」としての才能があるかもしれません。
勉強が苦手でも、歌が上手かったり楽器の演奏が得意ならその分野で活躍できる可能性があります。
おそらく、周りからの影響で極端に自分を「ダメな人間だ」と思うようになった主人公は殻に閉じこもっていたのでしょう。
自分だけが自分の味方である…と感じていたのかもしれませんね。
逃げ出すことはしたくないんだ
今から変わろう遅くはない
頑張れの言葉さえ 窮屈に感じてしまうけれど それじゃ駄目
たった一度の短い人生 逃げ出すことはしたくないんだ
何を言われても 何が起こっても
今から 変わろう 遅くはない
僕は僕らしく 自由に生きたい
「僕は強くなるよ」と、ここに誓う
輝く未来 今、掴むためにと Go way
出典: 世界の全て敵に感じて孤独さえ愛していた/作詞:Kalen Anzai 作曲:BOUNCEBACK
人にとっては何気ない励ましの言葉でも「自分はダメだ」と思っている人には、プレッシャーになることもあります。
思わず逃げてしまいそうになるけれど、主人公はグッとこらえて今の苦しい状態から抜け出すことを決意しました。
これまでは人の目を気にしていたけれど、「周囲が望む自分になることが幸せではない」ということに気づいたのでしょう。
自分自身のために主人公は勇気を持って立ち上がったのです。
「強くなる」と誓うよ
ひとり悩む 時もあるけど
前を向いて 進むしかない
限られてる 時間の中
意味のないことなどは、ひとつもないんだ
何を言われても 何が起こっても
周りに 合わせて 生きたくない
僕の人生は 僕のものだから
いつか輝くことを信じ続け
「強くなる」と 今、ここに誓うよ Go way
出典: 世界の全て敵に感じて孤独さえ愛していた/作詞:Kalen Anzai 作曲:BOUNCEBACK
ただ言われた通りにひたすら周囲の望む自分でいることは、何も考えなくて良いので「ある意味楽」です。
しかし、それでは本当に「自分の人生を生きている」と言えるのでしょうか。
この歌詞の主人公は楽な生き方を捨て、自分のために歩き出すことを決めました。
その先に色んな困難が待ち受けていても、最後にはきっと何かかけがえのないものを得ることができるでしょう。