しっとりとした歌声と切ない歌詞が印象的な「closer again」

女性シンガーソングライター・Miyuuさんが歌う「closer again」

公式アカウントよりフルMVも公開されています。

最初は穏やかなギターやピアノの音色とMiyuuさんの優しい歌声。

そこからのサビが一気に盛り上がる曲ですね。

この盛り上がり方がまた胸打たれる感じで情景的!

そんな「closer again」の歌詞を早速解説したいのですが、その前にこの曲が使われたアニメ作品を紹介します。

アニメ「revisionsリヴィジョンズ」挿入歌

Miyuu【closer again】歌詞を解説!失うことも仕方ないの…?「リヴィジョンズ」挿入歌の画像

「closer again」はアニメ「revisions リヴィジョンズ」の作中挿入歌。

「revisions リヴィジョンズ」は、一言で言うと「青春と災害の群像劇」です。

舞台は2017年の渋谷…なのですが、時間がややこしいので登場人物目線で軽く紹介しましょう。

主人公の高校生・堂嶋大介は、7年前に起こったある事件をきっかけに救世主妄想を膨らませる少年。

「いつかとんでもないことが起こって、そこで俺が皆を守る運命なんだ!」と信じ切っているのです。

幼い頃からずっと一緒にいて事件の時も助けてくれた4人の幼馴染も、これには辟易する始末。

とんでもないことなんか起こるわけない…と思われた矢先、突然渋谷は約300年後の未来に飛ばされてしまいます。

というのが「revisions リヴィジョンズ」の大まかなあらすじです。

Miyuuさんはこのアニメのストーリーから歌詞を書き下ろしました。

つまり「closer again」は、「revisions リヴィジョンズ」の物語とリンクしています。

やり直しが許されない現実で

「closer again」の歌詞は理想と程遠い現実、そして「運命」を歌っています。

この「運命」は「リヴィジョンズ」の大きなキーワード。

主人公も「自分がヒーローになる運命」を信じ切っていました。

その「運命」の結末は是非アニメを参照して欲しいのですが、「closer again」にその一端が歌われています。

逃げ出したい現実

分からないことばかり
毎日は長く続いて
窓の外鳴り響く
音に耳を塞ぎたくなる

出典: closer again/作詞:Miyuu 作曲:Haruka Mizuguchi

毎日過ごす日常は、夢がないものです。

小さい頃描いていた夢も、大多数が叶わないまま人は大人へと成長していきます。

ですがその夢と現実の狭間で葛藤する時期があって、それが丁度高校生くらいではないでしょうか。

大人は夢なんてないと諦めがちですが、このくらいの少年少女は諦めきれないのです。

朝起きて、学校に行って勉強して家に帰って寝る毎日。

平和ですけれど、つまらないと感じる人もいるでしょう。

つまらないを通り越してうんざりしているのがこの歌詞です。

高校生に限らずですが、現実にうんざりしている若い人は多いかもしれませんね。

面白味もワクワクもない音なんて、聞きたくもないでしょう。

時間とともに失っていく色

Time goes by 色褪せて行くよ
Tell me why 意味を教えてよ

出典: closer again/作詞:Miyuu 作曲:Haruka Mizuguchi

歌詞1、2行目前半にそれぞれ英文があるので簡単に和訳してみます。

まず1行目の「go by」とは「過ぎ去る」という意味です。

つまり、和訳すると「時が過ぎていく」になります。

次に2行目は命令形なので、「理由を教えてくれ」

子供の時、世界や未来がキラキラと輝いて見えた人もいるでしょう。

人にもよりますが、多くの人は成長するとそんな輝きってだんだん失われてしまいます。

中学生や高校生は、その未来が実は期待していたようなものではないことが分かり始める時。

歌詞にあるように、彼らはそのことをついつい嘆いてしまうのです。

運命に抗えたなら

失うことも諦めることも
手に入れるためには仕方ないの?
for no reward we’ve got one love
運命にさえ抗えるのなら once time
違う(could I) 明日を生きられたの?
How can we come closer again?

出典: closer again/作詞:Miyuu 作曲:Haruka Mizuguchi