ドラマティック・レインの作詞は誰? 48が関係するの??
ドラマティック・レインの作詞者は秋元康先生。今は先生と敬称がつきますが、1982年当時は駆け出しの秋元さん「秋元君と呼ばれていた」なんて話も耳にしました。
オリコンチャート最高8位を獲得したドラマティック・レインは秋元康先生の出世作と同時に原点です。
ヒットのおかげで購入した車は「ドラマティック・レイン号」と名付けられました。ここまでは稲垣潤一さんもコンサートのMCで披露しています。
名付けられたBMWに作曲担当の筒美京平先生を乗せてドライブした…というのは都市伝説のようです。
ありとあらゆる面でのスタンダードとなったドラマティック・レイン。デュエットで楽曲は別の雨を降らせてくれました。
デュエットする声♪低音はどっち?
稲垣潤一さんと秋元康先生を代表する楽曲、ドラマティック・レインがデュエット曲として再登場・再浮上をしています。デュエットのお相手は中森明菜さん。
2008年11月にリリースされたアルバム「男と女」に収録されています。
デュエットと聞くと声のバランスが気になりますね。高音ボイスの稲垣さんと低音が魅力の明菜さん。声のブレンドはどんな仕上がりになったのでしょうか?
リリースされたデュエットを聞いて「どちらが女子か分からない…」「明菜さんの声低すぎ…」なんて話題が飛び交いました。狙いが当たったと、中の人は小さくガッツポーズをしているかもしれません。
歌の内容は雨に濡れてドロドロとした状況にある2人。内容そのままでは暗くなる一方です。湿り気を取り払った高めの声でサラリと流し、受け継ぐ女子は伸びやかな低音で受け止め、突き放した声で歌います。
超える一線は必要のない、お互いの立場を対等に置く男と女のドラマティック・レインにシフトチェンジしていきました。
次はその後の活躍を予感させる、秋元康先生の歌詞の世界に迫ります。
ドラマのような雨が降る中の2人
ドラマティック・レイン、言い換えれば「強烈な印象を受ける雨」「劇画タッチの雨」
アニメのように可視化された雨をイメージしてみましょう。その中の2人の様子を描いています。
今夜のおまえは
ふいに
長い髪 ほどいて
光るアスファルト
二人 佇む
ああ 都会の夜は
ドラマティック
出典: ドラマティック・レイン/作詞:秋元康 作曲:筒美京平
攻めの言葉で始まりました。女子におまえと呼びかける2人の間は、密度の高さを感じさせます。
距離が近いために起こった状況は、2人の動きも心も止めてしまったようです。
車のライトが
まるで
危険な恋 誘うよ
もしも このまま
堕ちて行くなら
ああ 男と女
ドラマティック
出典: ドラマティック・レイン/作詞:秋元康 作曲:筒美京平
キーワードが出てきました。「危険な恋」安心安全ではない恋。車のヘッドライトが点灯する時間帯にしか会うことが出来ない2人。
堕ちるは堕落の堕。退廃的な香りのする言葉です。Happy endは絶対あり得ない恋ですね。
男と女の関係を終わらせる時期が来ているのも、分かっている2人。今夜の雨は2人の間をもう少し、繋ぎ止めてくれるのでしょうか?
危険に堕ちて行く恋だから雨に隠れて…
レイン
もっと
強く 求めてくれ
冷えた 躰で
雨の音さえ
隠せぬ罪
出典: ドラマティック・レイン/作詞:秋元康 作曲:筒美京平
雨は表に出せない思いを隠すために降るのではありません。でも罪と分かっている恋も、雨の中なら許されると信じたい…
一緒に濡れれば、この後も2人が同じ時間を共有できることが続くと、信じていたいのです。
先生の原点は厳しい現状を伝える歌詞だけど♪
レイン
今は
何も 聞かないでくれ
そして
二人は
行き止まりまで
からめる指
出典: ドラマティック・レイン/作詞:秋元康 作曲:筒美京平
2人の中が良い方向に行く可能性は限りなく0に近いのかも。でも刹那な恋に堕ちることを2人で選びました。
ドラマのように降る雨がそうさせたのでしょう。
濡れることで今夜だけでも2人の間が途切れなければいい、雨は切なさと恋をまとって、静かに強く2人に降り続けます。
秋元康先生は今でも沢山の歌詞を発表しています。演歌系・アイドル系・歌謡系と様々に書き分ける才能を、どこから引き出してくるのか、一度尋ねてみたいですね。
誰もが知っている言葉を並べても、脳に直接入りこむインパクトあるナニかが、必ず埋め込まれていますね。
メロディーにのる言葉や歌い手の声との相乗効果を濃縮還元し続けています。 秋元康先生の楽曲提供は無限大。まだまだ続く活躍に、期待しています!
歌に続きがあることを知ってた?
刹那の恋のドラマチック・レインですが、最近この歌の続編と言われている歌がリリースされたのをご存知ですか? デュエットのお相手は残念ながら中森明菜さんではないのですが、作詞は秋元康先生です。