期待の新人PEDRO!……って誰?
PEDROというアーティストをご存じでしょうか。2018年9月19日にデビューした新人です!
PEDROとは、正確にはバンドの名前ですが、中心メンバーである女性の個人名でもあります。
早速ですが、PEDROの写真をご覧いただきましょう!
若々しさが感じられる整った顔立ちであると同時に、意志の強さも感じられますね!
……え?どこかで見たことがある?
というか上と下の方に見慣れた文字がある……そうですね?
実はPEDRO、BiSHのアユニ・Dのソロプロジェクトの名称なんです。
アユニ・D、ソロデビュー
2018年9月、BiSHメンバーのうち3人が相次いでソロデビューを果たしました。
セントチヒロ・チッチは「夜王子と月の姫」、アイナ・ジ・エンドは「きえないで」を発表しています。
そして、チッチとアイナの楽曲は両A面シングルとして、1枚のCDになって発売されました。
ですが、アユニ・Dだけは「PEDRO」名義で、1人でCDをリリースしたんですね。
PEDROはアユニ・Dの別名義であると同時にバンド名であることは、先ほど説明しました。
事実、アユニ・DはPEDROのボーカル、ベース演奏、全曲の作詞を1人で担当しています。
BiSHメンバーとしても、ソロアーティストとしても飛躍するPEDROことアユニ・D。
今回は、PEDROの楽曲「自律神経出張中」にフォーカスします!
「自律神経出張中」……どういう意味?
まず、「自律神経出張中」というタイトルの意味が気になりますよね。
自律神経とは、交感神経と副交感神経の総称です。
これらの自律神経は、脳と内蔵をつなぐケーブルのような存在で、生命維持に欠かせません。
だから、「自律神経失調症」になってしまうと、とたんに体調が悪くなるんですね。
でも、PEDROの曲のタイトルは「自律神経出張中」ですよね。
「出張中」って、どういうことでしょうか?
遠くへ行ってしまうような感覚?
はっきりとは解説されていませんが、「自律神経出張中」というタイトルのポイントは「距離」だと思います。
誰にでも、自分が自分ではなくなって、遠くから自分自身を眺めているような感覚になることがありますね。
自律神経が、本来存在すべき自分の中ではなく、どこか遠い場所に「出張」してしまうような感覚……。
それがPEDROの「自律神経出張中」で描かれているのではないでしょうか。
では、「自律神経が遠くに行く感覚ってどんなもの?」という疑問が湧きますね。
それは、「自律神経出張中」の歌詞を見ながら考えていきましょう。
「自律神経出張中」の歌詞…前編
「自律神経出張中」の歌詞は、青春の一場面から始まります。
ただ、キラキラ輝く日々というより……なんか暗くて憂鬱ですね。
教室にワンちゃんは飛び込んでこなかったんだ
退屈な青春に思い出はない
好奇心旺盛でゾクゾクしてるのは
何歳になったって変わらないんだよ
見知らぬおっさん突然に告げた
「何その妄想おかしいよ」
どちら様?
「何それ良いと思ってんの」
うるせえな
「うんとかすんとか言ってみな」
あっもう無理だ
逃げ回れ逃げ回れ 掻き乱せ掻き乱せ
ギリギリのギリギリで game over
出典: 自律神経出張中/作詞:アユニ・D 作曲:松隈ケンタ
いきなり出てくる「教室にワンちゃん」というメッセージ。一体何なんでしょうか?
わかりやすく言えば、「少女漫画のようなエピソード」を意味しています。
教室に犬が飛び込んできたり、遅刻しそうになって食パンをくわえて走ったり……。
そんな「少女漫画あるある」なエピソードは一切経験しなかったということですね。
でも、それが悪いことだとは言いきれません。
「自律神経出張中」の主人公、つまりPEDROは「何歳になったって変わらない」と言っています。
青春時代の思い出はないけれど、大人になっても幼い頃の気持ちを忘れない……ということです。
空気読めないおっさん登場
ところが、夢見る乙女であるPEDROに向かって、「見知らぬおっさん」が声をかけます。
夢は妄想だ、良くない、何か言ってみろ……どこにでもいそうな空気読めない人ですね。
このおっさん、特定の誰かというよりも、世間の大人のイメージではないでしょうか。
大人はいつの時代もどの国でも、「最近の若い者は」と嘆いています。
そして、若者に向かって理不尽なことを命令してきます!!
そこから逃げなければ、彼らと同じようにつまらない大人になってしまうことでしょう。
でも……逃げた先には何が待っているのでしょうか?