ここで『アンダーソン』のMVをご紹介します。
力強いピアノの指使いで始まる映像。その指が作る表現力が音となって伝わってきます。
ベース担当の吉牟田さんの動きは今日も軽快。ドラムやギターなど楽器も主役扱いのMVですね。
ボーカルの村上さんの声が安定しているからできる演出です。
立ち上がって体を揺らしたくなる臨場感に気分はノリノリ。
一緒に音の中を駆け抜けたくなるMVですね。
誰を呼んでるの…
ずっと待っていたから
アンダーソン 聞こえるかい
アンダーソン 君を連れて行きたいんだ
アンダーソン 聴かせてよ アンダーソン
出典: アンダーソン/作詞:村上学 作曲:テスラは泣かない。
歌詞の後半でタイトルがやっと出てきました。この後は何度も繰り返します。
再び呼びかけを始めたようですね。
呼びかける相手に自分の声が届いているかを確認しようとしています。
自分の声に気が付いてくれたら一緒に行きたいところがあるのでしょう。
そして再びかけたのはそちらの声を「聴きたい」という願いです。
ここでは「聞く」「聴く」の使い分けがポイントとなりそうですね。
まずは声が聞こえているかい?と尋ねます。
そして出した声を受け取るように聴くからと伝えたのです。
何度も呼びかけて待っていたのでしょうか。その声を聴くことをひたすら待っていたのでしょう。
もうすぐ会える…
気づいたんだ きっとここもまだ水の中
ママだって知らないんだ
さあ手を取って おぼれたりはしないさ
さあつかまって つかまって つかまって
出典: アンダーソン/作詞:村上学 作曲:テスラは泣かない。
ここで再び呼びかけられる側が歌詞になっています。
今いるところにあるのは「水」、そしてその後にある「ママ」。
この2つのワードから思い浮かぶのは新しい生命の誕生シーン。
水は「羊水」その中に新しい命がいるのです。
『アンダーソン』と呼びかけた相手はまだこの現実社会に現れる前の生命なのでしょう。
もうすぐこの世界に登場するはず。周りの水で溺れないように助けるから手を出して…。
この後の手に「つかまる」を3回繰り返すのですが前半と違うところが1か所だけあります。
それは最後の「つかまる」に「よ」が無いのです。
前半は新しい命に向けた言葉。ここではママに送るエールになっているのでしょう。
神秘でもあり神聖でもある誕生シーンを現実も交えて描いた歌詞。
医学を学んだ村上学さんでなければ思いつかない表現ですね。
魂が生命に呼び掛けて
アンダーソン 聞こえるかい
アンダーソン 君を連れて行きたいんだ
アンダーソン 聴かせてよ アンダーソン
出典: アンダーソン/作詞:村上学 作曲:テスラは泣かない。
もうすぐきっと会えるはず、だから呼びかけることを止めません。
今いる水の中も気持ちがいいけれど、外に出ればもっと楽しいことがある。
「君」に向けて自分がいる現実の世界に連れてくることをひたすら祈ります。
同じ世界に出たときに響かせる「産声」を聴くことを願うのです。
新しい命がこの世に誕生する時は祈るだけしかできない場合もあります。
でもその心からの祈りは必ず届くのでしょう。
待っている皆に会えるのももう間もなくです。
最後に
『アンダーソン』は新しい生命を歌にしました。
「テスラは泣かない。」にとってもこの楽曲は始まりの歌です。
シングル:発売日2014年4月23日 タイトル:Lie to myself
収録曲1.Lie to myself 2.アンダーソン 3.LIVE Track at Shimokitazawa SHELTER 2014.2.12 -Official Bootleg-
初のシングルでありメジャーデビュー作
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/テスラは泣かない。