MVの世界観は歌詞にも
では歌詞の内容を見ていきましょう。
歌詞で歌われているのは、クラブに集う人々の人間模様、歌い手の心境です。
人は生きる目的を見つけたら一人前だといわれていますが、中々見つけられる人はいません。
自分の生きる意味を考えて生きている人は少なく、日々の生活に追われて生きています。
生活していかなければいけない、それは誰もが同じです。
そこから一歩踏み出して生きる意味を考えてみことも時には必要ではないでしょうか?
焦燥感が伝わる
お前の告白に価値は無いと言われてから
正直ショックで足りない二時間睡眠
出典: ダンストゥダンス/作詞:カノエラナ 作曲:カノエラナ
具体的に歌詞を考察していきます。
自分の存在を否定されて、そこに残るのは心の傷です。
何気ない一言で人の心は傷つき、癒えるまで時間がかかりますね。
誰か自分の価値を認めてほしい、歌詞から読み取れることは焦燥感ではないでしょうか。
毎日客の前で歌う歌手としてカノエラナは登場しています。
考えていることは、自分の存在を認めてほしいという想いです。
存在を認めてもらえないと、いないのと同じなので焦る気持ちもわかります。
目的がなく、存在すら危うい状態
目的無いのに出歩く渋谷は 存外
息苦しくも無く可も無く 不可も無い状態
出典: ダンストゥダンス/作詞:カノエラナ 作曲:カノエラナ
そこにいるだけの存在として、彷徨していると歌っています。
クラブの中だけではなく、街を歩いても自分の存在はあってないようなものだという心境でしょう。
売れれば誰もが知る存在になる。
だからこそ夢を見て18歳で飛び込んだのに現実を思い知らされているのだと歌っているのです。
満たされない毎日
こんなに毎日苛々するのは
愛 愛 愛 愛が 不足しているからでしょうか
出典: ダンストゥダンス/作詞:カノエラナ 作曲:カノエラナ
毎日来る日も来る日も同じことの繰り返し「何が足りないのか?」と自問自答。
そこには愛が足りていないから、心は満たされない状態になっているのが分かります。
「愛しても報われないんだ…」という心の叫びにも聞こえてくるようです。
愛とは、男女の中でだけ成立するわけではありません。
人と人との関わりの中にも愛がなければ空虚な関係となってしまうでしょう。
愛されたいと思うのは、人は孤独には耐えられない生き物だからです。
誰からも愛されなかったら生きていくことに絶望します。
だからこそ自分で命を絶ってしまう人も多くいるのです。
現代では他人に関わりあわず、個人の時間を優先させる風潮があります。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか?
ネットの世界は誰かと繋がれますが、人のぬくもりを感じることはできません。
勇気を持って人と接する、そうすることでイライラすることも少なくなっていくと思います。
出会いと別れを繰り返す
新しい出逢いは一期一会
出典: ダンストゥダンス/作詞:カノエラナ 作曲:カノエラナ
焦燥感とともに、もう一つ歌詞の中で歌われているのは出会いと別れです。
どこに出会いがあるか分からない、逆にいつ別れるかも分からない。
こんな風に人は出会いと別れを繰り返して生きていきます。
一期一会の世界で、ドキドキと不安の中人は生活しているのです。
明日には別れてしまうかもという不安、しかし出会いは突然やってきます。