ここでいう「君」は、深川麻衣のことでしょう。もちろん、自分のイメージに合う人がいれば当てはめることもできますが、かなり限定されると思います。でも、この曲はそれでいいのです。
純真で、可憐で柔らかくて・・・。一緒にいると心がぽかぽかするような人。ハルジオンのような人だったと、君がいなくなっても想っているよと歌います。
深川麻衣という存在を、上手く言い表した歌詞。
彼女は乃木坂46にとって替えの効かない存在であり、だからこそいつまでもメンバーもファンも彼女のことを思い出すのです。
いつでも周囲を気遣い、傷ついているメンバーがいたらその人を慰める優しさ。
進んで前に出る訳ではないけれど、いつでもグループのことを考えて彼女らしく頑張ってきたのです。
「ハルジオン」というのはまさしく彼女のことを指しています。
佇むハルジオン
他の色に紛れながら
話しかけるきっかけもないまま
何も変わらぬスタンス
仲間たちは自由の意味を知った
君はどうしてそんなに
やさしい瞳で見つめるの?
悲しみや怒り 憂鬱なことはないの?
風に吹かれても清々しい表情で
すべてを許すように佇んでる
出典: https://twitter.com/AkimotoYasususu/status/743269677195943936
個性というのは、アピールするだけじゃないことを知っているのかもしれません。変わらないスタンスを保ち続けることは信頼と個性を築き上げることのなのです。
人に優しくできるのは、人の辛さが分かるからです。悲しい時に側にいてあげられるのは、常に周りに目を配っているからなのです。
色んな色が咲く乃木坂46の中で、ファンにもメンバーにも同じように愛を与え続けた深川麻衣。
彼女が受け止めてくれることを知っているから、他のメンバーも自由に飛び回れるのでしょう。
彼女がグループに居てくれたからこそ、他のメンバーは安心して活動できていたのではないでしょうか。
もし悩んだり傷ついたりしても、彼女がきっと私たちのことを見守ってくれているに違いない。
その存在はグループを確かな安心感で包んでくれました。
そんな彼女もきっと、怒りや悲しみを抱えることはあったでしょう。
それを周囲のメンバーに見せることなく、気丈に振る舞う彼女。
直接目の当たりにすることはなくても、そこには彼女の凛とした強さが隠れています。
どこか芯の通ったものを感じるからこそ、誰もがその優しさに心奪われてしまうのでしょう。
この楽曲はそんな「聖母」に対しての、メンバーやファンからの感謝が表されたものなのです。
根がしっかりしているからこそ、前向きに生きていける
ハルジオンが 雨に打たれて
それでもまだ青空 見上げるように
つらい時も 変わらぬまま 君は君の姿勢で
運命 受け入れてた 地に根を張る強さで
出典: https://twitter.com/NOGIZAKA460811/status/725586154788024322
ハルジオンはその可憐な見た目とは裏腹にとても強いという特徴を持っています。
やせた土地にも耐えられますし、踏みつけられても、刈り込まれても、寒い冬が訪れてもしっかりと根をはり生き延びるのです。
根っこがしっかりしているからこそ、何度つらいことが起きようとも、また顔を上げることが出来るのですね。
彼女が意外にもハングリー精神に溢れていることを表現しているのでしょう。
常に前向きであるということは、ネガティブな感情を知っていなければできないことなのではないでしょうか。
痛みを知らない人が傷付けば、痛みに慣れていないから簡単に挫けてしまいます。
しかし何度も痛みを知っていてそれに打ち勝てる人は、それを受け入れて前に進めるのです。
彼女は痛みや悲しみをよく知っているからこそ、悲しんでいるメンバーに寄り添えていたのでしょう。
力強さと可憐さを兼ね備えた彼女。
ここではそんな彼女の力強さが重点的に描かれているのでしょう。
深川麻衣を表した歌詞
秋元康からのメッセージ
いつの間にか ふと気づくと
君のことを誰も探してた
まるで母親みたいに
近くにいる気配に安心した
君も季節が過ぎれば
いなくなるとわかってる
限りある命 永遠の花はないさ
次に会えるのはまた新たな夢を見て
今よりキレイな花 咲かせるだろう
出典: https://twitter.com/AkimotoYasususu/status/894260188818972672
アイドルとしての命を終えることを発表した深川麻衣に、また新たな夢をもってきれいに花を咲かせなさいと送り出す言葉が書かれています。
秋元康からの応援の言葉なのでしょう。
誰もが彼女のことを愛していたのは、乃木坂46にとって彼女が必要な存在であったからだといえるでしょう。
そして秋元康にとっても、彼女は大切な存在であったようです。
プロデューサー目線で見ても、彼女の母親のような包容力がグループにとっても必要不可欠なものであったのでしょう。
このパートに書いてあるのは彼女のグループに対しての貢献への労いとこれからの彼女の未来に対しての応援の言葉。
秋元康からこのように、メンバーに対してメッセージを送るのは卒業ソングならではだといえるでしょう。
彼がグループのことをよく見ていることが伝わる歌詞ですね。
「乃木坂46らしさ」の1つの形
いつかいなくなることを受け入れながらも、どこかでいなくなって欲しくないと思ってしまう。
それは彼女がかけがえのない存在であったことを意味しています。
彼女がいなくなっても、乃木坂46の残されたメンバーは彼女の精神性を受け継いでいってくれることでしょう。
何故なら、彼女の存在も1つの「乃木坂46らしさ」の形だったからです。
彼女がいたということを、メンバーたちはその姿勢によって証明し続けていくことでしょう。
乃木坂46を卒業してからは、女優として様々な作品に出演し、活躍を続けています。
彼女はこれからも、その可憐さと力強さで私たちの心に花を咲かせていってくれることでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
この楽曲は、深川麻衣のための曲です。乃木坂46は卒業するメンバーに対してこれほど大々的にイベントを行ったことはありませんでした。
彼女のために何かをしてあげようと思えるのは、きっと彼女が無償の愛を与えてきたことでメンバー・スタッフ・彼女にかかわってきた多くの人たちが感謝していたからではないでしょうか。
深川麻衣を知らない人でも、人を愛し、そして尽くす素晴らしさが描かれている楽曲なので、心が荒んだ時に聞いてほしいと思います。
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今回ご紹介するのは、他のメンバーの卒業シングルです。
まずグループ卒業と同時に芸能界引退を発表した橋本奈々未の卒業シングルである「サヨナラの意味」。
そして現在は女優やタレントとして活動している西野七瀬の卒業シングル「帰り道は遠回りしたくなる」です。
どちらも乃木坂46の歴史の1ページを飾った楽曲となっています。
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