リメンバー・ミー
遠く聞こえる
リメンバー・ミー
ギターの音色は
優しく見守り
包み込む
また抱きしめるまで
リメンバー・ミー
出典: リメンバー・ミー(リユニオン)/作詞:Kristen Anderson-Lopez,Robert Lopez 訳詞:竹本浩子 作曲:Kristen Anderson-Lopez,Robert Lopez
年に一度の死者の日に。そしていつの日かミクラトンで。
再び出会い、互いを抱きしめるその日まで覚えていてと歌っています。
それまでは「この歌を奏でるギターの音色が大切なあなたを見守っている」と語りかけています。
あくまで「優しく包み込むように」見守っているのです。
どうして「ギターの音色」なの?
劇中での制作背景
この歌は映画の中で国民的歌手が、広く一般大衆に向けて作ったもの。
誰の心にも寄り添うことができるように作られたことになっています。
だからこそ国民がこの歌を愛し、それぞれの立場を重ねて今でも口ずさんでいるのです。
ギターと限定したのはなぜか
なぜ「ギター」と限定しているのか。
その点を少し考えてみると、この曲の本当のメッセージのヒントに気が付くことができます。
映画の内容を理解すると歌詞が更に理解できる
それでは、本当のメッセージを知るために「映画そのもの」について少しだけチェックしましょう。
音楽嫌いの家族の事情
大家族に愛されて育った12歳の少年・ミゲル。
でも「音楽禁止の掟」が先祖代々受け継がれている家族からは歌手になることを大反対されています。
家族の「音楽禁止の掟」には理由がありました。
その理由は、ミゲルの大好きな曽祖母、ママ・ココ(大方緋紗子)のお父さん。
彼はかつて音楽家になる夢を諦めきれず、ママ・ココと彼の妻を置いて家を出たきり、戻って来なかったのです。
彼の妻・ママ・イメルダは家族のために靴作りを始め、以来「靴作り」が家業となりました。
同時に、自分の夫を奪い、ママ・ココのお父さんを家族から奪った音楽を憎み「音楽禁止の掟」を作ったのです。
祭壇の写真
祭壇には、ママ・イメルダを始め、家族の写真は飾られていますが、ママ・ココのお父さんの写真はありません。
家族を捨てた彼は、もう家族ではないのです。
それでも、ママ・ココは涙を流します。
お父さんの写真が飾られていない祭壇のそばで。
年を取って子どもに戻ってしまったママ・ココは、お父さんを恋しがっていました。
もう、戻ってこないことも忘れてしまって。