【糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー】の歌詞解説
ナヲメインボーカルの「ぶっ生き返す」収録曲
今回ご紹介するマキシマム ザ ホルモンの【糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー】。
名盤「ぶっ生き返す」の収録曲です。
懐かしさを感じるオルゴールのイントロに続くのはナヲのキュートなメインボーカル。
激しい電子音との対比もキャッチーで、楽し気な雰囲気が感じられます。
【糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー】はホルモンの楽曲の中でもポップでかわいらしい印象も受ける1曲です。
「俺」と「リリィー」の物語
糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー ブレイキン 脳 脳 脳 サビつき脳 脳 脳
恐るべき大泣きリリィー 電気モードの脳 OH NO! NO! NO! NO!
出典: 糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
楽曲の登場人物は「俺」と「リリィー」。
かわいい名前とは裏腹に「リリィー」はなかなかハードな性格の持ち主のようです。
冒頭から「リリィー」の激しい気性が窺えます。
これから「俺」と「リリィー」になにが起こるのでしょうか。
そして「リリィー」は一体どうなってしまうのでしょう。
さっそく【糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー】の歌詞の内容を解説していきます。
「リリィー」の正体
糞ブレイキン 更年期リリィー オルゴールみたいなウーマン
エプロンにいっぱいしたワッペン フルーツワインの点模様
出典: 糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
歌詞の出だしから描かれていくのは「リリィー」の様子。
“更年期”といわれていることから「リリィー」は少し年齢が上の女性であることがわかります。
優雅でおだやかな音色を奏でるイメージを持ち合わせている“オルゴール”。
この曲の中ではどんな意味を持つのでしょうか。
この下りでもうひとつわかるのはどうやら「リリィー」の服の趣味はあまりよくないということです。
「リリィー」は“メイドメカ”
鉄と鉛で出来た他人あれが
オイル漏れボディー メイドメカ リリィー
ママ気取り ロボットババア 俺のパンツを洗っている
出典: 糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
「リリィー」を構成しているのは様々なパーツと部品、そして電気。
ここで「リリィー」は“メイドメカ”であることが判明します。
「リリィー」は早くもガタがきているのでしょうか。
オイル漏れしながらも“メイドメカ”の仕事である家事に精を出している様子が浮かびます。
“メイドメカ”が実際にいてくれたらどんなに楽なことでしょう。
しかし主人公は「リリィー」に対してあまり快く思っていないことが窺えます。
なにせ「リリィー」は情緒不安定な激しい気性の持ち主です。
さらに“メイドメカ”の仕事だとしても“他人”が自分の下着を我が物顔で洗っている行為。
それだけで不快感を覚える対象でもあるかもしれません。
そんな主人公の気持ちを知ってか知らずか母親のように世話を焼く「リリィー」。
なぜ主人公は「リリィー」と生活するようになったのか。
2人が出会ったのは意外な場所でした。
出身はハードオフ
平成の終わり頃ぐらいに たまたま生産された試作品
ハードオフ ジャンク品 30805円
別注のオーダー却下のオーナー
エンストの度CRY
出典: 糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー/作詞:マキシマムザ亮君 作曲:マキシマムザ亮君
「リリィー」は現代の気まぐれが生み出した産物でした。
それも時代の最先端をいくAIのような高度な知能も持ち合わせていないただの落ちこぼれロボット。
“メイドメカ”の試作品として製造されるもまったく役に立たなかったのでしょう。
「リリィー」は度重なる不具合から失敗作としてハードオフに売り飛ばされてしまった経緯を持っているようです。
ジャンク品といってもなかなか高い値段設定のように感じますが主人公は「リリィー」に興味を持ったのでしょう。
“メイドメカ”として落ちこぼれの「リリィー」と主人公の関係はここからはじまったのです。