プリプリぷりちープレジデント
ぱにっく☆パニッシュメント
だ・だ・だ・大統領になったらね
まずは君を捕まえるね
濡れたタオルで
洗いざらい吐かせるね
出典: シル・ヴ・プレジデント/作詞:ナナホシ管弦楽団 作曲:岩見陸
さあ「だ・だ・だ・」の助走を経てサビへ突入します!
先程は「宣誓」という形で民に政策を語った大統領でしたが、ここでは個人的な願望を訴えているようです。
その時にまず筆頭に挙げられるのが「君」を捕まえること。
これはもちろん電撃食らったあの彼氏くんのことですね。
Pちゃんに内緒でムフフなやり取りをしていた(と思っている)彼氏に泣きながら訴えます。
そして涙に濡れたタオルと共に問い詰め、これまでの悪事を吐かせようというのです。
でもちょっと待って、それって別に大統領にならなくてもできますよね…。
恐らくは大統領の権限で彼を捕まえ、その権威を盾に言い逃れはさせないわよ、というところが肝なのでしょう。
このテンションでは事実無根でもお仕置きが待っていそうな勢いですね(汗)。
おねがい、大統領!
(だ・だ・だ!)誰ですか あの女(いやぁ~)
ダメですか そうですか(あちゃ~)
ロマンスの不祥事 逃がさない
消してあげる
出典: シル・ヴ・プレジデント/作詞:ナナホシ管弦楽団 作曲:岩見陸
で結局見知らぬ女とイチャついてる現場を発見しちゃったのですね。
気まずい彼はさすがにシラを切ろうとしますが、上手い言い訳もなかなか出てこない始末です。
これにはPちゃんも怒りを通り越して呆れ果てたご様子。
そこで出てきたのが冒頭でも登場した「消してあげる」のあのフレーズです。
証拠を見つけてしまってはもはや問答無用で制裁が下されてしまうことになるでしょう。
そんな彼女の最大級の一撃と共に放たれる言葉がこちら。
しる・ヴ・ぷれぷれ プレジデント
出典: シル・ヴ・プレジデント/作詞:ナナホシ管弦楽団 作曲:岩見陸
はい、一見意味がわかりませんね。
シンデレラの「ビビデバビデブー」やひみつのアッコちゃんの「テクマクマヤコン」のような呪文でしょうか?
いえ、どうやらある意味が込められているようです。
元になっているのはフランス語の“s'il vous plaît”と考えられ「お願いします」という表現になります。
その後に続く「プレジデント」はもちろん英語で「大統領」ですね。
これを続けて読めば「お願いします、大統領」というメッセージだったことが明らかになりました。
では大統領に何をお願いしたのでしょうか?
これはその前に語られた彼を「消す」ことを依頼したのだと思われます。
ただ困ったことに、Pちゃんの隣に大統領がいるわけではありません。
ここで思い出されるのは、1番の最初に「私が大統領になった」前提で宣誓を述べていたことです。
つまりPちゃんがお願いしている人物とは、架空の大統領になり切った彼女自身だったことになります。
また別の見方をすれば「お願いします、私を大統領にして!そしたらその権限で彼を消しちゃお」とも考えられます。
このパワフルなメッセージをポップに歌い上げてフィニッシュとなります。
シル・ヴ・プレジデントとは
この辺りでタイトルの意味についても考察を入れてみましょう。
先程もこちらのフランス語は登場しましたが“plaît”を英語の“president”と言い換えていますね。
元の文は“s'il vous plaît”ですが“s'il”は“si il”の略になります。
“si”は日本語で「もし」という意味。
“il”の方は「それ」を意味する代名詞になります。
そして“vous”は「あなた」を表す言葉です。
そうしますと“s'il vous president”では「もしあなたが大統領だったら」といった訳になります。
歌詞の中身もPちゃんが大統領だったと仮定して話が進んでいくのですから、曲のタイトルに相応しいといえます。
ひとつ疑問に思うのは、総理大臣ではなくなぜ日本にいないはずの大統領になりたいのか、という点です。
まずは総理大臣と大統領それぞれの特徴をイメージしてみましょう。
総理大臣は外交などにおいては国の顔として先頭に立つ存在なのは大統領に同じです。
しかし国会では強い発言力や影響力こそあれ、その一員の域を超えた存在とは呼べません。
対して大統領は、その一存で政策を決定できるほどの強い権限を有しています。
また単独でのスピーチの頻度も総理大臣の比ではなく、時には演説で人心を動かす場面も見られます。
Pちゃんが大統領としての宣誓を語っていたように、個人の決意などを公で訴えかけることが可能なのです。
その権限を以てなら彼の不祥事を堂々と裁けちゃうのにな、という願望が込められているのではないでしょうか?
逆に考えれば日本にいる以上たとえ総理大臣になったとしても彼を罰することはできないね、とも思っている。
ボーカルのテンションとは裏腹にちょっと悲しい歌なのかもしれませんね。
彼はしらんぷり
法は大統領の下に平等です、あれ?
宣誓! 私が大統領になったら
ただの仕事の付き合いだよ?って言う奴は
二度と働けなくしてやります
宣誓! 以下略!
いや向こうが強引でさ~っていう男の口には
レジンを流し込んで固めてやります!
出典: シル・ヴ・プレジデント/作詞:ナナホシ管弦楽団 作曲:岩見陸
さて2番が始まりますが、ここでも大統領は宣誓を並べ立てていきます。
絶対遊んでるのに「仕事の付き合い」で誤魔化す奴!
こいつは大統領の権限で縛り上げ働けないようにして「仕事の付き合い」すらできなくしちゃいます。
向こうが強引だからって簡単に気を許しちゃう男!
こっちは二度と言い訳できないようにレジンで口をガチガチにされちゃいます…。
「以下略」は世の浮気男をことごとく成敗するにはもっと法律が要るからこれからもっと増やすつもりなのでしょう。
同様に私情から生まれた法で民を苦しめた為政者がかつていましたね。
生類憐れみの令を発布した徳川綱吉、江戸時代の五代将軍を彷彿させる所業です。
Pちゃんは大統領になったらいかんのでしょう、多分…。