行く先々で想い出すのは
あなたのことだとわかっています
そのさびしさがきっと私を
変えてくれると思いたいのです
出典: あずさ2号/作詞:竜真知子 作曲:都倉俊一
別の男性と遠くに行くといいつつも、あまり楽しい気分ではないようです。
本当は今の彼氏ともっと関係を進展させたかったと思っていたのでしょう。
彼氏に対する未練がこの部分で表現されています。
もし、別の男性に夢中になっているのなら「行く先々で想い出す~」なんて言葉が出ませんからね。
しかし、この女性は彼氏に対する未練を断ち切ろうとしています。
別の男性と旅に出ることによって、彼氏の存在を心の中から消そうとしているのでしょう。
彼氏のことを思い出して寂しい気持ちになることは分かっている。
でも、そんな時は旅を一緒にしている男性に心を委ねることにしよう。
そんな風にいっているようにも聞こえますね。
一見、彼氏に向けた言葉のようにも思えるこの歌詞。
しかし、実は女性が自分自身に言い聞かせるためにいっているようにも思えます。
本当は彼氏と離れたくないと思っている女性。
でも「旅に出ることで気持ちが変わる」と暗示をかけているように感じられませんか?
本当は彼氏に引き留めてもらいたいのかも!?
さよならはいつまでたっても
とても言えそうにありません
私にとってあなたは今も
まぶしいひとつの青春なんです
8時ちょうどの あずさ2号で
私は 私は あなたから旅立ちます
出典: あずさ2号/作詞:竜真知子 作曲:都倉俊一
ここで、有名なサビ部分に入ります。
例えこのままこの彼氏と関係が終わってしまったとしても、別れの言葉は告げたくないのでしょう。
女性にとって、今まで一緒にいた彼氏は大事な青春時代を過ごした人です。
きっと数え切れないくらいたくさんの思い出を作ったはずです。
だから簡単にお別れできるような相手ではありません。
しかし、青春(彼氏)に別れを告げて現実を見なくてはいけない。
そんな焦りもあるのでしょう。
ここで冒頭の歌詞を思い出してみましょう。
「明日私は旅に出ます」といっていますね。
そしてこのサビ部分でも、8時ちょうどに出発すると予告しています。
つまり、彼氏にこの言葉を告げている現段階ではまだ旅に出ていないのです。
もしかしたらこの女性、旅に出る前に彼氏に引き留めてもらいたいと思っているのかも!?
だから、わざわざこんな予告をしているようにも思えます。
「このままでいいの?私、本当に明日行っちゃうよ?」
そんなメッセージを密かに投げかけているのだとしたらちょっと素敵ですね!
本当に愛する女性ならば、この衝撃の事実を知った時点で彼氏は止めに入るはずです。
この女性はそれに賭けているのかもしれませんね。
2番の歌詞
なぜこの女性は旅に出ると決めたのか
都会のすみで あなたを待って
私は季節にとり残された
そんな気持ちの中のあせりが
私を旅に誘うのでしょうか
出典: あずさ2号/作詞:竜真知子 作曲:都倉俊一
それにしてもなぜこの女性は、急に違う男性と旅に出るなんて決めたのでしょうか。
その答えはこの部分の歌詞に隠されているようです。
この女性はずっと彼氏のことを信じて待っていました。
ここでいう「あなたを待って」とは、あなたと結婚することを待っていたという意味でしょう。
結婚はよく「タイミングが大事」なんていいます。
この女性はそのタイミングを辛抱強く待っていました。
しかし「とり残された」といっているので婚期を逃してしまったのでしょう。
自分の周りでは結婚する女性も多いのに、自分はとり残されてしまったという意味だと推測できます。
そして、女性の心の中にはやがて焦りが出てきます。
「このままだと本当に結婚できないまま歳をとってしまう」と。
しかし、今の彼氏は結婚に踏み切ってくれなさそうと感じたのでしょう。
だから違う男性と密かに付き合って結婚のチャンスを掴もうとしていたのかも。
浮気は良くありませんが、なかなか結婚に踏み切ってくれなかった彼氏にも原因はありそうですね。
なぜ黙って旅立とうとしているのか
(※)さよならはいつまでたっても
とても言えそうにありません
こんなかたちで終わることしか
できない私を許してください
8時ちょうどのあずさ2号で
私は 私は あなたから旅立ちます
(※くりかえし)
出典: あずさ2号/作詞:竜真知子 作曲:都倉俊一
ここで2番のサビに入ります。
本当は彼氏ときちんと話し合いをした上でお別れして、その後に次の男性と付き合うべきです。
しかし、彼氏への気持ちが強すぎてギリギリまで別れることができなかったのでしょう。
きっと彼氏と顔を合わせてしまったら情が湧いて結局別れられないと思ったのかもしれません。
だからこそ、別れ話もせずに彼氏の前からいなくなるという行動に出ようとしているのです。
しかし、本当はこんな暴挙に出ることを申し訳ないと思っています。
その証拠に、黙って旅立つことに対して謝罪の言葉を述べていますね。
この女性が本当に別の男性と信濃へ旅立ったのか、それとも土壇場で彼氏が止めに来たのかは不明です。
どっちの結果に転んだとしても、最終的にこの女性は幸せを掴むような気がしています。
一緒に旅に出た男性に心奪われる可能性だってありますしね。
ただ筆者は「彼氏が止めに来てくれた方がドラマチックでいいな~」なんて思ったりしています。
おわりに
未練があるけど別れなくてはいけない。
そんな切ない別れ方をする人もなかにはいるでしょう。
そんな時にはぜひこの曲を聴いて、思いっきり切ない気持ちに浸ってみるのも良いかもしれません。
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