神の意志があったとして
僕ら既にプログラム
頭蓋の奥のプリン体の
用法・容量頭打ち
出典: 掌で踊る/作詞:鈴木重圧 作曲:鈴木重圧
これは植え付けられた固定概念を表現しているのではないでしょうか。
その固定概念は大変根強く埋め込まれ、抗うことができない状態になっているようです。
「神の意志」とは具体的に何を指し示すのか…。
おそらく本来従うべき道を指し示しているように読み取れますね。
固定概念によってその道へ進むことを制限されているのだと解釈します。
踊っているの?
踊らされているの?
でもまだ
頭蓋の奥で音は鳴ってるんだ
出典: 掌で踊る/作詞:鈴木重圧 作曲:鈴木重圧
自分の本来の意思ではないレールを歩んでいる感覚。
それを「踊る」と表現しているのではないでしょうか。
自らそうなったのか、他者にそうさせられているのか…。
いずれにせよ、意識の奥で何かが抵抗しているようですね。
失われていくアイデンティティ
ねえ、もういいかい?
抗えないまま
操作され続けてるんだ
見失っていくはアイデンティティ
出典: 掌で踊る/作詞:鈴木重圧 作曲:鈴木重圧
抵抗する術もなくレールに乗せられている状態。
この状態を文字通り「操作」されていると表現していますね。
コントロールの主導権はもはや自分にないようです。
自分らしい人生を歩まず生きてきた結果、自分らしさを失いかけています。
この状態をタイトルの「掌で踊る」と表現しているのではないでしょうか。
原点回帰を謳った作品だからこそ、まずは固定概念に踊らされている現状を認識しているのだと思います。
もういいよ
欺瞞に溺れても
踊らされてはいないさ
打ち立てるはずだろうアイデンティティ
出典: 掌で踊る/作詞:鈴木重圧 作曲:鈴木重圧
「欺瞞(ぎまん)」とはあざむくことや、だますことを意味します。
つまり「誠実さを失ってでも自己を確立してみせる」という意味ではないでしょうか。
今までは「正しいと言われる概念」を選び、他人に決められた人生を歩んできた。
でもこれからは醜態を晒してでも自分の人生を歩む。
確かに、大多数の認知している固定概念に合わせないと、異端として扱われる傾向は感じます。
それらを受け入れてでも自分を取り戻す、という発想なのでしょう。
自分を振り返っている?
大志を重ねて
散布する声は
ただ焦燥を伴い続けて
喉を刺す
出典: 掌で踊る/作詞:鈴木重圧 作曲:鈴木重圧
これはGt/Vo.鈴木が歌う様のことではないでしょうか。
歌に込める思いが強すぎるあまり「焦り」が伴い、喉を消耗する。
「そこに鳴る」の過去の音源も聞いてみたのですが、今より喉に引っかかった力みのある発声をしている気がします。
原点回帰にともない過去の歌唱中の自分を振り返っているのでしょうか。
3つで言葉を覚え13で感傷に浸る
何度も何度も繰り返して結局
何にも何にも学んじゃいない
出典: 掌で踊る/作詞:鈴木重圧 作曲:鈴木重圧
13歳の頃に自分の感性の原点になるような出来事があったのでしょうか。
音楽との出会いかもしれませんね。
それからたくさんの経験を重ね、本当に大切なものは何か見つけ出そうとしている印象です。
ラストへ向けて展開される
醜い醜い醜い醜い
醜態を晒しても
出典: 掌で踊る/作詞:鈴木重圧 作曲:鈴木重圧
言葉を重ねるところに味がありますね。
「醜い」を連呼したのちギターリフを挟み、一気に印象付けてくれます。
きっとこの言葉はこの後に続くサビへとつながりますね。
醜態をさらしてでも自己の確立を達成したいのでしょう。
見ていきましょう!