一人につき10秒というとても短い時間の中で自分を最大限にアピールしていくメンバーたち。
とはいえ、MVを観る側の立場としてはやっぱり「もっとゆっくり見たいのに!」と思ってしまう人も少なくないのではないでしょうか。
でも彼女たちはあくまでも「ラストアイドル2期生アンダー」なのです。
楽曲を発売できても、MVを撮影しても、一曲の間に個人としてのアピールをできる時間はやっぱり短くなります。
だからこその「サブリミナル作戦」なのです。
このMVは一度見てしまったらおしまい、そういうものではありません。
彼女たちをもっともっと深く知るためにも、何度も繰り返して観ていく。
そうする事によって、初めはメンバーたちの映像がただ流れていたのが、いつの間にか「あ、この子は笑顔が可愛いな」ということに気づきます。
さらには「これを特技として披露するなんて」と「気になること」が生まれてきます。
サブリミナル効果で僕に気づいて!
ちりも積もれば
あと何万回 この場所で会えば
僕のことを知ってくれるだろう?
出典: サブリミナル作戦/作詞:秋元康 作曲:松田純一 編曲:APAZZI
一回再生しただけでは10秒だけのアピールタイム。
それを何度も繰り返していけばいずれは長い時間になります。
これは彼女たちにとっては「大きなチャンス」なのです。
サブリミナル作戦って?
曲のタイトルでもある「サブリミナル作戦」の「サブリミナル」とは何でしょうか。
短い間しか刺激として受けられなくても、繰り返し行う事によって潜在意識に働きかける、というものです。
学術的には否定された説ですが、まだまだ説を支持する人も多く存在します。
この楽曲の歌詞では、毎日毎日大好きな君と10秒間すれ違うために坂を登っています。
交差点で君とすれ違うだけだけど、この主人公はサブリミナル効果を信じているのです。
「毎日すれ違うのは偶然を装っているけど、意図的なものなんだ。どうか僕に気づいてほしい。」
こうした切実な恋心を歌っています。
この歌詞と同様に、彼女たちも曲中で自分のことを最大限にアピールする事によって、新たなチャンスを掴む事を信じているのです。
このMVに込められている意図とは
負けは終わりじゃない
この記事の冒頭にも先述した通り、2期生アンダーのメンバーはオーディションで敗退し一度は負けた人たち。
しかしそれで終わりではなく、寧ろ新たなスタートとして自分のことを最大限にアピールしているのがこのMVです。
作詞を担当している秋元康は、光を浴びなかった人物に対しての歌詞を魅力的に書きます。
AKB48の「チャンスの順番」も、いつか必ず光り輝く日が来ることを暗示していますね。
新しいスタートラインに立った少女たち
本来なら、敗者として何も残せずただ去っていくだけだったメンバー。
しかしこのMVでただの敗北者ではなくなりました。
新しく始まるアイドルとしてのスタートをきったのです。
では、彼女たちはこれからどうなっていくのでしょうか?
このMVを手がけた映像ディレクターの田村啓介さん(randez-bouz)はMVの制作にある願いを込めました。
このMVを通して彼女たちを知ってほしい、2期生アンダーのメンバーの中で貴方の推しも是非見つけてほしい!と仰っているのです。
このMV自体が彼女たちの「スタートライン」として用意されたんですね。
貴方が審査員!?貴方なら誰を推す?
審査員の気分で楽しもう
この「サブリミナル作戦」のMVは「2期生アンダー」という集団として撮ってはいません。
メンバー 一人一人がアピールし、まるでオーディションの審査を視聴者である私たちが行っているような映像になっています。
一度見ただけではやっぱり短い。
しかし、10秒の中でできるアピールの最大限を映像として残せているともいえる作品。
それならば、「サブリミナル」的に、何度もMVを観て 「潜在意識的に」惹かれる女の子を探してみる必要がありそうですね。