いつも通りの春がやってきたのならば、いつも通りに「越えて」いけばいいだけです。
しかし、今回やってきたのは、予想だにしていない春の姿でした。
一生懸命、時に絶望を抱えながら「超えて」いかなければならない春。
思い描いていたものよりも、もっと素晴らしいものにしてやろうという主人公の意気込みが感じられます。
友達と笑い合う日々も、何気ないことでケンカした今日も、すぐに忘れてしまいそうにはかなげで……。
そんな些細な1日1日は、過ぎ去ってみて初めて「かけがえのないもの」だったと気づかされます。
当たり前に明日が来ると思わず、今日をできる限り素敵な1日にするべきです。
忘れがたいような1日を重ねて、それが青春の思い出となるように……。
青色に染めることの意味とは
青色は何を指す?
目に 映るもの 全て を
青色に 染めて ゆく
出典: BLUE SOULS/作詞:三船雅也 作曲:三船雅也
バンド名、曲名、そしてポカリスエットを象徴する色、と全てに共通している「青」という色。
学生にとってかけがえのない「青春」の色でもあり、「思いの強さ」を表す色としても使われています。
「惑星は温度が高くなるほど、青い炎になる」という情報が印象に残っていたという三船雅也さん。
この現象を元に、熱く燃えるような気持ちほど、「青」という色で表せるのではないかと考えたのです。
つまり、世界を青色に染めるということは、1つ1つのものに対し熱い思いをぶつけるということになります。
自分にとって大切なあの子だけでなく、主人公が青色に染めたいのは「目に映るもの全て」。
もう2度とやってくることのない今日の中で、出会うもの全てが大切だと考えているのです。
赤や黄色では表しきれない、真っ青に燃え盛る思いの強さ……。
それは、不安な毎日を過ごす現代人が、忘れてしまっている強さでもあります。
誰しもが心の奥に、燃えるような思いを持って生まれてきました。
その思いの火を絶やすことなく、このどうしようもない日々の中で希望を見つけることが大切なのです。
青色に変わった世界はどう見えるのか
うねり荒ぶる廊下の先は、青くはためく布で覆われた部屋がありました。
それが、主人公の思いが具現化し、世界に降り立った瞬間でもあります。
その布を越えた先には、はちきれんばかりの笑顔を浮かべる大切なあの子の姿が見えます。
思わず手を取り合い、踊り出す2人。
主人公は悲しいことばかりに感じられた毎日の中で、本当に大切なものを見つけ出しました。
メソメソして過ごす毎日も、ワクワクした気持ちで過ごす毎日も、2度とこないことに変わりはありません。
ならば、楽しんで生きた方がいいに決まっています。
限られたことしかできない中で、どんな思い出を作っていくのか……。
それは、私たち1人1人に課せられた使命のようなものなのです。
誰もが1人では生きられないように、自分のことを必要としてくれている人も必ずいるはず。
そんな人の手を取り、思いを伝え合うことで、世界は初めて輝くのです。
目に映るもの全てを青色に染めた主人公にも、きっと世界が輝いて見えているでしょう。
視界に捉えた「君」の姿
未来は誰にもわからない
何が起こるかはわからない
でも君が見えた
出典: BLUE SOULS/作詞:三船雅也 作曲:三船雅也
日々を青く染めていくことで、素敵な思い出を作ることのできる未来が待っている……。
しかし一方で、ハッピーエンドとは言いがたいような未来が待っている可能性もあります。
明日何が起こるかなんて、誰にもわからないもの。
しかし、うずくまっているだけは、手に入れられたはずのものも離れていってしまいます。
どんな未来が来ようと、君と一緒なら大丈夫。
そう思えるあの子と共に、恐る恐る1歩を踏み出していくしかないのです。
君と生きる未来
不安な気持ちを抱えたまま踏み出した先には、MVのように輝く笑顔のあの子の姿がありました。
その笑顔を見て初めて、「踏み出してよかった」と思えるのです。
「君」の姿がそこにあり、自分のことを待っていてくれたからこそ、主人公も笑顔になれます。
たとえそれがハッピーエンドではなかったとしても、君がいれば大丈夫……。
主人公と「君」は、固い友情で結ばれていました。
まとめ
「A_o」として活動し始めたアイナ・ジ・エンドさんですが、BiSHとしての楽曲も見逃せません!
それぞれが声だけで作り上げているとは思えない力強さを感じる「SMACK baby SMACK」も要チェック。