リリース情報

倉橋ヨエコ初となるアルバムに収録

倉橋ヨエコ【夜な夜な夜な】歌詞の意味を徹底解釈!反省文の提出先は?夜から生まれた感情を読み解く...の画像

【夜な夜な夜な】がリリースされたのは2002年3月28日です。

シングルではなく、アルバムの収録曲として世に出されました。

同曲が収録されているのは「婦人用」というアルバム

これは倉橋ヨエコにとって初めてリリースするアルバムです。

それまでミニアルバムという形でのアルバムは2枚リリースしていました。

しかしきちんとしたフルアルバムはこれが初めて。

倉橋ヨエコの色濃い世界観が凝縮された、アルバムとなっています。

本人はこのアルバムを自分の集大成と評価したほどです。

そんな「婦人用」の中で、同曲は6曲目に収録されています。

「婦人用」の収録曲数は全10曲。

前半の5曲を終え、後半にさしかかろうとするとこの【夜な夜な夜な】が流れます。

2011年にリマスター盤で再収録

倉橋ヨエコ【夜な夜な夜な】歌詞の意味を徹底解釈!反省文の提出先は?夜から生まれた感情を読み解く...の画像

倉橋ヨエコは、2008年7月のライブにて音楽活動を終了しています。

自身ではそれを「廃業」と表現。

自らが作品を作り、歌うということを辞めたのでした。

しかしその後も彼女の作品は世に出続けています。

この【夜な夜な夜な】を収録している「婦人用」も同様です。

彼女が廃業してから3年後。

2011年にリマスター盤という形で再び発売されることとなったのです。

リマスター盤は「婦人用」だけでなく、ほかのミニアルバムやアルバムの楽曲も収録。

ファンにとっては再び身近に倉橋ヨエコを感じることが出来るきっかけとなりました。

そこから今にかけて、同曲の中毒性は絶えることなくひっそりとファンの中に息づいています。

曲の情景

時間は夜

では早速曲の内容を紐解いていきます。

同曲のタイトルは【夜な夜な夜な】。

ここから分かるように、同曲の舞台は「夜」です。

もっというと、「繰り返す夜」といったところでしょうか。

通常ならば「夜な夜な」といった表現が適切です。

ちなみに「夜な夜な」というのは「毎晩」という意味を表します。

例えば「夜な夜な出かける」といえば、「毎晩出かける」ということです。

しかしタイトルでは「夜な」が3つ。

【夜な夜な夜な】という言葉は実在しません。

これは倉橋ヨエコの造語です。

「夜な夜な」を重複していることから、より毎晩の存在を強調しているのでしょう。

毎日毎日、いやでも訪れる夜。

執拗な強調の仕方を見る限り、どこか夜に対する強い思いを感じます。

倉橋ヨエコ本人もしくは架空の主人公は、毎晩どのような気持ちを抱いていたのでしょうか。

不穏な空気

曲の出だしはピアノで始まり、どこか暗い雰囲気です。

倉橋ヨエコは悲しみやマイナスの感情から楽曲制作をすることが多い音楽家でもあります。

同曲はそんな彼女の特徴が色濃く出ているといえるでしょう。

前奏を聴くだけでもどこか破滅的で、恐ろしい雰囲気です。

しかし「ジャズ歌謡」といわれるだけあり、どこかメロディックでもあります。

そんな相反する要素を持つ同曲。

見るからに楽しい曲ではなさそうなことは明らかです。

このことから、非常に暗い雰囲気の夜を描いている曲だということが分かります。

主人公の状況

うまく行かない生活

占いも 信号も 雲行きも
やな感じ

出典: 夜な夜な夜な/作詞:倉橋ヨエコ 作曲:倉橋ヨエコ

では歌詞を見ていきましょう。

この曲は1人の主人公の胸の内を語るように歌詞が構成されています。

はたまた主人公の独り言なのかもしれません。

歌詞を見ると、出だしの言葉から不穏な雰囲気を感じます。

占いとはニュースで放送されるような占いでしょうか。

はたまた雑誌に載っているような星座占いかもしれません。

そして間が悪く引っかかる信号機。

「今日は妙に赤信号に引っかかるな」という日は誰にでもあるものです。

おまけに空模様まで怪しくなってきている様子。

天気予報を見ていなかったか天気予報が外れたか、思いがけず暗雲が立ち込めます。

またこの雲行きとは、主人公の心模様なのかもしれません。

些細な嫌なことが続き、どこか気持ちが沈んでいる主人公。

思うように行かない日に、気持ちも暗くなっているようです。

主人公が気になっている存在