この曲の親しみやすさとノリの良さは、”等身大の私に”込められている共感できる歌詞とラップ調のテンポやビートが繰り返されている所です。
「叫べ!ひとりで。~」の歌詞は、友達が立派な大人になって行く過程で、自分は果たしてこのままでいいのだろうかと自問自答し、焦燥感に駆られている様子が描かれています。
この歌詞の後にも、AメロとCメロ(コーラス、サビ)をつなぐ役目となっているBメロがラップ調で挿入されています。
Cメロは、曲の中で最もキャッチーなメロディーラインであり、高揚感が最高潮に達する最も要な部分になります。
そのため、Bメロのラップ調は、コーラスとのメリハリがついていてパンチが効いています。
このようにコーラスで一番盛り上がる部分はもちろん、Aメロでは歌詞の主人公の思いを切実に伝えています。
Bメロではラップ調でAメロとBメロを繋ぐ大事な、しかし飽きさせないリリカルなフックがリピートされていて、Cメロのコーラスに繋がっています。
『きっと私は』の歌詞を詳しく見ていきましょう
セットアップとBメロ(ラップ調)
「叫べ!ひとりで。~」の後にBメロのインパクトあるラップが挿入されています。
つまり、この部分はBメロに入る前のセットアップのような役割があります。
ここでは、リズミカルな歌詞「人間孤独にゃやっぱ勝てない」と「こんなところじゃ負けらんない」が何度も復唱されています。
こういったリズミカルなフックが何度も復唱されるのは、ラップやロック音楽の特徴になっています。
また、「Hey What’s UP!?」という歌詞もバックコーラスで入っていてラップ調のサウンドを際立たせています。
そして、最後のライン「ちゃんと見ててよ Everything」は、私だって頑張っているんだからと、決意表明のように感じられます。
ここでリリカルなフックが何度も復唱されているのは、リスナーに強調したいことがあるからです。
人間どんなに強がってもやっぱり一人で生きていくのは難しい。人は人によって磨かれると伝えたいのでしょう。
だから負けちゃだめと後押ししているように感じられます。
人間孤独にゃやっぱ勝てない
人間孤独にゃやっぱ勝てない
人間孤独にゃやっぱ勝てない
人間孤独にゃやっぱ勝てない
Hey What’s UP!? ×4
こんなところじゃ負けらんない
こんなところじゃ負けらんない
こんなところじゃ負けらんない
ちゃんと見ててよ Everything
出典: きっと私は/作詞:つんく ラップ詞:U.M.E.D.Y. 作曲:つんく
Cメロのコーラス(サビ)
このBメロのインパクトあるラップ調の挿入後には、一番盛り上がるCメロが続きます。
Aメロで「とうとう私だけになっちゃった~」「こういう寂しい気持ちになったの2度目かも」と自分の思いを伝えています。
Bメロで「こんなところじゃ負けらんない」と頑張る意欲が湧き、そしてCメロで「きっと私は出来る きっと私は光る」と希望に燃えている様子が描かれています。
歌詞の1番は、こういった流れで物語が展開していきます。
Cメロのサビは、その言葉どおり(きっと)未来の可能性を示唆しているように感じられます。
可能性は無限。だから夢を諦めないで、頑張ればきっと自分も輝ける!と自分で自分を鼓舞している応援歌なのでしょう。
でっかい空に向かって
でっかい声で叫ぶ
きっと私は出来る
きっと私は光る
出典: きっと私は/作詞:つんく ラップ詞:U.M.E.D.Y. 作曲:つんく
歌詞のタイトルとCメロ
歌詞の2番は、友情をメインに歌い上げています。
「本音を語れるのはあいつだけ」、「心が救われる」と始まります。
そして、彼らとは一緒に未来を語り合い、共に流した涙を回顧し、思い出に浸っています。
それから、この物語の主人公は大人になっていく過程で、いろいろと人間関係紆余曲折があったのでしょう。
「人間嫌いじゃなんか勿体無い」「わかっちゃいるが面倒くさい」そして、「そんな私もBye Bye Bye」と言って過去の辛い思い出と一緒に、過去の自分との決別もしています。
Cメロのコーラスは歌詞の1番と同じで、自分は出来ると胸を張って頑張っている様子がうかがえます。
タイトルにある「きっと私は」は、Cメロのコーラス部分の第3、4ラインで同じ言葉(きっと私は~)が使われていますが、曲のタイトルをコーラスに入れることがルールになっています。
曲全体を通してとてもポップでノリが良く、一緒に歌って踊れるような楽曲になっています。
キャッチーなメロディーラインはつんくの真骨頂!
それに若者のリアルな叫びを歌詞に込めて掛け合わせているので多くの大衆に受け入れられています。
こぶしファクトリー『きっと私は』の楽曲とPV
きっと私は/こぶしファクトリー
オープニングは、5人のシンプルでダンサブルな振り付けで始まります。
昔ながらの日本家屋の居間の中で、ごく普通の女の子たちに扮したこぶしファクトリーのメンバーたち。
私たちと同じような普段着の格好でノリのいいダンスを展開しながら、ごく身近でありふれた等身大の私を歌詞に反映させています。
リスナーに「うん、うん、そうだよね」と共感させる歌詞を可愛らしいハイトーンボイスで歌っています。
曲が進行していき、VERSE①と②(歌詞の1番と2番)が終わって、コーラス(サビ)が繰り返されていく場面になると、彼女たちの衣装が変化しているのにお気づきでしょうか。
この曲は若い女の子が退屈した毎日を送っていて、これでいいのかな?
でも頑張らなきゃいけない、友達はどんどん大人になっていくし立派になっていく。
でも、自分だって頑張ればできる! と自分を励ましている曲です。
サビの部分ではきっと自分たちも頑張れば素敵な女性になれる、夢が叶うといった気持ちが反映されています。
そのため、普段着の衣装からアイドルのコスチュームに変化しているのではないでしょうか。