惜しまれつつ解散したキマグレンの代表曲「LIFE」に迫る

2015年という、結成10周年という記念すべきその年。

キマグレンは惜しまれつつも解散しました。

これは互いに才能のあるISEKI、KUREIがさらに進んでいくための決断。

しかし2人が揃って演奏する様が見られなくなるのは淋しいものですね。

10年という月日の中で彼らは素晴らしい作品を多数残してくれました。

音楽は良いものであればずっと残っていくもの。

ある意味流行り廃りは関係ありません。

解散してしまった今だからこそ、彼らの作品を今一度振り返ってみましょう。

インディーズ時代から歌われる1曲

【キマグレン/LIFE】本当の自分を問う歌詞を解説!気持ちいいPVは逗子海岸で撮影♪タイアップ多数の画像

今回紹介するのは2008年に彼らの2ndシングルとしてリリースされた「LIFE」という曲。

キマグレンをあまり知らないという方でも、この曲は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

シングルでは一番の売り上げを見せたこの曲は、実はインディーズ時代のアルバムに収録されていたもの。

元々はシングルにするために作られた曲ではなかったのです。

デビュー前の作品からシングルカットされたことを思うと、この曲の根強いファンが居たことが伝わりますね。

こうして二度リリースされたこの曲は、解散した今も愛される名曲へとなっていきました。

タイアップの嵐!キマグレンを世に広めた名曲

【キマグレン/LIFE】本当の自分を問う歌詞を解説!気持ちいいPVは逗子海岸で撮影♪タイアップ多数の画像

「LIFE」の驚くべき記録は、売り上げよりもそのタイアップの数です。

テレビ東京『PVTV』2008年4月度オープニングテーマ
九州朝日放送『ドォーモ』2008年5月度エンディングテーマ
auSmart Sports CMイメージソング
スペースシャワーTV2008年5月度POWER PUSH選出曲
熊本県民テレビ『テレビタミン』2008年9月度エンディングテーマ
京急逗子線・新逗子駅の列車接近案内音(接近メロディ)

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/LIFE_(キマグレンの曲)

PVTV」やスペースシャワーTVのような音楽番組から、CM、ローカル放送のバラエティ番組まで。

その活躍の場は多岐に渡ります。

これらにより、この1曲がキマグレンの存在を全国に知らしめることになりました。

地元新逗子駅の列車接近案内のメロディに使われているあたり、地域が誇るアーティストだということも伝わってきますね!

地域に根差した活動を展開するキマグレンがテーマに掲げているのは「LOVE+LIFE+LOCAL」というもの。

彼らにとって地元の駅での楽曲の採用は喜ばしいことだったのではないでしょうか。

「LIFE」という楽曲の魅力は

「LIFE」という楽曲がどうしてここまで受けたのか。

この曲の魅力は、海沿いのカラっとした空気感を彷彿とさせる南国的なフィーリングです。

対して楽曲に込められたテーマは「本当の自分とは何か」という葛藤。

重い主題を軽快なビートに乗せて表現した様子は、日本のロックシーンでは新しいものでした。

バックのサウンドの変わらないテンション

悲しげな響きのギターアルペジオに、民族音楽的な明るいビート。

ここに重なってくるのは、ハスキーさと透明感が共存するKUREIのささやくようなラップです。

追うようにしてISEKIの熱のこもった歌声が交錯。

曲前半の歌詞のない歌唱部分は印象に残っている方も多いのではないでしょうか。

サビではまた、絞り出したような切ないメロディが胸を熱くさせます。

この曲のすごいところは、バックのサウンドのテンションが最初から最後までほとんど変わらないこと。

聴いていただければ、歌の力だけで曲に抑揚を付けていることが伝わりますよ!

逗子海岸で撮影されたPVを紹介

「LIFE」のPVはキマグレンの地元、逗子海岸で撮影されたもの。

照りつける太陽や、寄せては返す波など、夏を感じられる描写が心地良い作品になっていますよ!

メインになるのは木の板を運んで作った手作りのステージで歌う2人の姿です。

演奏シーンの合間にはその工程も映し出されます。

仲間と和気あいあいとしながら、砂浜にステージを作るキマグレン。

「ステージがないなら自分たちで作ってしまおう」といった感じでしょうか。

大好きな地元の海でライブがしたいという想いが伝わってきますね。

キマグレンは元々ISEKIとKUREIが海の家をやるという目的で結成されたユニットです。

彼らにとって音楽は仲間との時間、大好きな地元での時間を豊かにするためのものだったのでしょう。

これには彼らに限らず、音楽の存在意義を感じさせられる内容ですね。

テーマである「LOVE+LIFE+LOCAL」という言葉の意味もここにあるのでしょう。