歌詞・サウンド・MVの映像を総合して「CLOCK」を解釈すると、表向きにはラブソングになるでしょう。
さらに男女の愛に限らず、様々な人間関係に照らし合わせることもできると考えられます。
そしてインピニというボーイズグループについて表現しているととらえることも可能です。
深読みするパターンということになりますが、これが涙、涙の物語なんですね。
待望のカムバック曲
「CLOCK」(2019年2月配信)は、日本では3rdアルバム「Air」(2017年5月発売)以来の待望の新曲。
しかも「Air」発売直後にインピニの契約満了・ホヤ脱退・残る6人が再契約という出来事が相次いで起きました。
つまり「CLOCK」はインピニが6人体制となって初のカムバック曲ということ。
しかしMVをどれだけじっくり見てもメンバーの姿は5人しか見当たりません。
いないのはリーダーでメインボーカルのソンギュ。
韓国には徴兵制度があり、ソンギュは2018年5月に入隊したのです。
本当に5人なのか、ファッションチェックも兼ねてメンバーの姿を確認しておきましょう。
スーツ姿
- ドンウ:深緑のスーツ・白シャツ・茶色の柄ネクタイ
- ウヒョン:黒地のストライプスーツ・赤のドット柄ネクタイ
- ソンヨル:茶色のチェック柄スーツ・白シャツ・水色のネクタイ
- エル:グレーのスーツ・黒のインナー
- ソンジョン:ベージュのスーツ・黒のインナー
MV冒頭のモノクロ部分で、背中越しに振り替えるのはエル。
カラー映像になり「CLOCK」のタイトルが表示された直後に映る、伸ばした手はウヒョン。
その後エルが再び登場し、ソンジョン→ドンウ→ソンヨルという流れになっています。
スーツ姿のウヒョンの顔が最初に確認できるのは2分40秒あたり。
大切なことを告白するときはスーツ姿の正装で…という心理が表現されているのかもしれません。
5人それぞれの個性に合った着こなし・崩し方が見どころです。
セーター姿
- ドンウ:赤茶色のセーター・白シャツ
- ウヒョン:黒地にオレンジのクルーネックセーター
- ソンヨル:紺地に青白ラインのVネックセーター
- エル:黒地に赤の×柄のタートルネックセーター
- ソンジョン:ベージュのタートルネックセーター
スーツ姿の5人が登場したあと、セーター姿のウヒョンがサビを熱唱。
続く1分20秒あたりで、明るい部屋のソファーでくつろぐセーター姿の5人が確認できます。
左からソンジョン、エル、ウヒョン、ソンヨル、ドンウという並び。
3分37秒あたりのサビではセーター姿の5人が熱唱(3:48、3:58、4:04、4:12にも注目)。
左からソンジョン、ウヒョン、エル、ドンウ、ソンヨルと並んでいます。
しかし6人ではなく、5人。ソンギュの姿はありません。
カジュアルでも品があるセーター姿は「親しき仲にも礼儀あり」という意味かもしれません。
くつろいだ雰囲気で大切なことを告白されると、より深く伝わるという効果があるでしょう。
INFINITEの描く未来
2010年6月に韓国でデビューしてから7年。
それ以前の2年という準備期間を含めると9年もの歳月を共にした7人には強い絆が生まれたはずです。
それでもインピニから離れたホヤ、兵役ですれ違いになったソンギュ。
残された5人は2人のことを想わずにはいられなかったでしょう。
6人体制となったものの5人のみの「CLOCK」=時間。
複雑な想いが交錯する
「CLOCK」のMVには電話の他にも、赤い無限(INFINITY)のマーク「∞」、からまった赤い毛糸。
こうしたアイテムが象徴的に使われています。
「∞」を赤い口紅で手の甲に描くのも、そのあとにからまったままの赤い毛糸を顔の前で広げるのもソンヨル。
ボーカル担当なのにラップも披露しているソンヨルとソンジョンの複雑な想いが描かれているのかもしれません。
無数の電話やほどけない毛糸の他にも、複雑な想いを表現していると考えられるのが伸ばした手。
握手をするように手と手がつながればいいのですが、すっとすり抜けてしまうシーンがあります。
予告編という置き土産
実は「CLOCK」配信直後の2019年3月にソンヨル、4月にドンウ、7月にソンジョン、10月にウヒョンが入隊。
エルは2019年8月に契約満了となるもののINFINITEのメンバーとしては残ることになりました。
ただし2019年11月時点で、ひとりだけ兵役がまだのエルもそのうち…という状態。
つまり6人体制でカムバックしたインピニでしたが、「CLOCK」は5人のみが参加した予告編だったということ。
完全復活となる本編は6人全員の兵役終了を待つことになります。
離れてもすれ違っても愛している…。
そんなメッセージはインピニからスピの皆さんへのプレゼントと受け取ることもできるでしょう。
「6人が再びそろう未来まで何度も過去を巻き戻して予告編を見ておいてね!」ということ。
なんとも愛にあふれた置き土産です。
最後に
新しい未来のために、過去を振り返る今。
INFINITEの「CLOCK」を聴けば、永遠の愛に満たされることでしょう。
別れやすれ違いによる過去の寂しさを未来へと続く愛に置き換えて、さらに大人へと成長したいものですね。
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